POSレジは、在庫・売上管理や仕入れ量の調整など、データ管理・データ分析に役立つ機能が搭載されているレジシステムです。
飲食店で導入する店舗も多く、モバイルオーダーやセルフレジと連携して導入すれば、店内の接客オペレーションを効率化できます。
しかし、飲食店と言ってもさまざまな業態があるため、導入効果を引き出すには、店舗に合うPOSレジを導入しなければなりません。
本記事では、飲食店におすすめのPOSレジを業種・業態にわけてトータル9選紹介します。また、自店舗に合うPOSレジを選ぶポイントについても解説していますので、ぜひ参考にしてください。
飲食店向けのPOSレジとは
飲食店向けPOSレジとは、売上・在庫管理ができるPOSレジの中で、飲食店向けの機能が搭載されている製品のことです。
外部システムと連携可能なものが多く、モバイルオーダーやテーブルオーダー、セルフレジ、店舗アプリなどの利用データも一元管理できるものもあります。
飲食店向けのPOSレジは、以下のような種類の機種があるのも特徴です。
- 自動釣銭機搭載型POSレジ
- ターミナル型POSレジ
- タブレット型POSレジ・モバイル型POSレジ
- 券売機型POSレジ
- セルフレジ機能搭載POSレジ
自動釣銭機搭載型のPOSレジは、自動で計算や釣銭を渡すところまで行ってくれるタイプの機種です。ターミナル型のPOSレジは、従来のレジスターにPOSレジシステムを搭載した機種のことを指します。
また、ラーメン店などで見かけるような券売機型POSレジ、セルフレジとして利用できるセルフレジ機能搭載POSレジなど、ラインナップは豊富です。
タブレットPOSレジやスマホで利用できるモバイルPOSレジなどは、クラウドPOSレジシステムをインストールして利用します。
いずれのPOSレジもそれぞれに強みがあるため、自店舗の業務フローや顧客層に合わせて、導入する機種を選択すると良いでしょう。
参考記事:POSレジ・POSシステムの違いとは?主な機能と導入方法まとめ
【小規模・個人店向け】飲食店におすすめのPOSレジ3選
まずは、小規模飲食店や・個人店舗におすすめのPOSレジを3選紹介します。サービスによって利用料金や機能、利用できる機種などが異なるため、比較検討した上で導入するものを決定しましょう。
Airレジ
出典:株式会社リクルート
Airレジは、キャッシュレス決済サービスのAirペイで知られる株式会社リクルートのPOSレジサービスです。
初期費用がかからず、基本のレジ機能も無料で利用できるため、小規模店舗・個人店舗でも導入しやすいでしょう。また、iPadやiPhoneがあれば利用開始できることから、レジ設備を設置する場所も最小限で済む点が魅力です。
キャッシュドロアやレシートプリンター、バーコードリーダーなどの周辺機器も販売しているため、最小限の設備でPOSレジを導入できます。
Airペイと同時導入すれば、キャッシュレス決済やQRコード決済にも対応することが可能です。
参考サイト:Airレジ公式サイト
CASHIER
出典:株式会社ユニエイム
CASHIERは、POSレジや券売機、自動釣銭機などの購入・レンタルに対応している事業者です。購入にも対応していますが、端末のレンタル利用であれば月額8,400円から、POSレジを導入できます。
CASHIERの特徴は、POSレジがプリンター一体型になっている点です。また、キャッシュドロアやバーコードリーダーなどの周辺機器もセットでレンタルできます。
どのような機種を導入すれば良いのかわからない場合は、CASHIERでまとめてレンタル・購入して導入すると良いでしょう。
参考サイト:CASHIER公式サイト
ユニエイム
出典:株式会社ユニエイム
CASHIERを運営している株式会社ユニエイムでは、POSレジや自動釣銭機、キャッシュレジスターなどの機器レンタル事業も行っています。
特徴は、短期利用ができる点で、一般的な手打ちレジであれば1週間5,000円からという手ごろな価格でレンタルできます。
タブレットPOSレジの場合は1週間45,000円からとなっているため、レンタルする機器によって価格に差がある点に注意しましょう。
短期の利用が可能なことから、イベントに出店する際やキッチンカー販売、ポップアップストアなどでの短期利用にもおすすめです。
参考サイト:ユニエイム公式サイト
【居酒屋・食べ放題向け】飲食店におすすめのPOSレジ3選
ここからは、飲食店の中でも居酒屋や食べ放題メニューを取り扱っている店舗に最適な、おすすめのPOSレジを3選紹介します。
Square
出典:Square株式会社
SquareのレストランPOSレジは、飲食店やレストラン、バーなどでの導入におすすめの設備です。基本的なPOSレジ機能であれば無料で導入できるほか、有料プランに加入すればキッチンディスプレイとの連携も可能になります。
店内注文だけでなく、デリバリーやテイクアウト(事前注文)などの店外注文も、POSレジ1台ですべて把握できる点が特徴です。
導入・設置や操作方法がわからない場合は、追加オプション(有償)で、マンツーマンでの出張導入サービスも利用できます。
参考サイト:Square公式サイト
Mmenu
オーダー受注や顧客情報管理なども行いたいのであれば、Mmenuがおすすめです。POSレジ機能だけでなく、QRオーダー方式のテーブルオーダーやハンディ注文などの機能も利用できます。
また、その日のおすすめメニューや売り切れメニューもリアルタイムに反映できるため、メニュー数が多い居酒屋や食べ放題メニューがある店舗での導入に最適です。
複数店舗管理や予約管理などの機能も備わっているため、POSレジだけでなく、店舗運営や業務オペレーションをまるごとDX化したい、業務効率化を図りたいという場合に適しています。
参考サイト:Mmenu公式サイト
POS+
出典:ポスタス株式会社
POS+は、さまざまな業種の店舗に特化したPOSレジを提供しているサービスです。飲食店のほか、小売店や美容院・サロンなどに特化したプランもあります。
飲食店向けのプランでは、テイクアウトやセルフオーダーとの連携も可能です。売上・顧客管理など、基本的なPOS機能も備わっています。
また、実際のレジ機能を使用したトレーニングモードも搭載しているため、スタッフ教育もスムーズです。
店舗スタッフの勤怠管理・シフト管理機能も備わっているので、POSレジで店舗の売上・顧客・スタッフ情報を一元管理したい場合に適しています。
参考サイト:POS+公式サイト
【ラーメン店・定食屋向け】飲食店におすすめのPOSレジ3選
ここからは、飲食店の中でもラーメン店や定食屋におすすめのPOSレジを3選紹介します。ラーメン店や定食屋では、事前精算・事前注文を取り入れている店舗が多いため、対応できるPOSレジの導入がおすすめです。
ラーメン店におすすめの券売機については、以下の記事でも詳しく紹介しています。
参考記事:ラーメン店におすすめの券売機5選|ボタン式・タッチパネル式の特徴と導入時の注意点を解説
GLORY
出典:グローリー株式会社
グローリー株式会社では、自動釣銭機や券売機、セルフレジなどのレジ設備のレンタル・販売を行っています。
ラーメン店や定食屋におすすめのタッチパネル式券売機「券職人」は、自動釣銭機搭載型のため、会計業務の負担軽減に効果的です。
券売機そのものにPOS機能は備わっていないものの、GLORY独自のASPサービス「SalesView(セールスビュー)」によって、7年分の売上情報などの管理・保管が可能になります。
ASPサービスによって管理されている売上データは、パソコンやスマホからいつでも確認できるため、券売機ながら売上情報の確認が行える設備です。
参考サイト:GLORY公式サイト
券売機のレンタルには対応していませんが、購入する際は各種補助金や助成金を利用できる可能性があります。
POSレジや券売機などの設備導入に利用できる補助金・助成金制度については、以下の記事を参照ください。
参考記事:【2024年最新】POSレジ導入に利用できる補助金・助成金5選|金額や申請要件について解説
リアレジ
出典:株式会社ビジコム
リアレジは、セルフ決済端末や事前決済機として活用できる、タッチパネル式の券売機・セルフレジを提供している企業です。
コンパクトな卓上式券売機は、キッチンディスプレイ・キッチンプリンターとしても活用できます。マルチ決済端末のVerifoneやSquareとも連携できるため、キャッシュレス決済の導入も可能です。
機種によっては自動釣銭機搭載型のものもあるので、店舗の顧客層に応じて選択すると良いでしょう。
購入にかかる費用は、補助金や助成金を活用できる場合もあるので、検討してみてはいかがでしょうか。
参考サイト:リアレジ公式サイト
スマレジ
出典:株式会社スマレジ
ラーメン店や定食屋でのPOSレジ導入におすすめなのが、スマレジの券売機・食券機です。麺の硬さや辛さなど、細かなオーダーにも対応できる点が特徴で、有料トッピングの追加や売り切れ表示も残量に応じて自動で行えます。
また、多言語表示にも対応しており、英語や韓国語・中国語・スペイン語での表記も可能で、インバウンド対策にも効果的です。
スマレジでは、券売機だけでなく一般的なタブレット型のPOSレジも提供しています。券売機を導入したい場合は、プレミアムプラス以上の料金プランへの加入が必要です。
参考サイト:スマレジ公式サイト
自店舗に合うPOSレジを選ぶポイント
自店舗に合うPOSレジを選ぶには、以下のポイントを押さえておくことが大切です。
- 店舗の規模で選ぶ
- 連携予定の外部システムで比較する
- 導入・運用にかかる費用で選ぶ
- サポートサービスの内容で選ぶ
導入するPOSレジは、店舗の状況に合わせて比較検討しましょう。例えば、規模が小さいうちは会計機能のみを無料で利用できるタブレットPOSレジを導入し、規模が大きくなってきたら有料プランに切り替えていくような方法です。
また、業種によっては、予約管理システムや店舗アプリ、顧客のカルテなどとPOSレジを連携させたい場合もあるでしょう。業種に見合うPOSレジを導入すれば、そのような外部システムとの連携も可能です。
自店舗に合うPOSレジを導入しなければ、外部システムと連携できず業負担が増えたり、導入・運用にかかる費用の負担増につながる恐れがあります。
POSレジや周辺機器・外部システムとの連携を踏まえて、実際の業務フローに落とし込んだ活用方法をイメージしながら、導入するPOSレジを選択しましょう。
参考記事:POSレジのおすすめ9選|業種ごとに最適なシステムを比較紹介!
まとめ
飲食店でPOSレジを導入する場合、自店舗の業態にマッチする機種を選択することが大切です。ラーメン店であれば事前精算式の券売機型POSレジや、タッチパネル式券売機(KIOSK)型のPOSレジなどを導入すると良いでしょう。
しかし、メニューの種類が多い居酒屋では、このようなPOSレジで対応できない可能性があります。
そのような場合には、メニュー量が多い店舗での導入に便利なセルフオーダーや、テーブルオーダーと連携しているPOSレジを選ぶのも効果的です。
選び方の基準は店舗によって異なりますが、自店舗にとってどのような機能が必要になるのか、導入後の業務オペレーションをイメージしながら検討しましょう。
参考記事:POSレジのサービス紹介と比較