オフィスや店舗を衛生的に保つには、日常の清掃だけでなく特殊な機器や薬剤を用いた清掃や、専門的な知識・技術が求められる清掃も必要です。このような専門的な知識と技術を活かした清掃は、従業員だけでできるものではありません。専門家である、定期清掃業者に依頼する必要があります。
今回は、定期清掃業者のサービス内容や、依頼時に役立つ知識を解説します。
店舗やオフィスの定期清掃とは?一般的な清掃業者との違い

定期清掃とは、店舗やオフィスを清潔な状態に保つため、月1回や数か月に1回など、あらかじめ決めた頻度で専門業者に依頼する清掃サービスです。日常的な掃除では落としきれない汚れや、専門的な機材・技術が必要な箇所を中心に清掃します。
一般的な清掃業者には、日常清掃やスポット清掃などを提供する事業者も含まれます。定期清掃業者との主な違いは、依頼する頻度や清掃の目的、作業内容です。
| 比較項目 | 定期清掃業者 | 一般的な清掃業者 |
|---|---|---|
| 依頼頻度 | 月1回・数か月に1回など、決められた周期で依頼 | 日常的な清掃や必要なときだけの単発依頼などさまざま |
| 主な目的 | 日常清掃では落とせない汚れの除去や、設備・床材の維持管理 | 店舗やオフィス内を日常的に清潔な状態に保つこと |
| 主な作業 | 床洗浄、ワックスがけ、カーペット洗浄、高所作業など | 床の掃き拭き、ゴミ回収、トイレ清掃、拭き掃除など |
| 専門性 | 専用機材や洗剤、専門的な作業技術が必要になることが多い | 比較的日常的な清掃作業が中心 |
| 向いているケース | 美観の維持や衛生管理、設備・床材の劣化防止を重視する場合 | 毎日の清掃負担を減らし、日常的な清潔さを保ちたい場合 |
定期清掃と日常清掃は、どちらか一方を選ぶものではありません。日常清掃で普段の清潔さを保ちながら、定期清掃で蓄積した汚れを除去することで、店舗やオフィスの衛生環境や美観を維持しやすくなります。
店舗やオフィスに定期清掃が必要な4つの理由
店舗やオフィスで定期清掃を行う主な理由は、以下の4つです。
定期清掃を行う主な目的
- 法令や衛生管理基準への対応
- 衛生環境の改善・維持
- 設備や床材の劣化防止
- 従業員・利用者の満足度向上
定期清掃は、日常清掃では取り除きにくい汚れを除去し、店舗やオフィスの衛生環境や美観を維持するうえで重要なサービスです。建物の用途や設備によっては、法令や管理基準に基づく清掃・点検が求められる場合もあります。
定期清掃業者へ依頼する際は、実施頻度や費用だけでなく、営業時間への影響や清掃が必要な箇所を整理し、自社の施設に合った清掃計画を立てることが重要です。
定期清掃業者が提供している主なサービス内容

定期清掃業者は、主に以下のようなサービスを提供しています。
定期清掃の主な作業内容
- 床・カーペット清掃
- ガラス清掃
- 空調設備の内部洗浄
- 照明器具清掃
- 高所清掃
- 除菌・殺菌作業
次はそれぞれの内容について詳しく解説します。
床・カーペット清掃
床やカーペットの汚れは、日常のモップがけや掃除機だけでは完全に落としきれません。そのため、定期清掃では月1回や数か月に1回などの頻度で、以下のような専門機器を使用して本格的な洗浄を行います。
主に使用される清掃機材
- ポリッシャー
- 高圧洗浄機
- 高温スチーム
床は専用機材で汚れを落とした後、ワックスがけを行い、美観の維持や床材の保護、耐久性の向上を図ります。
また、カーペット清掃ではシャンプー洗浄によるシミ抜きや、ダニ・ホコリの除去を実施します。業者によっては高圧洗浄機や高温スチームを用いて、より強力な洗浄を行う場合もあります。汚れの種類や素材の状態によって仕上がりは異なりますが、蓄積した汚れを大幅に除去できるため、清潔な状態を維持しやすくなります。
ちなみに、定期清掃後に清掃ロボットなどを導入しておくと、衛生や美観を維持できます。清掃ロボットについて、詳しくは以下の記事を参照ください。
参考記事:業務用清掃ロボットのおすすめ製品をサイズ別に紹介!種類や導入方法も解説
ガラス清掃
窓ガラスの定期清掃は、半年~1年に1回程度を目安に実施されることが多く、高所作業車や専用の清掃機材を使用して作業を行います。特に高層階の窓清掃には専門的な知識や技術が必要です。必ず専門業者へ依頼しましょう。
低層階や手の届く範囲の窓は日常清掃で対応し、高所や落ちにくい汚れは定期清掃業者へ依頼すると、効率的かつ安全に美観を維持できます。
空調設備の内部洗浄
エアコンや換気扇の内部には、目に見えないホコリやカビ、細菌が蓄積されています。半年~1年に1回程度を目安に内部洗浄を行うことで、空気環境の改善や空調効率の維持が期待できます。
洗浄と併せてフィルター交換や部品点検を実施することで、設備の故障予防や省エネにもつながります。
高所の窓清掃と同様に、自社だけで対応するには限界があるため、専門業者へ依頼するのがおすすめです。
照明器具清掃
照明器具はホコリや虫の死骸などが付着しやすく、衛生面だけでなく照度の低下にもつながります。半年~1年に1回程度の定期清掃では、照明カバーを取り外して内部まで清掃し、明るさを維持します。
必要に応じて電球交換や点検も実施するため、店舗やオフィスの快適な環境づくりや省エネにも役立ちます。
高所清掃
配管や天井、梁などの高所は、日常清掃では手が届かず汚れが蓄積しやすい場所です。数か月~1年に1回程度の定期清掃で、高所に溜まったホコリや汚れを除去し、安全で清潔な環境を維持します。
作業には専用の足場や高所作業車などを使用する場合もあり、安全に実施するには専門的な知識や技術が必要です。そのため、高所清掃は専門業者へ依頼しましょう。
除菌・殺菌作業
不特定多数の人が利用する施設では、定期的な除菌・殺菌作業も重要です。施設の利用状況に応じて数か月ごとなど定期的に実施することで、ウイルスや細菌による感染リスクの低減が期待できます。
特に医療施設や介護施設では、ドアノブや手すり、エレベーターボタンなど、人が頻繁に触れる箇所を重点的に除菌・消毒するケースが多くあります。
定期清掃と一口にいっても、その内容は多岐にわたります。依頼する際は、自社の店舗やオフィスで必要な作業を整理し、適切な頻度で実施できる業者を選ぶことが大切です。
Bizcan編集部のワンポイントチェック!
定期清掃は「毎月必ず実施するもの」ではないよ!
床材や利用人数、業種によって最適な頻度は異なるんだ。まずは現地調査を依頼して、必要な作業や実施頻度を提案してもらうのがおすすめだよ♪
自社・自店舗に合う定期清掃業者の選び方と3つの比較ポイント
定期清掃サービスを提供している業者は全国に多数あり、料金や対応範囲、品質には大きな違いがあります。そのため、費用だけで選ぶのではなく、自社の業種や清掃内容に合った業者を比較・検討することが大切です。
定期清掃業者を選ぶ際の比較ポイント
- 対応可能な業務範囲を確認する
- 実績や口コミ・評判をチェックする
- 複数社から相見積もりを取り比較する
次は、自社に合う定期清掃業者の選び方について詳しく解説します。
対応可能な業務範囲を確認する
定期清掃業者を選ぶ際は、まず自社が依頼したい業務に対応しているかを確認しましょう。清掃業者によって提供するサービスや対応範囲は異なるため、希望する清掃内容を依頼できる業者を絞り込むことが重要です。
最低限、自社が依頼したい業務に対応しているかを確認し、対応している場合はより幅広いサービスを依頼できるかも確認してください。余裕があれば業務品質も確認し、納得できる品質と費用のバランスが取れているかを見極めると、より安心して依頼できます。
実績や目立つ悪い評判が無いかチェックする
定期清掃業者を比較する際は、実績や口コミ・評判を確認しましょう。実績を確認する際は、施工件数などの数値だけでなく、施工前後の写真を公開しているかもチェックすることが大切です。
施工前後の画像を確認することで、清掃品質や仕上がりを具体的にイメージしやすくなります。また、自社と似た業種や施設の実績があれば、汚れに適した清掃方法を熟知している可能性が高く、高品質な清掃が期待できます。
さらに、実際に利用した企業の口コミや評判も参考になります。SNSや口コミサイトなどで悪い口コミや評判がないかも確認しておくと安心です。
見積もりの金額が適切か確認・比較する
適正価格で依頼するためには、複数社へ相見積もりを依頼して比較することが重要です。相見積もりを取ることで、料金や見積もりの内訳、サービス内容の違いを把握し、相場感をつかみやすくなります。
極端に高額または安価な見積もりを提示する業者を見極められるだけでなく、見積書の内容が分かりやすく丁寧に記載されているかも判断できます。
同じ定期清掃サービスを提供している業者でも、料金やサービス内容には違いがあります。自社の業種や施設環境、必要な清掃内容に合った業者を比較・検討したうえで選びましょう。
定期清掃業者は自社に必要なサービスを実施している所を選ぶ
定期清掃業者は全国各地にあり、それぞれ提供しているサービス内容が異なります。価格やサービス内容にばかり目を向けず、自社に合った業者を選択しましょう。なお、定期清掃の内容によっては、清掃範囲や作業が業務に影響を及ぼす場合があります。依頼の際は計画的に行動することも大切です。
まずは自社に必要な清掃サービス内容を明確化し、適切な業者を絞り込む指針を作るところから始めましょう。

