飲食店のテイクアウト対応において、電話や店頭での注文受付に業務負担を感じている店舗は少なくありません。「テイクアウト予約システム」は、顧客がスマートフォンやPCのブラウザからオンラインで注文・決済できる仕組みで、電話対応の手間を省きながらサービスによっては24時間の注文受け付けを可能にします。
この記事では、テイクアウト予約システムの基本的な仕組みや必要な機能、選び方のポイントから、公式サイトで機能を確認できるおすすめ5サービスの紹介、導入メリットまで体系的に解説します。
テイクアウトネット注文とは?

テイクアウト予約システム(テイクアウトネット注文)とは、顧客が来店前にインターネット経由でテイクアウトの注文・決済を完了させる仕組みです。店舗はSNS・自社サイト・QRコード・Googleマップなど複数の導線から注文ページへ誘導でき、顧客はアプリのインストールや会員登録なしにブラウザから注文できるサービスが多く普及しています。
注文情報は店舗のキッチンや管理画面にリアルタイムで届き、指定された受取時間に合わせて調理・梱包を進められます。店頭での口頭注文や電話注文と異なり、聞き間違いによるオーダーミスが起きにくく、スタッフが注文受付に拘束される時間を減らせる点が大きな特徴です。
参考記事:モバイルオーダー対応の店舗・業界まとめ!飲食店以外の導入例と注文店舗を間違えた場合の対応方法について
テイクアウトネット注文システムを導入するメリット

テイクアウトネット注文システムを導入すると、電話や店頭での注文受付をオンライン化でき、店舗と顧客の双方にメリットがあります。ここでは、主なメリットを紹介します。
テイクアウトネット注文システムを導入するメリット
- 電話・店頭での注文受付の負担を軽減できる
- 営業時間外の注文にも対応しやすくなる
- 受け渡しを計画的に進められる
- 顧客の再注文やリピーター施策に活用できる
電話・店頭での注文受付の負担を軽減できる
ランチや夕方などのピーク時間帯は、店内業務とテイクアウトの電話注文が重なり、スタッフの負担が増えやすくなります。
テイクアウトネット注文システムを導入すれば、顧客自身がスマートフォンなどから商品や受取時間を選択できるため、スタッフによる注文受付の手間を軽減できます。
注文内容がデータで店舗へ届くため、電話で商品名や数量を聞き取る必要がなく、聞き間違いや入力ミスの防止にもつながります。
営業時間外の注文にも対応しやすくなる
テイクアウトネット注文システムの中には、店舗の営業時間外でも翌日以降の予約注文を受け付けられるサービスがあります。
顧客は店舗へ電話をかける必要がなく、自分の都合に合わせて注文できます。店舗側も営業時間外の注文を受け付けられるようになり、電話だけでは対応できなかった時間帯からの注文にも対応しやすくなります。
また、自社サイトやSNS、Google ビジネス プロフィールなどに注文ページへの導線を設置できるサービスであれば、店舗を知ったユーザーをそのままネット注文へ誘導することも可能です。
受け渡しを計画的に進められる
受取時間を指定できるサービスでは、店舗側が事前に注文内容や受取予定時間を確認できます。そのため、来店時間に合わせて調理や梱包を進めやすくなる点もメリットです。
時間帯ごとの受付上限設定や注文受付の一時停止に対応したサービスであれば、店内の混雑状況やキッチンの処理能力に合わせて注文数を調整できます。
また、オンラインで事前決済が完了している注文であれば、来店後の会計を省略し、商品の受け渡しをスムーズに行えます。
顧客の再注文やリピーター施策に活用できる
テイクアウトネット注文は、顧客がスマートフォンから商品を選択して注文できるため、電話や店頭で注文する以外の選択肢を提供できます。
サービスによっては、注文履歴や顧客情報の管理に加えて、クーポンやプッシュ通知などの販促機能を備えているものもあります。
ネット注文の受付だけでなく、注文後の顧客に再来店を促す施策まで行いたい場合は、顧客管理や販促機能の有無も確認しておきましょう。
テイクアウトネット注文システムに必要な機能

次に、テイクアウト予約システムに必要な機能を紹介します。
テイクアウトネット注文システムに必要な機能
- 事前決済、受取時間設定、受付制限機能
- POSレジ、キッチンプリンターとの連携機能
- メニュー管理、品切れ管理、顧客管理機能
事前決済、受取時間設定、受付制限機能
テイクアウト予約システムの運用に欠かせない機能が事前決済、受取時間設定、受付制限機能の3つです。事前決済は、クレジットカードやQRコード決済などによって注文時にオンラインで支払いを完了させる機能です。
来店時の会計負担軽減につながり、直前キャンセルによる食材ロスや損失を防ぎやすくなります。受取時間設定は、顧客が希望の受け取り日時を選択できる機能です。
最短受け渡し可能時間の設定や、時間帯ごとの注文上限設定によって特定時間への集中を緩和できるサービスもあります。受付制限機能は、繁忙時や品切れ時に注文を一時停止したり、時間帯・商品ごとに受付上限を設ける機能です。店内営業と並行してテイクアウトを運営する店舗には特に重要です。
POSレジ、キッチンプリンターとの連携機能
ネット注文のデータを既存のPOSレジに自動反映させることで、売上管理を一元化し、二重入力や手動転記のミスを防げます。キッチンプリンターとの連携によって注文が入ると自動で印刷が行われ、調理開始のタイミングを逃しにくくなります。
既存システムとの連携の可否と設定方法は、導入前に確認しておきましょう。
メニュー管理、品切れ管理、顧客管理機能
日替わり商品や期間限定メニューを扱う店舗では、商品の表示・非表示をリアルタイムで切り替えられるメニュー管理機能が重要です。品切れ時に即時販売停止できる機能により、キャンセル対応負担軽減につながる場合があります。
顧客の注文履歴を管理・分析できるサービスでは、クーポン配信やリピーター施策への活用も可能です。
【Bizcan独自データ】モバイルオーダーの問い合わせではテイクアウト需要も34.4%

Bizcanに寄せられたモバイルオーダーの問い合わせを集計したところ、「店外テイクアウト型」を希望する回答は34.4%でした。また、「店内・店外両方」を希望する回答も31.3%あり、店内注文だけでなく、店外から注文できる仕組みへのニーズも確認できます。
| 希望するモバイルオーダーのタイプ | 回答割合 |
|---|---|
| 店内注文型(スマホでのQRコード読み取りタイプ) | 62.50% |
| 店外テイクアウト型 | 34.40% |
| 店内・店外両方 | 31.30% |
| 店内注文型(タブレットでのテーブルオーダータイプ) | 31.30% |
「店内・店外両方」を希望する回答が31.3%あることから、店外からのネット注文だけでなく、店内注文も含めて検討している問い合わせが一定数あることがわかります。
テイクアウトネット注文システムを比較する際は、店外から注文できるかだけでなく、店内モバイルオーダーへの対応やPOSレジ・キッチン機器との連携など、店舗全体の注文オペレーションも確認しておくと良いでしょう。
※Bizcanへのお問い合わせデータをもとに集計。複数回答を含むため、各項目の割合の合計は100%になりません。
Bizcan編集部のワンポイントチェック!
問い合わせでは「POSレジ機能・連携」を希望する回答が62.5%、「多言語対応」も34.4%あったよ!テイクアウトのネット注文システムを選ぶときは、注文方法だけでなく、POSレジとの連携や外国語への対応もチェックしてみてね♪
テイクアウトネット注文システムおすすめ5選
ここでは、スマートフォンなどから店外注文を受け付けられる、テイクアウトネット注文システムのおすすめ5選を紹介します。
テイクアウトネット注文システムおすすめ5選
- STORES モバイルオーダー
- ISSUE PANDA
- POS+ order & pay
- CHUUMO
- toypo
STORES モバイルオーダー

STORES モバイルオーダーは、店内注文とテイクアウト注文の両方に対応するモバイルオーダーサービスです。テイクアウトでは、自店舗のWebサイトやInstagram、Google ビジネス プロフィールなどに注文ページのURLを掲載して、店外からネット注文を受け付けられます。
テイクアウトオーダーは初期費用・月額料金0円で利用でき、クレジットカードやPayPayによるオンライン決済にも対応しています。
顧客による希望受取時間の選択に対応しているほか、店舗側で受取時間や受付幅を設定できます。混雑時には注文受付を一時停止することも可能です。
STORES レジと組み合わせれば、注文データや在庫情報を自動連携できます。まずはコストを抑えてテイクアウトのネット注文を始めたい店舗に適したサービスです。
ISSUE PANDA

ISSUE PANDAは、3bitter株式会社が提供するモバイルオーダーサービスです。顧客自身のスマートフォンから商品を注文・決済でき、店舗での注文受付や会計業務を効率化できます。
注文情報をキッチンプリンターへ連携できるため、ネット注文で受け付けた内容を厨房へスムーズに共有できる点が特徴です。
多言語表示にも対応しているため、外国人客が利用する飲食店での活用にも適しています。
また、店内にQRコードを設置して店内版モバイルオーダーとして活用することも可能です。テイクアウトのネット注文だけでなく、店内注文も含めて注文受付や会計業務を効率化したい店舗におすすめです。
POS+ order & pay

POS+ order & payは、飲食店向けPOSレジ「POS+ food」に追加できる店外版モバイルオーダーのオプションサービスです。顧客は来店前にスマートフォンから商品を注文し、決済まで完了できます。
ネット注文で受け付けた注文情報がPOSを通じてキッチンへ自動連携されるため、店舗では商品の準備や受け渡しを中心に対応できます。
Web版・LINEと連携するミニアプリ版・POS+ Connectと連携するモバイルアプリ版の3種類から、店舗に合った導入方法を選択可能です。
また、POS+ foodには店内版モバイルオーダーの「POS+ self order」もオプションとして用意されています。テイクアウトの事前注文からPOS・厨房まで連携したい飲食店や、店内・店外の注文環境をまとめて整えたい店舗に適しています。
CHUUMO

CHUUMOは、エフ・エス株式会社が提供するモバイルオーダーシステムです。顧客自身のスマートフォンからWeb上で注文・決済でき、店内だけでなく店外からの注文やテイクアウトにも対応しています。
テイクアウトのネット注文に加えて、オンライン決済や注文受付の管理、キッチン機器との連携など、店舗側のオペレーションを支える機能を備えている点が特徴です。
キッチンプリンターやキッチンディスプレイなどと組み合わせることで、ネット注文の受付から調理までの流れを効率化できます。売切設定やメニューの切り替え、売上集計などにも対応しています。
テイクアウト注文だけをオンライン化するのではなく、店内注文や厨房業務も含めて管理したい飲食店に適しています。
toypo

toypoは、株式会社トイポが提供する店舗向けのミニアプリプラットフォームです。モバイルオーダー機能を備えており、テイクアウトやデリバリーなど、店舗が設定した方法で商品の注文・受け渡しに対応できます。
テイクアウトのネット注文に加えて、クーポンやプッシュ通知、スタンプカードなどを活用したリピーター施策に取り組める点が特徴です。
また、NECモバイルPOSとの連携にも対応しており、販促機能やリピーター集客に向けたデータ分析などに活用できます。NECモバイルPOSとの連携には「WebAPI連携」オプションの契約が必要です。
ただし、toypo経由のモバイルオーダーにおけるオンライン決済の売上情報は、POSレジへ連携されない仕様です。オンライン決済の売上をPOSレジと一元管理したい場合は、導入前に運用方法を確認しておきましょう。
テイクアウトやデリバリーのネット注文に対応しながら、注文後の顧客に対する販促やリピーター施策も強化したい店舗におすすめです。
参考記事:テイクアウト向けモバイルオーダー9選!店内版・店外版の特徴と導入事例を紹介
テイクアウトネット注文システムの選び方
ここでは、テイクアウトネット注文システムの選び方を解説します。
テイクアウトネット注文システムを選ぶポイント
- 事前決済と受け渡し運用に合っているか
- POSレジや会計フローと連携できるか
- 初期費用、月額費用、手数料が店舗に合っているか
事前決済と受け渡し運用に合っているか
自店の受け渡しスタイルに合った設定が可能かを確認します。繁忙時の注文一時停止や受付上限設定など、実際の運用に即した柔軟なコントロールができるかどうかが選定のポイントです。
POSレジや会計フローと連携できるか
すでに導入しているPOSシステムとの連携可否は、導入後の運用効率に直結します。注文データが自動でPOSに反映されれば、レジ操作の手間を削減できます。
対応POSの種類・連携の設定方法・追加費用の有無を事前に確認しておきましょう。
初期費用、月額費用、手数料が店舗に合っているか
料金体系はサービスによって大きく異なります。初期費用・月額費用ゼロでサービス手数料のみのものと、月額固定費がかかる代わりに手数料率が低いものがあります。
自店の月間注文件数・客単価をもとにシミュレーションし、実際のコストを比較したうえで選びましょう。
まとめ|テイクアウト予約システムは注文効率と受け渡し運用の両立が重要
テイクアウトネット注文システムを選ぶ際は、事前決済や受取時間の設定など、自店の受け渡し方法に合った機能があるか確認することが大切です。また、POSレジやキッチン機器との連携、導入・運用にかかる費用も比較しておきましょう。
今回紹介したサービスは、テイクアウト注文だけでなく、店内モバイルオーダーやPOSレジ連携、顧客管理・販促など、対応している機能や強みが異なります。現在の店舗オペレーションや導入目的を整理したうえで、自店に必要な機能を備えたサービスを比較・検討してみてください。

