「LINE公式アカウントを開設したら予約も受け付けられるのでは?」と思っている方は少なくありません。しかし実際には、LINE公式アカウント単体には、カレンダーから日時を選んで予約を自動完結させる機能は備わっていません。チャットで手動対応するか、外部の予約システムと連携するか、LINEが飲食店向けに提供する「LINEで予約」機能を活用することで初めてLINE上での予約受付が実現します。
この記事では、LINE公式アカウントの予約システムの仕組み・3つの方法・設定手順・おすすめサービスの比較まで解説します。
LINE公式アカウントの予約システムとは

LINE公式アカウントの予約システムとは、LINE公式アカウントを入口にして顧客がLINEアプリ上で来店予約・サービス予約・テイクアウト予約を完結できる仕組みのことです。
LINE公式アカウントの基本機能では実現できないため、「LINEで予約」公式機能か外部予約システムとの連携が必要という構造を最初に理解しておくことが重要です。
- LINE公式アカウント単体では予約機能がない(チャットで手動対応になる)
- 「LINEで予約」とは(LINE公式が提供する飲食店向けの予約連携機能)
- 外部予約システムとの連携によって実現する「LINE予約システム」の概要
- LINE予約システムの基本的な利用フロー(友だち追加→リッチメニュー→予約ページ→完了)
LINE公式アカウント単体では予約機能がない(チャットで手動対応になる)
LINE公式アカウントのチャット機能を使えば、顧客から届いた予約希望のメッセージに対してスタッフが手動で日時を調整・確定させる対応は可能です。しかし件数が増えると対応工数が増加し、接客中や夜間の返信遅れが失客リスクになるという問題が生じます。
予約の自動化・リマインド送信・ダブルブッキング防止という効果を得るには、外部システムとの連携が不可欠です。
「LINEで予約」とは(LINE公式が提供する飲食店向けの予約連携機能)
「LINEで予約」はLINEヤフーが提供する機能で、LINE公式アカウントのビジネスプロフィールから外部のグルメ予約サービスと連携することで、飲食店の来店予約をLINE上で受け付けられる仕組みです。
LINE公式アカウント側からの予約手数料は無料で始められますが、連携する外部予約サービスとの契約が別途必要です。
外部予約システムとの連携によって実現する「LINE予約システム」の概要
飲食店以外の業種(美容サロン・クリニック・フィットネス・スクールなど)では、外部の予約管理システムとLINE公式アカウントを連携させることが主流のアプローチです。
リッチメニューや友だち追加後のあいさつメッセージに予約ページのURLを設定することで、顧客はLINEのトーク画面から1タップで予約フォームへ遷移でき、予約完了後にLINEでリマインドを受け取れます。
LINE予約システムの基本的な利用フロー(友だち追加→リッチメニュー→予約ページ→完了)
LINE予約システムの基本フローは、
- 顧客がQRコードまたはURLから店舗のLINE公式アカウントを友だち追加
- リッチメニューまたはあいさつメッセージの「予約する」ボタンをタップ
- 外部予約システムの予約ページで日時・コース・担当者などを選択して送信
- 予約確認メッセージが自動でLINEに届く(LINE通知に対応した予約システムの場合)
- 前日・当日にリマインドが自動送信される
- 来店・サービス利用
という流れです。LINEミニアプリ型では、専用アプリのダウンロードや会員登録の手間を省ける場合があります。顧客側の操作ハードルが低い点がLINEを経由するメリットです。(※外部のWeb予約システムでは、顧客情報の入力や会員登録が必要なこともあります。)
参考記事:LINE公式アカウントで顧客管理する方法とは?標準機能・CRMツール連携・活用事例を徹底解説
LINE公式アカウントで予約システムを導入するメリット

LINE公式アカウントと予約システムの連携によって得られるメリットは、顧客の利便性向上だけでなく、店舗側の業務自動化・リピート促進という複合的な効果に及びます。
- 24時間受付で営業時間外・深夜の予約機会を取り込める
- 新アプリ不要・QRコード1タップで予約ハードルが下がる
- 予約リマインド自動送信で無断キャンセル・来店忘れ削減につながる
- ダブルブッキング・予約管理ミスを減らせる
- 友だちリストと予約データが紐づきリピート施策に活用できる
- スタッフの電話対応工数を削減し接客・サービスに集中できる
24時間受付で営業時間外・深夜の予約機会を取り込める
電話受付は営業時間内・スタッフが対応できる状況でしか受け付けられません。LINE予約システムは24時間365日受付可能なため、閉店後・深夜・早朝という時間帯の予約を取りこぼさずに受け付けることができます。
思い立ったときにすぐ予約できるという顧客体験が、予約機会の取りこぼしを減らし、予約完了率や来店率の向上が期待できます。
新アプリ不要・QRコード1タップで予約ハードルが下がる
専用アプリのダウンロードや初回登録のフォーム入力が不要なため、LINE予約は他の予約チャネルと比べて顧客側の操作ハードルが低い点が強みです。「LINEならすぐできる」という安心感が、予約フォームへのアクセス率と完了率を高めます。
予約リマインド自動送信で無断キャンセル・来店忘れ削減につながる
予約後に顧客が来店を忘れる無断キャンセルは、準備コストの無駄と次の予約機会の損失という二重のダメージをもたらします。
LINE予約システムでは予約前日・当日に自動でリマインドメッセージを送信することで、無断キャンセルの防止と時間変更の早期連絡を促す効果が得られます。
ダブルブッキング・予約管理ミスを減らせる
紙台帳や電話での手書き管理では、同じ日時に複数の予約を重複して受け付けるダブルブッキングのリスクがあります。
予約システムでは空き状況をリアルタイムで管理するため、空き枠がなくなれば自動で受付を停止し、人的ミスによるダブルブッキングの発生を抑えることができます。
友だちリストと予約データが紐づきリピート施策に活用できる
LINEミニアプリやAPI連携に対応した予約システムでは、ユーザーの許諾を得たうえで、LINEユーザー情報と予約履歴を紐づけられる場合があります。
このデータをもとに「前回ご利用から1ヶ月が経ちました」というリマインドや、予約システムやCRMで誕生日などの顧客情報を取得・管理している場合は、誕生月クーポンなどの配信にも活用できます。
スタッフの電話対応工数を削減し接客・サービスに集中できる
電話での予約対応はスタッフが接客・施術中でも手を止めて対応しなければならない業務です。LINE予約システムで予約受付を自動化することで、スタッフは本来のサービス提供に集中できる体制が整い、サービス品質の向上と人件費の最適化に同時に貢献します。
LINE公式アカウントで予約を受け付ける3つの方法

LINE公式アカウントで予約を受け付ける方法は自動化の程度・費用・対応業種によって3つに分類できます。
- 【方法①】チャット(1:1トーク)で手動対応:無料だが件数増加で対応工数が増える
- 【方法②】「LINEで予約」公式機能:飲食店向け・ぐるなびなどグルメサイトとの提携が必要
- 【方法③】外部予約システムとリッチメニューを連携:全業種対応・自動化範囲が広い・システム費用が発生
【方法①】チャット(1:1トーク)で手動対応:無料だが件数増加で対応工数が増える
LINE公式アカウントのチャット機能を使い、顧客から届いた予約希望メッセージにスタッフが手動で返信する方法です。追加費用がかかりません。
予約前に顧客の細かいリクエストをヒアリングできるというメリットがある一方、件数が増えるほど対応工数が増大し、接客中・夜間・休日の返信遅れが失客リスクになります。友だちが少ない導入直後の試験運用には向いていますが、本格的な運用には限界があります。
【方法②】「LINEで予約」公式機能:飲食店向け・ぐるなびなどグルメサイトとの提携が必要
LINEヤフーが提供する「LINEで予約」は、LINE公式アカウントのビジネスプロフィールから外部のグルメ予約サービスと連携する機能です。LINE公式アカウント側からの予約手数料は無料で始められますが、連携する外部予約サービスの契約プランによって費用が発生する場合があります。
設定は、対応する予約サービス側の管理画面からLINE公式アカウントとの連携を行います。具体的な設定手順は連携サービスによって異なります。飲食店向けの機能であり、美容・サロン・クリニックなど他業種には対応していません。
【方法③】外部予約システムとリッチメニューを連携:自動化範囲が広い・システム費用が発生
外部の予約管理システムとLINE公式アカウントのリッチメニューを連携させる方法です。リッチメニューに予約ページのURLを設定することで、顧客はLINEから1タップで予約フォームへアクセスできます。
予約確認の自動送信・リマインド自動配信・友だちデータと予約情報の紐づけという高度な自動化が実現できます。システム費用が発生しますが、自動化の範囲が広く、業種によっては幅広く対応できる方法です。
参考記事:LINE公式アカウントの費用はいくら?料金プラン・追加費用・オプションを徹底解説
外部予約システムとLINEを連携する方法
外部予約システムとLINE公式アカウントを連携させることで、予約受付から自動リマインド・友だちデータの活用までを一体で実現できます。
- リッチメニューに予約URLを設定する基本的な手順
- 予約完了後のLINE通知・リマインド配信の設定
- 外部予約システムとLINE公式アカウントの友だちデータを連携させる方法
- 連携時に確認すべき技術要件(API連携・LINE公式の友だちIDとの紐づけ)
参考記事:LINEミニアプリ・LINE公式アカウントと予約システムを連携できるツール5選|料金目安や無料で導入する方法を紹介
リッチメニューに予約URLを設定する基本的な手順
LINE Official Account Manager(管理画面)の「トークルーム管理」→「リッチメニュー」から、予約ページのURLを設定したボタンを配置します。「予約はこちら」というボタンをリッチメニューに設置することで、トーク画面を開いた友だちが常に予約ボタンを目にできる導線が完成します。
多くの外部予約システムは独自の予約ページURLを発行しており、そのURLをリッチメニューに貼り付けるだけで設定が完了です。
予約完了後のLINE通知・リマインド配信の設定
予約完了後に自動で届く確認メッセージと、前日・当日のリマインド通知は、LINE連携に対応した予約システムであれば多くの場合設定できます。リマインドの配信タイミング(何日前に送るか)・メッセージの内容はシステムの管理画面で設定できます。
外部予約システムとLINE公式アカウントの友だちデータを連携させる方法
より深い連携を実現するには、外部予約システムがLINE公式アカウントのMessaging APIまたはLINEミニアプリに対応していることが条件です。
友だちIDと予約情報が紐づくことで、来店後のセグメント配信や次回予約の自動案内といった高度なリピート施策が実施できます。
参考記事:LINEミニアプリとLINE公式アカウントの違いとは?
連携時に確認すべき技術要件(API連携・LINE公式の友だちIDとの紐づけ)
外部予約システムとの連携設定前に確認すべき点は、
- 予約システムがLINEミニアプリまたはMessaging APIに対応しているか
- 友だちIDと予約データの紐づけが可能か
- リマインド通知がLINEトーク画面に届くか
- 予約システム側で必要な契約プラン・オプションは何か
という4点です。連携の深さはサービスによって大きく異なるため、導入前に確認してください。
まとめ|LINE公式アカウントの予約システムは「外部連携×業種適合×リマインド自動化」で選ぶ
LINE公式アカウントで予約を受け付けるには、チャット手動対応・「LINEで予約」公式機能(飲食店向け)・外部予約システムとの連携という3つのアプローチがあり、LINE公式アカウント単体では予約の自動化は実現できません。
業種・必要な機能・自動化の範囲・費用を整理したうえで最適な方法を選ぶことが、導入後のリピート促進と業務効率化の成果を最大化するポイントです。

