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2025/06/13

セルフレジの高齢者対策はどうすべき?シニアでも使いやすいセルフレジの導入方法

  • セルフレジ
セルフレジの高齢者対策
大幅な人件費の削減が可能!店舗運営に欠かせないセルフレジの活用とは
大幅な人件費の削減が可能!店舗運営に欠かせないセルフレジの活用とは
小売店の導入は、セミセルフレジとフルセルフレジのどちらが良いのか業態によって違います。導入前に押さえておくべきポイントと課題の解決方法をご紹介します。

セルフレジは、今や身近な店舗設備の1つです。スーパーやコンビニなどの小売店のほか、飲食店でも多く導入されています。また、クリニックや医療機関などの衛生対策としても、セルフ決済ができる自動精算機が導入されており、業種・業態を問わず活用されている点が特徴です。

しかし、セルフレジの導入はメリットばかりではなく、課題も浮き彫りとなっています。とくに、高齢者対策は重視されており、高齢者が使いやすい方法を模索している店舗・施設は少なくありません。

本記事では、セルフレジの導入時に配慮しておきたい高齢者対策について、現状の課題や具体的な対策方法について解説します。

目次

セルフレジとは

スーパーのフルセルフレジのイメージ

セルフレジとは、顧客が操作を行うレジ設備のことです。一般的に、商品登録・バーコード読み取りから決済まですべて顧客が行う「フルセルフレジ」と、商品登録をレジスタッフが行い、会計操作のみを顧客が行う「セミセルフレジ」があります。

セルフレジには、キャッシュレス決済のみに対応している機種があるほか、自動釣銭機を搭載して現金決済のセルフ化ができる機種があるのも特徴です。

顧客が操作を行って会計・決済をするという点では、券売機や自動精算機なども広義ではセルフレジに含まれます。

業種ごとに異なる機能が搭載されていることも多く、AIカメラが備わっている最新機種も登場するなど、年々進化し続けている設備です。

参考記事:セルフレジとは?仕組みや使い方・導入するメリット・費用についてまるごと解説

参考記事:セミセルフレジとは?導入するメリット・デメリットやトラブルへの対策方法を解説

セルフレジが抱える高齢者対応への課題

セルフレジを導入する際、高齢者対応に関する以下の課題があるため、導入する際は対策を講じておくことが重要です。

  • 操作性の課題
  • セルフレジ担当者の負担
  • 客離れにつながるリスク

ここからは、具体的にどのような課題があるのか、なぜそのような課題が出てくるのか、詳しく解説します。

操作性の課題

セルフレジは、高齢者にとって操作が難しいという課題があります。例えば、小売店に設置されているフルセルフレジの場合、ポイントカードの有無を選択してから商品登録を行うケースが一般的です。また、商品登録では、バーコードのない青果類はタッチパネルを操作して登録しなければならないため、探す負担が生じます。

加えて、支払い方法の選択では、現金以外のクレジットカードやQRコード決済、タッチ決済など幅広い選択肢の中から任意のものを選ぶことも必要です。

現金決済の有人レジであれば、提示された金額を現金で支払うだけで買い物ができたにもかかわらず、このような操作に順応しなければならず、結果的にセルフレジに対する苦手意識につながります。

セルフレジ担当者の負担

セルフレジにおける高齢者対応の課題として、セルフレジ担当者の負担が挙げられます。セルフレジの中でもフルセルフレジの場合、複数台につき1人のサポートスタッフを配置するケースが一般的です。

しかし、エラー対応や操作サポートなどで呼ばれる頻度が高く、複数の顧客から同時に声をかけられるなど、対応に追われる場面も少なくありません。

とくに、顧客層に高齢者が多い店舗の場合、操作サポートで呼ばれる頻度が高くなる上に、つきっきりで会計を補助することになり、結果的に有人レジと変わらない拘束時間になることもあります。

このようなレジスタッフの負担増により、レジ担当スタッフが退職する、レジ担当者の求人募集に人が集まらないなど、採用面での影響が出る可能性もあるため対策が必要です。

参考記事:セルフレジは人手不足解消に効果的?人件費削減につながる導入のヒント

客離れにつながるリスク

高齢者が多い地域で店舗にセルフレジを導入すると、客離れにつながるリスクがあるのも導入時に把握しておきたい課題の1つです。

操作が難しいことや失敗に対する不安から、セルフレジを嫌がる高齢者が増えると、店舗の利用自体を避ける可能性があります。

有人レジと比べて買い物の頻度や顧客単価が下がるなど、結果的に店舗の収益低下につながる恐れがあるため、事前にどのようにフォローすべきか検討しておくことが重要です。

参考記事:セルフレジによる客離れを防ぐには?顧客が嫌がる理由と改善策を紹介

セルフレジを高齢者が嫌がる理由

スーパーで買い物中にスマホ画面を見ている老夫婦

セルフレジの導入によって客離れが起こるのは、高齢者がセルフレジを嫌がることが影響していると推察されます。もちろん、セルフレジを問題なく利用している高齢者世代も多くいる反面、有人レジで買い物をしたいというニーズを抱えている顧客も少なくありません。

では、具体的にどのような理由で、高齢者はセルフレジを嫌がるのでしょうか。ここでは、客離れの抑止において欠かせない、高齢者のセルフレジに対する心理的な負担について解説します。

操作がわからず慌ててしまう

高齢者がセルフレジを嫌がる理由として、操作がわからず慌ててしまうことが挙げられます。とくに、レジが混雑している時間帯は、順番を待っている顧客の視線が集まる状態で慌ててしまい、スムーズに操作できずに苦手意識を抱く原因になるでしょう。

慌てて操作してエラーが発生したり、操作を間違えた際にどうすれば良いか分からなくなったりするうちに、セルフレジを避けて有人レジを利用したいという心理につながります。

操作方法を聞くことに抵抗感がある

高齢者がセルフレジを嫌がる理由として、操作方法をレジスタッフに聞くことに対して、抵抗感を抱えているケースが挙げられます。例えば、ほかのレジの対応をしていて声をかけづらい状況であったり、以前にも同じことを聞いて再度店員を呼ぶことに対する遠慮があったりする状況です。

また、機器を操作できないことを知られたくない、という羞恥心によってレジスタッフを呼べない人もいるでしょう。結果的に自力でなんとか操作しようとしてエラーが出たり、慌てて時間がかかったりする状況になり、セルフレジに対する苦手意識につながります。

タッチパネルが反応しにくい

タッチパネルが反応しにくいのも、高齢者がセルフレジを嫌がる理由の1つです。加齢に伴う指先の乾燥によって静電気が発生しづらくなっていたり、力加減がわからず思うように反応しなかったりすることがあります。

何度押しても反応せず、結果的にレジスタッフを呼ぶことになると、買い物のたびにスタッフを頼らなければならない状況につながりかねません。

そのようなセルフレジをスムーズに利用できないストレスの積み重ねが、結果的に有人レジを利用したいと考え、セルフレジを避ける心理が働きます。

セルフレジ導入時における高齢者への5つの対策方法

コルクボードにピン留めされた5枚のメモ用紙

セルフレジ導入時に、高齢者対策を実施するには以下5つの対策方法を意識することが大切です。

  • 優先レジを設ける
  • セミセルフレジで有人対応を残す
  • 直感的に操作しやすいセルフレジを導入する
  • セミセルフレジとフルセルフレジの両方を導入する
  • セルフレジ担当のスタッフを手厚く配置する

具体的にどのような対策を講じれば良いのか、対策することで得られる効果や実施のポイントについて解説します。

優先レジを設ける

店舗でセルフレジを導入する際、高齢者対策を講じるのであれば、優先レジを設ける方法が挙げられます。優先レジは、ゆったりと操作をしたい方向けのレジで、高齢者だけでなく小さなお子さま連れの方の利用にも最適なサービスです。

優先レジを設けることによって、待ち列にいる人も「あのレジは優先レジだから回転率はゆっくりになるはず」と推察でき、急かさずに順番をゆったり待てるでしょう。

優先レジとは別で、一般レジを設ければ操作に慣れた人は一般レジ、操作に不慣れな方やゆっくり操作したい方は優先レジ、と使い分けられます。その結果、落ち着いてレジ操作ができるようになり、セルフレジに対する苦手意識の解消につながるでしょう。

セミセルフレジで有人対応を残す

セルフレジを導入する際に高齢者対策を実施するなら、フルセルフレジだけでなくセミセルフレジの導入も検討しましょう。セミセルフレジであればレジスタッフが常駐しているので、フルセルフレジよりも店員を頼りやすくなります。

また、支払い用の決済機を複数台導入すれば、もし会計操作に時間がかかる顧客がいても、ほかの決済機で顧客対応が進められるため、レジの待ち列が伸びる心配もありません。

直感的に操作しやすいセルフレジを導入する

高齢者対策を実施しながらセルフレジを導入するなら、直感的に操作しやすいセルフレジを選定しましょう。直感的に操作しやすいセルフレジは、UI(ユーザーインターフェース)と呼ばれる操作画面がわかりやすい設計になっています。

例えば、文字が大きく表記してあったり、一画面に表示される選択肢を2~3つ程度に絞ってあったりと、見て操作しやすい機種を導入するイメージです。

また、近年ではAIカメラを搭載したセルフレジも登場しており、バーコードがない商品もAIカメラで識別して、自動的に商品登録できるものもあります。

操作の負担が少ないセルフレジを導入して、高齢者のセルフレジ利用に対するハードルを下げることが大切です。

セミセルフレジとフルセルフレジの両方を導入する

セルフレジの導入時に高齢者対策を実施するなら、セミセルフレジとフルセルフレジの両方を導入する選択肢もあります。フルセルフレジはレジスタッフの配置数を抑えられることから、人件費削減やレジ回転率向上を目的に導入を検討している方も多いでしょう。

セミセルフレジとフルセルフレジの両方を導入すれば、スムーズに会計を終えたい人はフルセルフレジ、1人で操作することに不安がある人はセミセルフレジなど、顧客に対して選択肢を提示できます。高齢者対策を講じながら、セルフレジ導入によるメリットも得られる導入方法です。

セルフレジ担当のスタッフを手厚く配置する

セルフレジ導入時に高齢者対策を意識するのであれば、セルフレジを担当するサポートスタッフの数を手厚く配置するのもおすすめです。とくに、セルフレジ導入直後や高齢者の顧客が多い店舗では、セルフレジの使い方がわからない顧客が多く、担当スタッフも対応に追われます。

セルフレジ担当のスタッフを手厚く配置することで、レジスタッフのサポートを待つ時間の削減につながるため、高齢者もサポートを申し出やすくなるでしょう。その上、レジスタッフの負担軽減にもつながります。

常時配置する人員が1人の場合でも、状況に応じて応援に駆け付けるスタッフを決めておくなど、手厚いサポートで高齢者のセルフレジ利用を支援することが重要です。

参考記事:セルフレジでよくあるトラブルの事例と対処法|導入を成功させる運用方法のヒント

まとめ

セルフレジは、利便性が高い設備である反面、慣れていない高齢者の中には苦手意識をもつ人も多くいます。セルフレジの導入効果を最大限引き出すには、使い慣れていない人や苦手意識をもつ人でもセルフレジが利用しやすい環境を構築することが大切です。

また、小売店だけでなく、飲食店や美容サロン・クリニックなどでセルフレジを導入する場合も同様に、苦手意識をもつ人にどのように対応していくか、あらかじめ検討しておくと良いでしょう。

大幅な人件費の削減が可能!店舗運営に欠かせないセルフレジの活用とは

大幅な人件費の削減が可能!店舗運営に欠かせないセルフレジの活用とは

小売店の導入は、セミセルフレジとフルセルフレジのどちらが良いのか業態によって違います。導入前に押さえておくべきポイントと課題の解決方法をご紹介します。

この資料で得られるもの

フルセルフレジとセミセルフレジの違いと向いている店舗 小売店でフルセルフレジとセミセルフレジを導入する場合のポイント セルフレジの導入課題と解決方法

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