券売機の種類
券売機にはさまざまな種類があり、用途や導入場所に応じて選択することが重要です。
まずは代表的な券売機の種類について詳しく紹介します。
ボタン式券売機
ボタン式券売機は、ユーザーが商品やサービスを選択するために物理的なボタンを押すタイプの券売機です。使い方が直感的でわかりやすく、年齢層を問わず利用しやすいのが特徴です。
主な特徴- シンプルな操作性:視覚的にボタンを押すだけで操作が完了します。
- 耐久性:物理ボタンのため、長期間の使用に耐えることができます。
- メンテナンスが容易:機械的な部分が少ないため、メンテナンスが簡単です。
設置店舗例 小規模な飲食店や特定商品などメニュー数が少ない場所での使用に適しています。
タッチパネル式券売機
タッチパネル式券売機は、画面上に表示されるメニューをタッチして操作するタイプの券売機です。見た目がスマートで、メニューの変更が簡単に行える点が魅力です。
主な特徴- 柔軟なメニュー設定:メニューの変更や追加が容易で、季節メニューや限定商品にも対応できます。
- ユーザーフレンドリー:直感的な操作が可能で、多言語対応も可能です。
- 多機能:キャッシュレス決済やクーポン対応、ポイント機能など、多様な機能を搭載できます。
設置店舗例 多種多様なメニューを提供するレストランや、頻繁にメニューを変更する必要がある店舗に適しています。
キャッシュレス対応券売機
キャッシュレス対応券売機は、現金以外の決済方法に対応した券売機です。クレジットカード、デビットカード、電子マネー、QRコード決済などが利用可能です。
主な特徴- 現金管理不要:現金の取り扱いがないため、現金管理の手間が省けます。
- 高速な決済処理:現金よりも迅速に決済が完了します。
- トレンド決済対応:キャッシュレス化が進む現代において、顧客のニーズに応えることができます。
設置店舗例 特に都市部や訪日外国人が多く訪れる観光地などでの使用が効果的です。
キャッシュレス決済に対応している券売機については、以下の記事でも詳しく解説しています。
参考記事:
キャッシュレス決済対応の券売機おすすめ7選|導入するメリットと選び方のポイント自動釣銭機付き券売機
自動釣銭機付き券売機は、支払いや釣銭の管理を自動で行う券売機です。特に現金のやり取りが多い店舗で重宝されます。
主な特徴- 正確な釣銭管理:人為的なミスを防ぎ、正確に釣銭を提供します。
- 効率的な現金管理:スタッフが現金を管理する手間を省きます。
- 安全性の向上:現金の取り扱いが自動化されるため、盗難や紛失のリスクが減少します。
設置店舗例 現金での支払いが主流の店舗や、現金管理に課題がある店舗での導入が効果的です。
小型券売機
小型券売機は、スペースが限られた場所での使用に適したコンパクトな券売機です。卓上タイプや壁掛けタイプなどがあります。
主な特徴- 省スペース設計:狭い場所にも設置可能で、設置場所を選びません。
- 移動が容易:軽量で移動が簡単なため、イベントなどでの利用にも適しています。
- 基本機能を搭載:必要最低限の機能を備え、コストパフォーマンスに優れています。
設置店舗例 小規模なカフェやバー、期間限定のポップアップストアなど、設置スペースが限られている場所での使用が適しています。
多機能型券売機
多機能型券売機は多機能自動券売機とも呼ばれ、複数の機能を統合したハイエンドモデルの券売機です。飲食店から小売店まで、幅広い用途に対応できます。キャッシュレス券売機も、多機能型券売機の一種です。
主な特徴- 高機能:タッチパネル、キャッシュレス決済、自動釣銭機能などを一台に集約。
- カスタマイズ性:顧客のニーズに応じて機能を追加・カスタマイズ可能。
- 高価格:多機能であるため、初期費用が高くなる傾向があります。
設置店舗例 高機能を求める大規模店舗や、サービスの質を高めたいプレミアム店舗に最適です。
その他券売機の機能
その他、機能面では千円札のみ対応の低額紙幣対応機から5千円、1万円も対応する高額紙幣対応機、インバウンド向けの多言語対応タイプなどさまざまあります。
これらの券売機の種類を理解し、店舗や施設のニーズに最適なモデルを選定することが、効率的な運用と顧客満足度の向上に繋がります。
券売機の価格相場
券売機の値段は、機種の大きさや設備の種類(タッチパネル・ボタンなど)、対応している紙幣によって異なります。- タッチパネル型券売機・多機能券売機(キャッシュレス決済対応):200万円~350万円
- 自動釣銭機付き券売機:100万円~150万円
- ボタン式券売機(高額紙幣対応):100万円~200万円
- ボタン式券売機(低額紙幣のみ対応)・小型券売機:50万円~80万円
これらの券売機導入費用はあくまで目安ですが、おおよその価格感として参考にしてください。多機能モデルやタッチパネル式券売機は、価格帯が高くなる傾向です。
また、券売機を購入する場合、事業用設備を導入することになるため、国や自治体の補助金・助成金制度が利用できる可能性があります。
券売機の導入に利用できる補助金・助成金制度
券売機を店舗用の設備として購入する際、以下の補助金・助成金制度が利用できる可能性があります。
- IT導入補助金
- ものづくり補助金
- 中小企業省力化投資補助金
- 働き方改革推進支援助成金
- 小規模事業者持続化補助金
- 業務改善助成金
ただし、
すべての店舗でこれらの補助金・助成金制度が利用できるとは限りません。制度ごとに申し込み条件が指定されており、条件を満たしていなければ申請できないためです。
また、申請期間が限られている制度もあり、毎年実施されていないこともあります。補助金・助成金申請のサポートをしてくれる券売機メーカーもあるので、相談してみるのもおすすめです。
シェア率が高いおすすめの券売機メーカー3選を比較紹介
ここからは、シェア率が高いおすすめ券売機メーカーを3選比較紹介します。
メーカーごとに券売機にも特徴があるため、自店舗に最適な機種を比較検討しましょう。
GLORY株式会社
出典:
GLORY株式会社 GLORY株式会社は、国産初の硬貨計数機を世に送り出した企業で、券売機やセルフレジなどの会計設備販売を行っています。
メニュー写真付きで顧客への訴求に効果的なタッチパネル式券売機から、卓上小型ボタン式券売機まで、幅広い選択肢から機種を選べる点が魅力です。
タッチパネル券売機では、英語や韓国語・中国語(簡・繁)の表記にも対応しているので、インバウンド対策にも適しています。
参考サイト:
GLORY株式会社公式サイト株式会社Fujitaka
出典:
株式会社Fujitaka 株式会社Fujitakaの券売機は、ラーメン店や定食屋などでよく目にするボタン式券売機から、アミューズメント施設などで活躍している製品まで、幅広いラインナップがあります。
卓上小型ボタン式券売機だけでなく大型の製品も多く取り揃えており、ラインナップは高額紙幣(新札)や軽減税率に対応できるモデルまでさまざまです。 また、自動釣銭機機能が備わっているモデルの中には、お釣りの排出口が1か所に集約されているものもあり、紙幣と硬貨を同じ場所に出すことで、受け取り忘れを抑止する効果も盛り込まれています。
参考サイト:
株式会社Fujitaka公式サイト芝浦自販機株式会社
出典:
芝浦自販機株式会社株式会社 芝浦自販機株式会社も、シェア率が高い券売機メーカーの1つです。
一般的なボタン式券売機はもちろん、QRコード決済・電子マネー決済などのキャッシュレス決済機能が備わっている多機能モデルまで、幅広いラインナップがあります。 また、ボタン式券売機にもキャッシュレス決済機能が備わっているモデルがあるため、将来的にキャッシュレス決済の導入も見込んでいるのであれば、芝浦自販機の券売機がおすすめです。
参考サイト:
芝浦自販機株式会社株式会社公式サイト 飲食店向けの券売機については、以下の記事でおすすめ機種を紹介していますので、こちらもぜひ参考にしてください。
参考記事:
【飲食店向け】シェア率上位の主要券売機メーカーまとめ 参考記事:
ラーメン店におすすめの券売機5選|ボタン式・タッチパネル式の特徴と導入時の注意点券売機のレンタル・リースは購入するより安い?
券売機の購入費用が負担になる場合は、レンタルやリースを活用するのも選択肢の1つです。券売機を購入するのと比べて、レンタルやリースは安く済むのか、状況に合わせて導入方法を比較判断する基準について解説します。
長期的に利用するなら購入がおすすめ
券売機を長期的な利用を目的に導入するなら、購入がおすすめです。券売機の購入には、初期費用の負担がかかりますが月額利用料は発生しません。
そのため、長期的に利用した場合、レンタルやリース料金の総額が購入費用を上回ることになるので、長い目で見れば購入した方が安く済みます。
また、補助金・助成金制度を活用できれば、費用負担も抑えられるので一度検討してみると良いでしょう。
短期・中期の利用や初期費用を抑えたいならレンタル・リース
券売機の短期利用であればレンタル、中期利用であればリースの利用がおすすめです。
レンタルとリースは、それぞれ事業者に月額利用料を支払って券売機を借ります。異なる点は、レンタルが比較的短期間での契約に対応しているのに対し、リースは3~5年程度の中期的な契約が必要になることです。
リースの場合、契約期間中に解約すると違約金の負担が生じるため注意してください。
どちらも毎月利用料を支払わなければならないため、期間が長くなるほど費用負担もかさみます。5年を超える長期的な利用を検討している場合は券売機を購入し、短期ならレンタル、中期ならリースなど、期間に応じて使い分けるのも効果的です。
また、レンタルやリースは初期費用の負担がないことも多いので、初期費用の負担を軽減したい方にも適しています。
券売機を比較する際のポイント
価格はもちろんのこと、さまざまな条件を比較して店舗に合う券売機を導入することが重要です。
チェック項目 | 例)券売機A | 券売機B(チェック用) |
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券売機名 | AP-EX12 | |
価格 | 75万円 | |
サイズ | 幅650mm×奥行き300mm×高さ1600mm | |
最大口座数 | 72口座 | |
現金対応 | 高額紙幣対応機 | |
新紙幣対応 | 〇 | |
クレジットカード決済 | × | |
電子マネー決済 | 〇 | |
QRコード決済 | 〇 | |
多言語化機能 | 〇 | |
消費電力 | 25W | |
ASP | 〇 | |
キッチンプリンター | 〇 | |
購入方法 | サブスク | |
IT導入補助金 | 〇 | |
ご自身で比較検討される際、上記の比較表をExcelなどに貼って気になる券売機をチェックしてみてください。
現金対応に関しては、2021年の新500円硬貨や、2024年の新紙幣にも対応しているかチェックが必要です。
また、消費電力に関しても2024年電力の値上がりが懸念される中で、維持費を押さえるためにも比較しておくと良いでしょう。
券売機の種類は多種多様!自店舗に合う1台を比較して探そう!
券売機は近年、タッチパネル式券売機の登場やキャッシュレス決済への対応モデルが開発されるなど、さまざまな進化を遂げています。
費用で比較することも大切ですが、登録できるメニュー数や備わっている機能、外部システムとの連携可否など、幅広い視点で導入する機種を検討することが大切です。
自店舗に最適な券売機を導入して、業務効率化や収益機会の拡大などに活用していきましょう。