薬局で発生する課題の1つに、会計におけるミスやロスがあります。これを改善したいと考えている担当者もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、薬局の会計負担を軽減する効果が期待できる自動精算機を選ぶ際に、おさえておきたいポイントを解説します。
薬局に自動精算機を導入すると得られるメリット

薬局に自動精算機を導入すると、さまざまなメリットを得られます。主なメリットについて詳しく解説します。
会計業務の効率化・ミス防止
自動精算機は会計作業のすべてまたはその一部を顧客が行うため、従業員がレジ業務に割く時間や労力を削減できます。削減した分の時間や労力は別の作業に注力できるため、うまく活用すれば業務全体の効率化も実現可能です。
自動精算機に慣れている患者や顧客なら短時間で会計できるため、顧客の利便性向上にもつながります。
また、現金の紛失や釣銭の渡し間違いなどのミスを防げるのも、自動精算機を導入すると得られるメリットです。レジ締めもスムーズに行えるようになるため、締め作業の時間や労力も削減できます。
キャッシュレス化促進
自動精算機の多くは、クレジットカードや電子マネーに対応しています。キャッシュレス決済に広く対応している自動精算機を導入できれば、会計のキャッシュレス化促進に役立ちます。
最近は多くの顧客がキャッシュレス決済を利用しているため、顧客や患者ニーズに応えることにもつながります。
以下のコラムではセルフレジに関する記事ですが、キャッシュレス決済を導入すると得られるメリットについて詳しく解説しています。こちらも併せてご覧ください。
参考記事:セルフレジでキャッシュレス決済を導入する5つのメリット!導入方法と注意点について解説
感染症対策
自動精算機の導入は従業員と患者・顧客との接触を大幅に削減できることから、感染症対策としても有効です。薬局の衛生状態を高い水準で維持するのに役立つのも、自動精算機のメリットといえるでしょう。
自動精算機の導入によるメリットは、薬局の会計負担を減らすだけでなく、業務を安全かつ効率的にこなせる環境づくりに役立つといえます。
薬局の自動精算機に必要な機能
自動精算機にはさまざまな種類や機能の機種があるため、導入の際は薬局に適した機能を搭載している物を選ぶ必要があります。最低でも、以下の機能を搭載している自動精算機を選びましょう。
レセコン・電子カルテ連動機能
レセコンや電子カルテとの連動機能は、運用効率化の観点から重要な機能の一つです。レセコンや電子カルテと自動精算機が連動していれば、レジ打ちの手間を削減し、ミスを防ぐのに役立ちます。
なお、連携できるシステムの情報はスペックなどで公開されていない場合があるため、分からない場合はメーカーに問い合わせましょう。
また、レセコンや電子カルテとの連動機能は大きく分けて以下の2種類に分類できます。それぞれの違いもおさえておきましょう。
| 名称 | 連携方法 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| データ連携 | レセコンや電子カルテなどの業務システムと自動精算機を連携し、患者情報や会計情報を自動で反映する | ・保険証の違いや加算変更で請求金額が変わっても速やかかつ正確に会計処理できる ・会計をしたタイミングが記録に残る ・再来受付や領収書などの発行がスムーズにできる |
・メーカーの指定する機種や機器しか選べない ・バーコード連携に比べて導入費用が高い傾向にある |
| バーコード連携 | 受付で会計金額情報の入ったバーコードを渡し、それを読み取って会計する | ・比較的低コストで導入できる | ・システム間で直接データ連携する方式と比較すると、会計情報の反映範囲や履歴管理方法が異なる場合があるため、運用方法を事前に確認する必要がある |
まずは連携方法で候補となる機種を絞り込み、導入しているレセコン・電子カルテに対応しているかを問い合わせるといいでしょう。
以下のコラムでは、自動精算機と別機器との連携について解説しています。こちらも併せてご覧ください。
参考記事:自動精算機とPOSレジの違いは?連携メリットや選び方、おすすめサービスを解説
軽減税率・セルフメディケーション税対応機能
薬局では医薬品のほかに、軽減税率に該当する商品も扱っています。軽減税率未対応のレジで異なる税率の商品を扱うのは従業員・患者双方の負担につながります。導入する自動精算機を選ぶ際は、必ず軽減税率に対応しているかを確認しましょう。
また、セルフメディケーション税制を利用するには、対象医薬品の購入内容が記載された領収書(レシート)を保存する必要があります。対象商品の判定やレシートへの必要事項の印字に対応したPOS・精算システムを選ぶことで、購入者への案内や店舗側の対応負担軽減につながります。
制度利用に必要な書類の渡し忘れを防ぐためにも、この税制への対応も欠かさずチェックしましょう。
薬局で自動精算機を導入する場合、ほかの業種にはない機能が求められます。導入する機種を選ぶ際は、薬局に必要な機能がきちんと搭載されているかをまず確認しましょう。
薬局に導入する自動釣銭機の選び方
薬局に導入する自動釣銭機を選んでいると、同じスペックや特徴を持った機種同士で悩むこともあるでしょう。そのようなときは、以下の選び方に注目すると使いやすいものを導入できます。
- キャッシュレス決済に対応しているか
- 釣銭の収容枚数やその仕組みが効率的か
- 操作性に優れているか
- アフターフォローは充実しているか
それぞれの内容について、詳しく解説します。
キャッシュレス決済に対応しているか
同じキャッシュレス決済対応型の自動精算機でも、メーカーや機種によっては対応している支払方法の種類や数が異なる場合があります。
対応している決済方法は、多ければ多いほど利便性が高まります。もし似たような機種があって選べない場合は、キャッシュレス決済の対応数をチェックしましょう。
釣銭の収容枚数やその仕組みが効率的か
自動精算機の釣銭補充作業は、従業員が行います。導入後の会計処理の負担を軽減したいなら、釣銭補充頻度に注目しましょう。具体的には、硬貨や紙幣の収容枚数とその扱いをチェックしてください。
硬貨や紙幣の収容枚数が多ければ、その分釣銭補充作業をする回数も少なく済みます。また、顧客や患者が支払った現金をそのまま自動で釣銭などに再利用する循環式が採用されていれば、より効率的な運営が可能です。
会計業務の負担を軽減したい場合は、収容枚数や精算機内部の現金の活用方法に注目しましょう。
操作性に優れているか
誰でも使用しやすい操作性も、自動精算機を選ぶときにおさえておきたいポイントです。操作性が悪いと常に従業員がサポートすることになるため、会計作業の負担を増やしてしまいます。
特に薬局はさまざまな人が利用するため、画面の文字やボタンの大きさ・シンプルな操作性を有しているかをチェックしましょう。導入前にデモ機器などに触れられる場合は、実際に操作して確認することをおすすめします。
アフターフォローは充実しているか
自動精算機は導入時だけでなくアフターフォローが用意されていますが、メーカーや機種・契約プランによってその内容は異なります。機種のスペックだけでなく、アフターフォローの内容も比較・検討しましょう。具体的には、以下の内容を確認してください。
- 不具合発生時のサポートの有無・対応方法や時間
- リモートサポートの有無・対応方法や時間
- 現地訪問対応のカバー範囲
- 土日祝日・夜間対応の有無
サポート対応時間は、薬局の営業時間に対応しているかを軸に考えると、万が一の事態でも安心できるものを選べます。
自動精算機を選ぶ際は、導入目的や店舗の特徴に合わせて比較・検討しましょう。
薬局に導入する自動釣銭機は機能に注目して選ぶ
薬局で自動精算機を使う場合、ほかの業種にはない機能が必要になります。導入を検討する際は、薬局の会計に必要な機能がきちんと搭載されているかをチェックしましょう。
また、薬局を利用する患者や顧客のうち、特に多い属性を加味して検討すると、より使いやすいものが選べます。複数の機種で迷った場合は、導入目的や機能も加味しつつ、営業中の薬局内の様子も意識してみましょう。

