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2025/08/15

タブレットオーダーシステムとは?導入するメリットやモバイルオーダーシステムとの違いを解説

タブレットオーダーシステムとは
店舗の経営スタイル別|オーダーシステムを活用した飲食店のDX推進
店舗の経営スタイル別|オーダーシステムを活用した飲食店のDX推進

飲食店のオーダー受注にかかるホールスタッフの業務負担を軽減する手段として、オーダーシステムを導入する店舗が増加傾向にあります。

なかでもタブレットオーダーシステムは、顧客のスマホを使用することなく注文のセルフ化を実現できるため、導入を検討している方も多いのではないでしょうか。

今回は、タブレットオーダーシステムとはなにか、QRオーダーやモバイルオーダーとどのような違いがあるのかを詳しく解説します。

また、タブレットオーダーシステムを導入するメリットや最適なサービスの選び方、導入費用の目安についても紹介していますので、自店舗のオーダーシステムを検討する際の参考としてお役立てください。

目次

タブレットオーダーシステム(テーブルオーダーシステム)とは?

カフェでタブレット端末を操作している2人組の男女

タブレットオーダーシステムとは、飲食店の各テーブルに店舗側が設置した注文タブレット端末を、顧客が操作して料理や飲み物の注文を行うセルフオーダーシステムの一種です。

タブレット注文システムやテーブルオーダーシステムとも呼ばれ、各テーブルにタブレット端末が設置されているため、QRオーダーやモバイルオーダーのように顧客に自分のスマホを使用してもらう負担をかける心配がありません。

POSレジやキッチンプリンター・キッチンディスプレイと連携すれば、顧客が入力した注文情報が直接キッチンやレジに共有されるため、オーダーから料理提供、会計までの流れを効率化できます。

タブレットオーダーシステムの仕組み

タブレットオーダーシステムは、LAN接続やWi-Fi接続などでインターネット接続を行います。タブレット端末で行った注文は、システムサーバーへ情報が送信され、サーバーからキッチンプリンターやキッチンディスプレイ、POSレジ・セルフレジなどに情報共有される仕組みです。

  1. お客様がタブレット端末で注文操作を行う
  2. 注文データがサーバーを介してキッチンやPOSに送信される
  3. 料理・ドリンクの調理や提供を行う
  4. POSレジ・セルフレジで顧客が会計を行う

一般的にはこのような流れでサービスを提供します。オーダー情報が自動的に各システム・設備に共有されるため、会計操作もスムーズです。

タブレットオーダーシステムと連携可能なPOSレジやセルフレジを導入すれば、会計のセルフ化や個別会計・割り勘などの特殊な会計手段にも容易に対応できるようになります。

タブレットオーダー(テーブルオーダー)とモバイルオーダー・セルフオーダー・QRオーダーとの違い

タブレットオーダー(テーブルオーダー)は、モバイルオーダー・セルフオーダー・QRオーダーなど、ほかのオーダーシステムと比べて、以下のような違いがあります。

項目 タブレットオーダー
(テーブルオーダー・
テーブルトップオーダー(TTO))
モバイルオーダー セルフオーダー・
KIOSK(キオスク)端末
QRオーダー
操作デバイス 店舗の各テーブルに設置されたタブレット端末 顧客のスマートフォン 店舗設置のタッチパネル(券売機型など) 顧客のスマートフォン
操作場所 テーブル席など店舗内 店内・店外いずれも可 店舗内の専用端末前 店内のテーブルやレジ前が中心(店外注文に対応しているものも)
特徴 テーブルごとに端末を設置し注文操作 アプリやWebブラウザから事前注文可能(事前決済に対応している場合も) 券売機のように対面不要で注文できる QRコードを読み込んで注文ページにアクセス
主な用途 ファミレス、居酒屋、焼肉屋など注文頻度が高い飲食店 テイクアウト・デリバリー・モバイル事前注文対応店 ファストフード、フードコート、無人店舗 カフェ、フードコート、非接触対応店

タブレットオーダーは、各テーブルにタブレット端末を設置するため、グループの顧客が1台の端末を一緒に見ながら注文できる点が特徴です。

スマホでオーダーする場合、代表者が全員分の注文を入力しなければならないケースも少なくありません。

カート内の情報を共有できるQRオーダーもありますが、注文頻度が高い居酒屋や焼肉屋などの業態には、タブレットオーダーシステムの導入が最適です。

タブレットオーダーシステムを導入するメリット

電球のイメージアイコンに手のひらを差し出しているイメージ

タブレットオーダーシステムを導入するメリットは、以下の4項目です。

  • 注文受注を効率化できる
  • 顧客単価向上につながる
  • 食べ放題・飲み放題メニューの対応が容易になる
  • 多言語表示機能でインバウンド対策ができる

それぞれ、タブレットオーダーシステムを導入することで業務フローにどのような変化があるのか、タブレットオーダーシステムによるプラスの変化と効果について解説します。

注文受注を効率化できる

タブレットオーダーシステムを導入すると、飲食店の注文受注の業務効率化につながるメリットがあります。ホールスタッフがオーダーを聞きに行く必要がなくなり、スタッフがほかの業務に注力できるようになるためです。

とくに、オーダー回数が多い居酒屋や焼肉屋、食べ放題・飲み放題メニューがある飲食店などは、タブレットオーダーシステムの導入を検討すると良いでしょう。

注文受注の効率化を目的にタブレットオーダーシステムを導入するのであれば、キッチンプリンターやキッチンディスプレイとの連携に対応しているシステムがおすすめです。

顧客単価向上につながる

顧客単価向上につながるのも、飲食店でタブレットオーダーシステムを導入するメリットの1つです。

一般的な口頭注文に対応している飲食店の場合、混雑しているピーク時間帯になると、店員を呼んでもなかなか対応してもらえず、オーダーを待たなければならないケースも少なくありません。

店員が忙しそうにしていて対応に時間がかかりそうだと感じると、追加オーダーをせずに退店する顧客も出てくるでしょう。

タブレットオーダーシステムを導入すれば、顧客が好きなタイミングでいつでも注文できるようになるため、このような追加オーダーの回避行動をすることがなくなります。結果的に追加オーダーの頻度が高くなり、顧客単価の向上にもつながるでしょう。

食べ放題・飲み放題メニューの対応が容易になる

飲食店でタブレットオーダーシステムを導入すると、食べ放題・飲み放題メニューの対応が容易になるメリットもあります。

食べ放題・飲み放題メニューを提供している飲食店では、頻回に入るオーダーへの対応やテーブルごとの制限時間の管理などもホールスタッフの業務です。

加えて、料理の提供やテーブルの片付け、会計・接客対応も行わなければならず、ホールスタッフの業務負担が大きくなります。

タブレットオーダーシステムを導入して、食べ放題・飲み放題メニューの対応もシステムで自動化すれば、ホールスタッフの業務負担が大きく軽減でき、容易に対応できるようになるでしょう。

多言語表示機能でインバウンド対策ができる

タブレットオーダーシステムを導入すると、多言語表示機能が利用できるため、インバウンド対策につながるメリットもあります。

インバウンド顧客の来店に対応するには、スタッフによる多言語対応や多言語化したメニュー表の準備なども必要です。

しかし、言語習得には時間がかかる上に、メニュー表を複数用意するのはコスト負担も大きく、個人店舗や小規模店舗では対応が難しい傾向にあります。

タブレットオーダーシステムを導入すれば、簡単に言語を切り替えられるため、多言語表示による対応を実現することが可能です。店員が外国語を話せない店舗でも、タブレットオーダーシステムでインバウンド顧客の受け入れ体制を都と得られます。

飲食店における自店舗に最適なタブレットオーダーシステムの選び方

飲食店において、自店舗に最適なタブレットオーダーシステムを選ぶには、複数のサービスを比較検討することが重要です。具体的には、以下の比較ポイントを意識して選定すると良いでしょう。

  • メニューはフリーレイアウトかテンプレートか比較する
  • POSレジ・キッチン連携の可否で選ぶ
  • 導入費用・月額料金で比較する

上記の項目ごとに、タブレットオーダーシステムサービスを比較する際、どのような基準で判断すれば良いのか、詳しく解説します。

メニューはフリーレイアウトかテンプレートか比較する

飲食店で導入するタブレットオーダーシステムを選ぶときは、メニューをフリーレイアウトで設定できるか、テンプレート方式なのかを比較検討することが大切です。

自店舗のコンセプトにマッチする独自のメニューを作成したい場合はフリーレイアウト、デジタル化に慣れておらず、簡単に作成できるものを選びたい場合はテンプレートタイプを選ぶと良いでしょう。

タブレットオーダーシステムのサービスによって、対応しているレイアウト方式が異なるため、事前に確認しておくことをおすすめします。

POSレジ・キッチン連携の可否で選ぶ

タブレットオーダーシステムを飲食店で導入する際は、POSレジやキッチン連携の可否も確認しておく必要があります。

タブレットオーダーシステム単独で利用できるサービスもありますが、キッチンにオーダー情報を自動で共有できる「キッチン連携」に対応しているサービスがおすすめです。

オーダー情報が自動で、キッチンプリンターやキッチンディスプレイを通じてキッチンに共有されるため、情報の伝達ミス・オーダーミスを抑止できます。

また、POSレジ連携も可能なサービスであれば、POSレジ・セルフレジと連携して会計対応も容易になるので、外部システムとの連携可否は選定時にチェックしておきたいポイントです。

導入費用・月額料金で比較する

導入費用・月額料金で比較するのも、飲食店で導入するタブレットオーダーシステムを選定する際に比較しておきたいポイントの1つです。

タブレットオーダーシステムは、基本的にテーブルの数に合わせてタブレット端末を導入するため、テーブル数が多い店舗ほど導入費用が高くなる傾向にあります。

また、店舗内にサーバーを置かずに利用できる、クラウドタイプのタブレットオーダーシステムを導入する場合、月額料金の負担も必要です。

そのため、タブレットオーダーシステムを比較する際は、導入費用だけで判断するのではなく、月額料金の負担についても事前に確認しておきましょう。

タブレットオーダーシステムの導入費用・月額料金の目安

日本の紙幣と硬貨が散らばっているイメージ

タブレットオーダーシステムの導入費用は、30万円~150万円が目安です。導入するタブレット端末の数によって、初期費用は大きく変動します。タブレットオーダーシステムに使用するタブレット端末は、1台あたり3万円~10万円程度です。

店舗の規模が大きくなるほど、導入費用が高くなると考えておきましょう。また、タブレットオーダーシステムの利用にかかる月額料金は、1店舗あたり月額0円~5万円が目安です。

複数店舗経営している場合、店舗ごとに月額料金が発生するケースが多いので、複数店舗経営している場合の契約内容についても事前に確認しておきましょう。

タブレットオーダーシステムの導入方法と稼働までの流れ

タブレットオーダーシステムの導入方法、稼働開始までの流れは、以下のとおりです。

時期(稼働開始日から逆算) 工程 主な作業内容
8週間前 目的・要件整理 導入目的(人件費削減・回転率向上・多言語対応 等)の明確化
必要機能の決定(POS連携・在庫管理・呼び出し機能 など)
7〜6週間前 製品・ベンダー選定 複数社比較(クラウド型・オンプレ型の検討)
費用・サポート・導入実績の確認・見積取得
5週間前 契約・導入計画策定 設置台数・配置の決定
Wi-Fi・電源位置の確認
導入スケジュール確定
4週間前 機器準備・設置 タブレット・充電器・キッチンプリンター・ディスプレイの設置
ネットワーク設定(LAN・Wi-Fi)
3週間前 システム設定・POS連携 メニュー登録(写真・価格・説明文・アレルギー情報)
在庫・売上データ連動設定
注文制限や店舗ルールの反映
2週間前 スタッフ研修・運用テスト 操作研修(注文・キャンセル・呼び出し)
実店舗シミュレーション(注文→調理→配膳)
1週間前 最終調整 不具合修正・表示・操作性の改善
稼働初日のオペレーション確認
稼働開始日 本稼働開始 初日はサポートスタッフ増員
利用状況・売上データの観察と即時改善

基本的に、タブレットオーダーシステムは、稼働開始までに1.5カ月~2カ月程度の時間を要します。

即日導入はできないケースが多いため、導入したい日程に応じて、早めに準備を整えて導入を進めるようにしてください。

まとめ

タブレットオーダーシステムは、飲食店での導入が広まりつつあるオーダーシステムの1つです。QRオーダーよりも導入費用はかかりますが、顧客のスマホを使わずにオーダーしてもらえる方式のため、顧客の忌避感が抑えられるメリットもあります。

POS連携・キッチン連携に対応しているものも多くあるので、自店舗の業務オペレーションに応じて、最適なタブレットオーダーシステムを選定して導入しましょう。

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