ホテルや旅館でキャッシュレス決済端末の導入を検討していると、「一般の店舗用の決済端末と何が違うのか」」「海外からのお客さまのカードにも対応できるのか」と悩む施設責任者の方も多いのではないでしょうか。
ホテルの決済には、レストランや売店など館内施設の利用料金を部屋番号にひもづける「部屋付け会計」や、ホテル管理システム(PMS)との連携、多言語・多通貨への対応など、一般的な店舗とは異なる要件が求められます。
そこで本記事では、ホテルの決済に求められる要件や決済端末の種類、選ぶ際の比較ポイント、おすすめの端末について詳しく解説します。
ホテルに決済端末を導入するメリット
ホテルに決済端末を導入することで、宿泊客が希望する支払い方法を選びやすくなるだけでなく、フロントでの会計や現金管理にかかるスタッフの負担も軽減できます。
特にインバウンド客を受け入れる施設では、キャッシュレス決済への対応が販売機会の確保にもつながります。
ホテルに決済端末を導入する主なメリット
- クレジットカードや電子マネー、QRコード決済など幅広い支払い方法に対応できる
- チェックイン・チェックアウト時の会計や現金管理にかかる業務負担を軽減できる
- 宿泊料金や館内利用など、まとまった金額のキャッシュレス決済にも対応しやすい
クレジットカードや電子マネーなど幅広い決済に対応できる
決済端末を導入すると、クレジットカードだけでなく、交通系電子マネーやQRコード決済など、さまざまな決済方法に対応できるようになります。
宿泊客が普段利用している方法で支払える環境を整えることで、現金を用意したり両替したりする手間を減らせるため、利便性の向上につながります。
特に訪日外国人はキャッシュレス決済を利用する傾向があるため、対応する決済手段を増やすことはインバウンド客の受け入れにも役立ちます。
チェックイン・チェックアウト時の会計をスムーズにできる
決済端末を利用すれば、フロントで現金を数えたり釣銭を用意したりする作業を減らせるため、会計をスムーズに進められます。
さらに、ホテル管理システム(PMS)やPOSシステムと決済端末を連携できるサービスを選べば、決済情報を手入力する作業や売上の確認などの負担を減らせる場合があります。
高額になりやすい宿泊料金にも対応できる
ホテルでは、宿泊日数や人数、食事、館内施設の利用などによって、1回の支払いが高額になることがあります。決済端末を導入していれば、こうしたまとまった金額の宿泊料金もキャッシュレスで支払ってもらえるため、宿泊客が多額の現金を用意する負担を軽減できます。
また、スタッフ側も高額な現金を受け取って金額を確認したり、釣銭を用意したりする必要がなくなるため、会計時の負担や現金管理の手間を抑えられます。
ホテルで導入されている決済端末の主なタイプ
ホテル向けの決済端末は、設置場所や用途によっていくつかのタイプに分かれます。
フロントで宿泊料金を精算するだけでなく、レストランや売店など館内のさまざまな場所で利用するケースもあるため、自施設の会計方法に合ったタイプを選ぶことが重要です。
POS連携型端末
POS連携型端末は、ホテルのPOSシステムと決済端末を連携させて利用するタイプです。会計金額をPOSから決済端末へ連動できるため、スタッフが金額を手入力する手間を減らせます。
ホテルでは、フロントでの宿泊料金だけでなく、レストランや売店など複数の場所で会計が発生します。POSと決済を連携させることで、各施設の売上管理をまとめやすくなり、会計業務の効率化につながります。
参考記事:POSレジとは?POSシステムとの違いや機能と導入するメリット・デメリット
モバイル型・据え置き型のマルチ決済端末
モバイル型・据え置き型のマルチ決済端末は、1台でクレジットカードや電子マネー、QRコード決済など複数のキャッシュレス決済に対応できるタイプです。
モバイル型は持ち運んで利用できるため、フロントだけでなくレストランや宴会場など、会計場所が移動するホテルにも適しています。一方、据え置き型はフロントカウンターなど決まった場所に設置して利用するため、安定した運用をしやすい点が特徴です。
宿泊客が利用する決済方法を1台に集約できれば、決済手段ごとに端末を使い分ける必要がなく、スタッフの操作負担も抑えられます。
客室設置型の決済端末
客室設置型の決済端末は、客室内に設置して宿泊客自身が決済できるようにするタイプです。フロントでの会計だけでなく、客室で追加サービスの料金を支払えるなど、宿泊客の利便性を高められます。
フロントに立ち寄らずに決済できるため、チェックアウト時の混雑緩和にもつながります。ただし、ホテルの運用方法や提供するサービスによって必要性が異なるため、導入する場合は決済だけでなく、予約・客室管理などのシステムとの連携も含めて検討することが大切です。
ホテルの決済端末に必要な機能・選ぶポイント
ホテル向けの決済端末を選ぶ際は、対応する決済ブランドだけでなく、フロント業務や宿泊客の利用シーンを考えて選ぶことが大切です。
特にホテルでは、PMSとの連携やインバウンド対応、宿泊料金にかかる決済手数料など、一般的な店舗とは異なる点も確認する必要があります。
ホテルの決済端末を選ぶ際の主なポイント
- PMS(ホテル管理システム)と連携して会計業務を効率化できるか
- 宿泊客が利用する決済ブランドや多通貨決済に対応しているか
- 端末代や月額料金、決済手数料などの費用が自施設の売上規模に合っているか
- 売上の入金サイクルがホテルの資金繰りに合っているか
PMS(ホテル管理システム)との連携可否
ホテルでは、宿泊予約やチェックイン・チェックアウト、宿泊料金、館内利用などさまざまな情報をPMSで管理しています。決済端末とPMSを連携できれば、会計金額の手入力や決済結果の確認、売上の消し込みなどの作業を減らせるため、フロントや経理担当者の負担軽減につながります。
特に、部屋付けにしたレストランや売店などの利用料金をチェックアウト時にまとめて精算する運用では、PMSと決済情報をスムーズに連携できるか確認しておくとよいでしょう。
対応ブランド・多通貨対応
国内の宿泊客だけでなく訪日外国人も利用するホテルでは、クレジットカードや電子マネー、QRコード決済など、幅広い決済手段に対応できる端末が便利です。
さらに、海外からの宿泊客が多い施設では、多通貨決済に対応しているかも確認しておきたいポイントです。
ただし、対応ブランドが多ければよいとは限らず、自施設の宿泊客が実際に利用する決済方法を把握したうえで選ぶことが大切です。
導入費用・決済手数料
決済端末を導入すると、端末代金や月額料金のほか、決済金額に応じた決済手数料などが発生する場合があります。
サービスによって料金体系は異なり、月額料金が安くても決済手数料が高いケースもあるため、単純に初期費用だけで比較するのは避けましょう。
ホテルは1回あたりの決済金額が大きくなりやすいため、月間のキャッシュレス決済額をもとに、端末代・月額料金・決済手数料などを含めた年間の負担額を比較することが重要です。
参考記事:【比較一覧表付き】キャッシュレス決済端末5選の手数料率を徹底比較!今導入すべき機種をピックアップ紹介
入金サイクルがホテルの資金繰りに合っている
決済した宿泊料金がいつ口座に入金されるかは、ホテルの資金繰りにも関わる重要なポイントです。
入金サイクルはサービスによって異なり、翌日入金や月数回などさまざまな条件があるため、売上が入金されるタイミングを事前に確認しておきましょう。
特に、仕入れや人件費などの支払いが多いホテルでは、決済手数料だけでなく、入金までの日数や振込手数料も含めて比較すると、自施設に合ったサービスを選びやすくなります。
ホテルにおすすめの決済端末3選
ホテル向けの決済端末は、対応する決済ブランドだけでなく、フロントやレストラン、売店などホテル内のさまざまな場所で使いやすいかどうかも確認することが大切です。
特に、持ち運びやすさやPOS連携、レシート・領収書の発行、入金サイクルなどは、日々の会計業務に影響します。
ここでは、ホテル・宿泊施設での利用を検討しやすい決済端末を3つ紹介します。
【スマレジ】PAYGATE
PAYGATEは、クレジットカードや電子マネー、QRコード決済など主要なキャッシュレス決済に対応するマルチ決済端末です。
POSレジ「スマレジ」と連携でき、外部サービスとの連携によってホテルの会計業務を効率化できます。PMSなどの外部システムと連携できる環境を整えることで、館内施設の利用料金管理やチェックアウト時の精算業務を効率化できます。
また、宿泊客だけでなく、ホテルのレストランや売店を利用するウォークイン客の都度会計にも対応できます。
【Square】Squareターミナル
Squareターミナルは、クレジットカードや電子マネー、QRコード決済などに対応したオールインワン型の決済端末です。
レシートプリンターとバッテリーを内蔵しているため、カウンターに設置して使うだけでなく、必要な場所へ持ち運んで決済できます。
さらに、Squareは外部サービスとの連携機能を提供しており、対応する宿泊管理システムと組み合わせることでホテル業務の効率化に活用できます。
例えば、宿泊管理システム「Staysee」と連携すると、対応する宿泊管理システムと連携することで、宿泊料金の管理や決済業務を効率化できます。
【アルファノート】ALPHA PORTABLE
ALPHA PORTABLEは、クレジットカード、電子マネー、QRコード決済など70種類以上の決済ブランドに対応するポータブル型のマルチ決済端末です。
4G回線とWi-Fiの両方に対応し、バッテリーを内蔵しているため、電源や通信環境に左右されにくく、館内のさまざまな場所へ持ち運んで利用できます。
また、70種類以上の決済ブランドに対応しているため、国内客だけでなく、さまざまな決済方法を利用する訪日外国人への対応にも活用しやすいでしょう。
ホテルの決済端末は宿泊客とスタッフ双方の使いやすさで選ぼう
この記事では、ホテルに決済端末を導入するメリットや必要な機能、費用、選び方、おすすめの決済端末について解説しました。
決済端末を選ぶ際は、宿泊客が利用しやすい決済方法に対応しているかだけでなく、スタッフが会計や売上管理をスムーズに行えるかも確認しましょう。
自施設の運営スタイルや課題に合った決済端末を導入し、宿泊客とスタッフ双方にとって使いやすいキャッシュレス環境を整えることが大切です。

