飲食店や小売店、美容院・サロン、クリニックにいたるまで、幅広い業種で導入が進んでいる設備といえばPOSレジが挙げられます。
POSレジとは、POSシステムが搭載されたレジのことで、売上・在庫管理や分析ができるようになる便利機能が備わっているのも特徴です。
では、日本国内におけるPOSレジのシェア率は、どの企業が上位を占めているのでしょうか。
本記事では、シェア率上位のPOSレジメーカー・サービスで、どのようなPOSレジが提供されているのか紹介します。
また、機能やサービスの違いや、POSレジ選びの注意点についても解説していますので、ぜひ参考にしてください。
POSレジのシェア率・導入数上位サービスを比較
まずは、POSレジの種類ごとにシェア・導入数上位のサービスと、それぞれのサービスが向いている店舗の特徴についてまとめました。
| 種類 | シェア上位・導入数上位 | 向いている店舗 |
|---|---|---|
| ターミナルPOSレジ | 東芝テック NECプラットフォームズ 富士通フロンテック |
スーパー 大型小売店 チェーン店 |
| タブレットPOSレジ | Airレジ スマレジ ユビレジ |
個人店 小規模店舗 飲食店 |
| クラウド型POSレジ | スマレジ POS+ Square |
複数店舗運営 外部システム連携を重視する店舗 |
これらはあくまで傾向であり、必ずしもすべての店舗に該当するとは限りません。シェア率・導入数上位のメーカー製品を導入するのは信頼性が高い反面、自店舗にマッチしているか、という観点での比較が抜けやすいため注意が必要です。
導入する際は、製品の機能や外部システムとの連携可否、費用などを比較した上で、総合的に判断しましょう。
日本国内におけるPOSレジの市場規模

出典:株式会社矢野経済研究所
株式会社矢野経済研究所によると、日本国内におけるターミナルPOSレジの市場規模は、2020年度には約9.6万台、約400億円でした。
一方で、2023年度には約10.7万台、約450億円規模に増加しています。今後、2027年度には17.5万台、約700億円規模になることが予想されており、需要が増加傾向にあるのが現状です。
参考サイト:POSターミナル市場に関する調査を実施(2024年)|株式会社矢野経済研究所
また、ターミナルPOSレジだけでなく、タブレット型POSレジやモバイル型POSレジのサービスも数多く提供されるようになったことから、POSレジ市場全体を通じて今後も需要の増加が見込まれます。
国内シェアランキングTOP3のターミナルPOSレジメーカー
POSレジ業界の国内シェアランキングTOP3を誇る、ターミナルPOSレジメーカーを紹介します。
- 東芝テック 36%
- NECプラットフォームズ 28%
- 富士通フロンテック 18%
インフォメーション研究所のデータを出典元として掲載
3社でPOS市場における約80%のシェアを占めており、このシェア率は多くの企業で導入されている信頼感の証とも言えるでしょう。
ここでは、上位3社のPOSレジについて、詳しい機能や特徴を解説します。
東芝テック

国内トップのシェアを誇る東芝テック株式会社では、セルフレジ一体型のPOSレジやプリンター一体型のPOSレジ「WILLPOS」を提供しています。
現金会計・キャッシュレス対応の機種だけでなく、重量センサー付きのセルフレジ型POSレジやタブレットタイプのターミナル型POSレジなどもあり、ラインナップが豊富です。
また、飲食店向け・小売店向け・クリニック向けなど、各業種で導入しやすい専用機もあります。
ショッピングカートに取り付けられる売り場移動型のシステム「ピピットセルフ」や、飲食店のホール業務における負担軽減に役立つ配膳ロボット「BellaBot」を提供しているのも特徴です。
東芝テックならPOSレジを含め、さまざまな業種の店舗DXをトータルで依頼できます。
ステアリテール株式会社

NECプラットフォームズ株式会社のPOS関連事業の譲渡先の会社がステアリテール株式会社です。
大きなタッチパネルが特徴のスタンド型POSレジを数多く製造しており、プリンター一体型POSレジやセルフ精算型POSレジのほか、画面に触れずに操作できる非接触型端末もあります。
また、各業種に特化したサービスも提供しており、飲食店向けのPOSレジ・オーダーエントリーシステムの併用ができる機種「FoodFrontia」も導入することが可能です。
ガソリンスタンドなどのサービスステーション向け設備をトータルコーディネートできたり、食堂や売店向けの決済システムを提供していたりと、幅広い業種・業態に対応しています。
富士通フロンテック

富士通フロンテック株式会社は、卓上タイプのコンパクトなPOSレジから、セルフレジやセミセルフレジなどの大型設備まで、幅広く取り揃えている国内シェア第3位のPOSレジメーカーです。
また、セルフオーダーや百貨店向けのモバイル決済機などもあり、小規模店舗から大型店舗まで幅広い規模の店舗経営をサポートしています。
シェア上位2社と同様に、業種・業態を問わずさまざまな店舗でのPOSレジ導入が可能です。
国内シェアランキングTOP3のタブレットPOSレジ
国内シェアランキングTOP3のタブレットPOSレジを紹介します。
- Airレジ 878,000アカウント(2024年6月末時点)
- スマレジ アクティブ店舗数47,089店(2024年10月時点)
- ユビレジ 導入店舗数40,000店舗以上(2024年11月時点)
タブレットPOSレジは、ターミナルPOSレジと比べて導入しやすい点が特徴です。比較的低コストで利用できることから、個人店舗や小規模店舗での導入も進んでいます。
ここからは、シェアTOP3のタブレットPOSレジについて、製品の特徴や機能について見ていきましょう。
Airレジ

国内シェアトップを誇るタブレットPOSレジサービスは、リクルート株式会社が運営しているAirレジです。
Airレジは、キャッシュレス決済端末のAirペイと連携しながら利用することが可能で、店舗における会計・決済のキャッシュレス化にも役立ちます。
機器類を購入する費用も大型の設備と比べて手頃なため、小規模店舗や個人経営店舗での導入にもおすすめです。iPhoneにPOSレジ機能をダウンロードして利用すれば「モバイルPOSレジ」、パソコンにダウンロードすればパソコンPOSレジとしても利用できます。
基本のレジ機能は導入後も無料で利用できるため、POSレジの導入コストを抑えたい場合やAirレジを検討してみると良いでしょう。
スマレジ

スマレジは、タブレット端末にダウンロードすれば無料で利用できる、国内第2位のタブレットPOSレジ事業者です。
無料プランから始めて有料プランに移行することが可能で、無料プランでも売上分析が行えます。
また、ECサイトやキャッシュレス決済サービス、会計ソフトなどの外部システムとも連携することが可能です。店舗の決済だけでなく、経理業務の負担軽減や効率化、管理の一元化に役立ちます。
ユビレジ

国内第3位のシェアを誇るのが、株式会社ユビレジが提供しているタブレットPOSレジです。
ユビレジは、初月1カ月間無料でお試し利用できる点が特徴で、レジ会計と管理・分析機能のみであれば月額6,900円から利用できます。(ユビレジプレミアムプラン)
業種に合わせて、飲食店向けの「ユビレジハンディ」や「ユビレジQRオーダー&決済」、小売業向けの「ユビレジ在庫管理」などを追加で導入することが可能です。
また、サービス業向けの顧客管理システム「ユビレジ for Salesforce」などもあります。
導入するPOSレジを選ぶ際の注意点
導入するPOSレジを選ぶ際は、以下の3点に注意が必要です。
- シェア率だけで選ばない
- 業種・業態に合わせて機能を比較する
- 外部システムとの連携が可能か確認する
それぞれ具体的にどのようなことに注意すれば良いのか、POSレジを導入する際に意識しておくべきポイントについて解説します。
シェア率だけで選ばない
導入するPOSレジを選ぶ際は、シェア率だけで比較して導入するものを選ばないことが大切です。シェア率が高いPOSレジは信頼性が高い反面、店舗によっては合わない場合もあります。
機能や価格を比較せずに導入すると、導入後に不足を感じたり、思うように使いこなせなかったりする原因になりかねません。
そのため、「シェア率が高いから」というだけで導入に踏み切らず、費用や機能なども比較検討しましょう。また、導入前後に受けられるサポートサービスがあるかなどもチェックしておくと安心です。
参考記事:POSレジのサービス紹介と比較
業種・業態に合わせて機能を比較する
導入するPOSレジは、業種・業態に合わせて機能を比較するのもおすすめです。
飲食店であればモバイルオーダー、美容院・サロンであれば予約管理機能、クリニックであれば電子カルテ連携機能など、独自の機能が備わっているものも多くあります。
業種に特化したPOSレジを提供しているメーカーもあるため、店舗の状況によってはそちらが適している場合もあります。
シェア率の高いPOSレジは、多くの多くの店舗で導入されている反面、業種に特化した機能が備わっていない場合もあるため、よく比較検討しましょう。
参考記事:POSレジのおすすめ14選|業種ごとに最適なシステムを比較紹介!
外部システムとの連携が可能か確認する
外部システムとの連携が可能か確認するのも、導入するPOSレジを選ぶ上で重要なポイントの1つです。
例えば、キャッシュレス決済や大手予約サイト、店舗アプリなどが挙げられます。
これらの外部システムと連携できるPOSレジであれば、売上・在庫データを反映させたり、予約情報や顧客情報をPOSレジ上で一元管理できるようになるでしょう。
POSレジのシェアに関するよくある質問
ここでは、POSレジのシェアに関するよくある質問に回答します。
POSレジの国内シェア1位はどこですか?
POSレジの国内シェアは、ターミナル型POSレジとタブレット型POSレジで異なります。大型スーパーやチェーン店向けのターミナル型POSレジでは、東芝テックやNECプラットフォームズなどが高いシェアを占めています。一方、小規模店舗や飲食店向けのタブレットPOSレジでは、Airレジやスマレジなどのクラウド型POSレジが広く導入されています。業種や店舗規模によって、シェア上位サービスは異なる点に注意しましょう。
タブレットPOSレジで導入数が多いサービスはどれですか?
タブレットPOSレジでは、Airレジやスマレジ、ユビレジなどが導入数の多い代表的なサービスとして知られています。特にAirレジは、無料で利用できる基本機能や導入しやすさから、小規模店舗や個人店を中心に広く普及しています。一方で、スマレジは外部システム連携や分析機能が豊富なため、多店舗運営や本格的な店舗DXを進めたい事業者から支持されているサービスです。
シェア率が高いPOSレジを選べば失敗しませんか?
シェア率が高いからといって、自店舗に最適なPOSレジの導入に失敗しないとは限りません。シェア率が高いPOSレジは、導入実績やサポート体制が充実している傾向があるため、比較的安心して導入しやすい点がメリットです。しかし、飲食店ではモバイルオーダー連携、小売店では在庫管理機能など、業種ごとに重視すべき機能が異なります。シェアだけでなく、業態や運用方法に合う機能性も重視して選ぶことが大切です。
個人店はシェア上位のPOSレジを選ぶべきですか?
個人店の場合、シェア上位のPOSレジを選ぶことは、導入時の安心感や情報量の多さという点でメリットがあります。特にAirレジやSquareなどは、低コストで導入しやすく、初めてPOSレジを導入する店舗でも扱いやすいでしょう。ただし、店舗によって必要な機能や予算は異なります。将来的にモバイルオーダーやセルフレジを導入したい場合は、拡張性や外部システム連携も確認しておくことが重要です。
まとめ
POSレジのシェア上位を占める企業は、信頼性が高いため、導入するPOSレジに迷った際はシェア率の高さで選ぶのも選択肢の1つです。
ただし、シェア率だけを見て判断するのではなく、価格や運用コスト、機能などを比較して検討する必要があります。
POSレジの導入にかかる費用負担が心配な場合は、無料で導入できるPOSレジや、POSレジの導入に活用できる補助金・助成金制度を活用するのもおすすめです。
それぞれ、以下の記事で詳しく解説していますので、こちらもぜひ参考にしてください。

