飲食店における人手不足の解消や、オーダーミスの低減など、さまざまなメリットがある設備投資として、タブレットオーダーを検討している方は多いでしょう。
モバイルオーダーシステムと比べて顧客のスマホを使用せずに済むため、顧客からの支持も高く、店舗・顧客双方にとってメリットが高い点が魅力のシステムです。
そんなタブレットオーダーシステムですが、導入費用や月額料金はどれくらいかかるのでしょうか。また、可能な限り導入費用を抑えたい場合、どのようなポイントを意識すれば良いのでしょうか。
そのような疑問をお持ちの方に向けて、本記事ではタブレットオーダーシステムの導入費用・月額料金の目安や、費用を抑えるポイントについて詳しく解説します。
タブレットオーダーの導入にはいくらかかる?
タブレットオーダーの導入費用は、店舗のテーブル数や導入する端末台数、POSレジ・キッチン設備との連携範囲などによって異なります。
そのため、「タブレットオーダーだけで○万円」と考えるのではなく、導入時に必要な費用と、導入後に継続して発生する費用を分けて確認することが大切です。
| 費用区分 | 主な費用 | 費用が変わるポイント |
|---|---|---|
| システム導入・初期設定費 | システム設定、メニュー登録、導入サポートなど | サービスや導入する機能によって異なる |
| タブレット端末費 | 各テーブルに設置するタブレット端末 | 端末の機種や設置台数によって変動する |
| POSレジ・キッチン連携費 | POSレジ、キッチンプリンター、キッチンディスプレイなど | 既存設備との連携可否や新規導入する機器によって異なる |
| ネットワーク・周辺機器費 | Wi-Fi環境、ルーター、充電設備、タブレットスタンドなど | 既存設備を利用できるかによって変動する |
| 月額利用料 | システム利用料、オプション利用料など | 契約プランや端末台数、利用機能によって異なる |
とくに導入費用を左右しやすいのが、タブレット端末の設置台数とPOSレジ・キッチン設備との連携範囲です。
例えば、10卓の店舗ですべてのテーブルに端末を設置する場合と、数台のみ設置する場合では、必要な端末数が異なります。また、タブレットオーダーだけでなく、POSレジやキッチンプリンターなどを新たに導入すれば、その分の機器費用や設定費用も必要です。
実際に、POS+ TTOでは利用するタブレット台数によって料金が変動し、POS+ foodとの連携が必須とされています。このように、タブレットオーダーは店舗ごとのシステム構成によって必要な費用が変わるため、複数サービスから見積もりを取り、初期費用と月額料金の両方を比較するとよいでしょう。
このあとの章では、タブレット端末やシステム利用料、周辺機器など、タブレットオーダーの導入にかかる費用を項目ごとに詳しく解説します。
タブレットオーダーの初期費用・導入費用の内訳
タブレットオーダーの初期費用は、システムの初期設定費やタブレット端末費、周辺機器費などを含めて、30万円~150万円程度がひとつの目安です。
ただし、必要な費用はタブレットの設置台数や導入するシステムによって大きく異なります。タブレットオーダーだけを導入する場合と、POSレジやキッチンプリンターなども一式で導入する場合では、総額に大きな差が生じます。
タブレットオーダーの初期費用・導入費用を項目別に整理すると、以下が目安です。
| 費用項目 | 費用の目安 | 主な内容 |
|---|---|---|
| システム導入・初期設定費 | 0円~30万円程度 | システム設定、メニュー登録、機器設定、導入サポートなど |
| タブレット端末費 | 1台5万円~10万円程度 | 各テーブルに設置する注文用タブレット端末 |
| POSレジ・キッチン連携費 | 10万円~50万円程度 | POSレジ、キッチンプリンター、キッチンディスプレイなど |
| ネットワーク・周辺機器費 | 1万円~15万円程度 | ルーター、アクセスポイント、スタンド、ケース、充電設備など |
※上記は一般的な機器価格やサービスの料金例をもとにした目安です。実際の費用はサービス、端末台数、店舗設備、契約内容などによって異なります。
システム導入・初期設定費
システム導入・初期設定費は、0円~30万円程度が目安です。
サービスによっては初期費用無料で利用できるものもありますが、機器のセットアップやメニュー登録、設置作業、POSレジとの連携設定などに初期費用がかかる場合があります。
また、店舗独自の設定や外部システムとの連携などが必要になる場合は、追加費用が発生することもあります。
見積もりを比較する際は金額だけでなく、機器設定やメニュー登録、設置作業など、初期費用に含まれている作業範囲も確認しましょう。
タブレット端末費
注文用のタブレット端末費は、1台5万円~10万円程度を目安にするとよいでしょう。
使用する端末や購入方法によって価格は異なりますが、10台用意する場合はタブレット本体だけで数十万円の費用が必要です。
タブレットオーダーでは各テーブルに端末を設置するケースが多いため、テーブル数が多い店舗ほど端末費用が増加します。
また、サービスによって指定端末を使用するものと、対応する既存端末を利用できるものがあります。端末をすでに所有している場合は、対応機種を確認しておきましょう。
POSレジ・キッチン連携費
POSレジやキッチン設備を新たに追加する場合は、10万円~50万円程度をひとつの目安として考えておきましょう。
主な設備には、POSレジ、キッチンプリンター、キッチンディスプレイなどがあります。
タブレットで受け付けた注文をPOSレジへ連携すれば会計時の入力作業を減らせるほか、キッチンプリンターやキッチンディスプレイと連携すれば、注文内容を厨房へ直接共有できます。
ただし、必要な機器数によっては50万円を超える場合もあります。POS+ TTOの公式料金例でも、POSやOES、キッチンプリンターを含めた構成では初期費用が100万円を超えています。
既存のPOSレジを利用している店舗は、タブレットオーダーとの連携可否を確認してから導入費用を試算しましょう。
ネットワーク・周辺機器費
ネットワーク環境や周辺機器の整備費は、1万円~15万円程度が目安です。
主な費用には、Wi-Fiルーターやアクセスポイント、タブレットスタンド、保護ケース、充電設備などがあります。
既存のWi-Fi環境や周辺機器をそのまま活用できれば費用を抑えられます。一方、複数のタブレットを安定して接続するためにアクセスポイントの追加やLAN工事が必要になれば、その分だけ費用が高くなります。
導入前に店舗内の通信環境を確認し、タブレットを設置する場所で安定して通信できるかチェックしておきましょう。
タブレットオーダーシステムの月額料金の目安

タブレットオーダーシステムを導入する場合、導入費用だけでなく、月額料金の負担も必要になります。
タブレットオーダーシステムの月額料金の目安は、5,000円~5万円程度です。店舗規模や契約形態によって異なるため、自店舗の状況から費用の概算を予測しておく必要があります。
| 店舗規模/利用形態 | 月額料金の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 小規模店舗(〜5台程度) | 5,000〜15,000円 | 基本機能のみ(注文〜キッチンプリンター連携)。スタンドアロン型(モバイルオーダーのみで利用できるタイプ)や小規模向けプラン。 |
| 中規模店舗(10台前後) | 15,000〜30,000円 | POS連携・在庫管理・売上分析・多言語対応などの拡張機能付き。 |
| 大規模店舗・チェーン店 | 30,000〜50,000円以上 | 店舗数・端末数ごとに追加課金。チェーン全体の分析・本部管理機能などが利用でき、高度なデータ分析による戦略設計も可能。 |
| 1台ごとの課金型 | 1台あたり数百〜数千円/月 | 「基本料+端末ごと課金」という料金体系。 |
上記のほか、月額料金無料で利用できるサービスもありますが、決済手数料率が高く設定されている場合が多いため、費用比較を入念に行った上で導入する機種を選定することが大切です。
タブレットオーダーシステムの運用にかかるその他の費用
タブレットオーダーシステムの運用にかかるその他の費用として、以下の項目が挙げられます。
タブレットオーダーの運用にかかるその他の費用
- 決済手数料
- 保守点検・サポート費用
決済手数料率、保守点検・サポート費用それぞれの目安について確認していきましょう。
決済手数料
タブレットオーダーシステムの運用にかかる決済手数料率の目安は、約3%~5%です。タブレットオーダーのシステム上でキャッシュレス決済を行った場合に必要な費用で、会計金額に対して上記手数料率を適用して支払う形となります。
テーブル決済に対応している機種に多い費用で、会計を現金決済のみにする場合は発生しません。POSレジやセルフレジと連携する場合は、POSレジ・セルフレジ事業者に対して決済手数料を支払う必要があります。
保守点検・サポート費用
タブレットオーダーシステムの保守点検・サポート費用は、基本的に月額料金に含まれているため追加負担はありません。ただし、スタッフの現地出張サポートや機器交換などが必要になる場合は、1~3万円程度の費用負担が生じる場合もあります。
サポートサービスが手厚い事業者の中には、24時間365日駆け付け対応してくれるケースもある一方で、別途費用負担が生じることが多い点に注意しましょう。
タブレットオーダーシステムの費用は何で変わる?価格差が大きい理由
タブレットオーダーシステムの費用は、「タブレット端末の台数」「POSレジ・キッチン連携の有無」「クラウド型・オンプレミス型の違い」によって大きく変動します。
小規模店舗で最低限の注文機能のみを導入する場合は10万〜50万円程度で導入できるケースもありますが、POSレジ・セルフレジ・多店舗管理などと連携する場合は、100万〜300万円以上になるケースも少なくありません。
そのため、単純な価格だけで比較するのではなく、「どこまで店舗オペレーションを効率化したいか」を基準に導入範囲を決めることが重要です。
ここでは、タブレットオーダーシステムの費用差が生まれる主な理由について解説します。
タブレット端末の設置台数
タブレットオーダーシステムの費用が変わる大きな要因の1つが、タブレット端末の設置台数です。タブレットオーダーは、各テーブルに専用端末を設置する仕組みのため、テーブル数が増えるほど端末購入費用も高くなります。
とくに、居酒屋・焼肉店・食べ放題店舗など席数が多い業態では、端末費用だけで数十万円規模になるケースもあります。
また、故障時の交換用端末や充電設備などの準備も必要になるため、店舗規模によって費用差が大きくなりやすい点が特徴です。
POSレジ・キッチン連携の有無
POSレジやキッチンプリンター・キッチンディスプレイとの連携有無も、費用差が発生する要因です。
タブレットオーダー単独で利用する場合は比較的低コストですが、注文情報をPOSレジやキッチンへ自動連携する場合は、追加機器や連携設定費用が発生するケースがあります。
とくに、セルフレジ・自動釣銭機・CRM・会員システムなどと連携する場合は、店舗全体のDX化につながる一方で、導入費用も高くなる傾向があります。
クラウド型・オンプレミス型の違い
タブレットオーダーシステムは、「クラウド型」と「オンプレミス型」で費用構造が異なります。
クラウド型は、インターネット経由で利用するタイプのため、初期費用を抑えやすい反面、月額料金が継続的に発生するケースが一般的です。
一方、オンプレミス型は店舗内に専用サーバーを設置するため、初期費用は高額になりやすいものの、カスタマイズ性や独自運用に対応しやすい特徴があります。
多店舗展開や独自オペレーションを重視する大型店舗では、オンプレミス型が採用されるケースも多く、その場合費用が高額になる可能性があるので事前に見積りを取ることが大切です。
【Bizcan独自調査】モバイルオーダー検討店舗の62.5%がPOSレジ機能・連携を希望

Bizcanでは、モバイルオーダーの導入を検討している店舗から寄せられた問い合わせ内容をもとに、希望する追加機能を独自に集計しました。
調査の結果、「POSレジ機能・連携」を希望する回答が62.5%と最も多く、「多言語対応」も34.4%となりました。
| 希望する追加機能 | 回答割合 |
|---|---|
| POSレジ機能・連携 | 62.5% |
| 多言語対応 | 34.4% |
※複数回答を含みます。
POSレジとの連携を希望する店舗が多いことからも、オーダー機能だけでなく、注文から会計までの業務を連携できるかはサービス選びの重要な比較ポイントといえます。
一方で、POSレジ連携や多言語対応などの追加機能は、サービスや契約プランによって対応状況や料金が異なります。
タブレットオーダーの費用を比較するときは、月額料金や初期費用だけで判断せず、自店舗に必要な追加機能を含めた総額で見積もりを比較することが大切です。
Bizcan編集部のワンポイントチェック!
Bizcanの独自調査では、モバイルオーダー検討店舗のうち31.3%が「タブレットでのテーブルオーダー」を希望していたよ!タブレットオーダーを導入するときは、端末だけでなく、POSレジやキッチン機器との連携、必要な機能まで含めて確認してみてね♪
【価格帯・ニーズ別】おすすめのタブレットオーダーシステム
タブレットオーダーシステムは、「初期費用を抑えたい」「食べ放題機能を使いたい」「POSレジ・セルフレジまでまとめて連携したい」など、店舗ごとに重視するポイントが異なります。
特に、居酒屋・焼肉店・ファミレスなど注文回数が多い業態では、必要な機能によって導入費用も大きく変動します。
ここでは、Bizcan編集部が機能性・導入しやすさ・業態との相性をもとに、価格帯別におすすめのタブレットオーダーシステムを整理しました。
| サービス | 初期費用 | 月額料金 | 主な特徴 | おすすめの店舗 |
|---|---|---|---|---|
| OneQR | 要問い合わせ | 要問い合わせ | QRオーダーを中心に、POS連携やキッチンディスプレイ、テイクアウトなどにも対応 | 注文・決済業務をまとめて効率化したい飲食店 |
| POS+ TTO | 要問い合わせ | 12,000円~/月 ※10台まで |
POS+ foodと連携して利用するテーブルオーダー。多言語表示や食べ放題・飲み放題にも対応 | 居酒屋・焼肉店・レストランなど |
| かんたん注文 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | テーブルオーダーに加え、POSやハンディ、モバイルオーダーなどを組み合わせて導入できる | 居酒屋・焼肉店・食べ放題など注文回数が多い飲食店 |
| Mr.Menu | 要問い合わせ | 要問い合わせ | タブレット・スマートフォンなどから注文可能。食べ放題・飲み放題の管理や多言語表示にも対応 | 焼肉店・居酒屋・食べ放題業態など |
※料金は契約プランや端末台数、POSレジ・周辺機器の構成などによって異なります。
Bizcan編集部のワンポイントチェック!
タブレットオーダーに要問い合わせのサービスが多いのは、端末の台数やPOSレジ・キッチン機器などの構成によって導入費用が大きく変わるからだよ!自店舗に必要な機器を整理したうえで、複数のサービスを比較したい場合はBizcanに連絡してね♪
参考記事:飲食店におすすめのタブレットオーダーシステム7選!導入費用やメリット・デメリットについて解説
タブレットオーダーシステムの費用を安く抑える3つのポイント
タブレットオーダーシステムの導入費用・料金の負担を安く抑えるには、以下3つのポイントを意識することが大切です。
タブレットオーダーの導入費用を抑えるポイント
- サービス事業者からタブレットを購入する
- リース・サブスクプランの利用を検討する
- 補助金・助成金制度を活用する
ここからは、タブレットオーダーシステムの導入費用を抑えるために、それぞれのポイントを意識すべき理由について詳しく解説します。
サービス事業者からタブレットを購入する
タブレットオーダーシステムの導入費用を抑えるためには、サービス事業者からタブレットを購入する選択肢があります。
一般的なタブレット端末を新品で購入するのと比べて、割安になっているケースが多く、導入台数が増えるほど割引になったり、システム利用とセットで割引になったりすることがあるのも特徴です。
リース・サブスクプランの利用を検討する
タブレットオーダーシステムの導入費用を抑えるのであれば、リース・サブスクプランの利用を検討するのも選択肢の1つです。
リース・サブスクプランは、毎月一定の金額を支払うことでサービスを利用する方法で、初期費用を大幅に削減できるメリットがあります。
一方で、長期的に利用し続ける場合は、初期費用を負担して導入した方が割安になる場合もあるため、利用する期間と費用のバランスを見極めることがポイントです。
補助金・助成金制度を活用する
補助金・助成金制度を活用するのも、タブレットオーダーシステムの導入費用を抑えるポイントです。とくに、セルフレジやPOSレジ、キッチン連携なども視野に入れている場合、数百万円規模の費用がかかるため、活用を検討してみると良いでしょう。
補助金・助成金制度を活用する場合、申請要件を満たした上で支給審査を通過する必要があるため、必ずしも補助・助成されるとは限らない点に注意が必要です。
補助金・助成金制度が活用できれば、タブレットオーダーシステムや周辺機器の導入にかかった費用のうち、数十%程度の金額を支給してもらえます。返済が不要の支給型制度になっているため、開業資金の負担軽減にも効果的です。
参考記事:タブレットオーダーに使える補助金一覧【2026年版】デジタル化・AI補助金や業務改善助成金について解説
まとめ
タブレットオーダーシステムは、今や多くの飲食店で導入されている設備の1つです。とくに、居酒屋や焼肉屋のような注文頻度が高く、食べ放題・飲み放題メニューに対応しているような店舗では、導入によって従業員の負担軽減・ミスの抑制に役立っているケースも少なくありません。
モバイルオーダーシステムを導入する選択肢もあるため、自店舗に最適なオーダーシステムを比較検討した上で、導入するサービスを選ぶことが大切です。

