予約を電話や口頭、メール・SNSなどから受けていないでしょうか。オンライン予約を導入している店舗であっても、近年は業界ごとに大手の予約サイトも増えており、手数料を支払って利用している方も多いでしょう。
店舗独自の予約システムを構築するには費用負担が大きい反面、長期的に見ると自店舗独自の予約システムが顧客に定着した方が、運用コストを下げられる利点があります。
そのような場合におすすめなのが、LINEミニアプリやLINE公式アカウントを活用したLINE予約システムの導入です。
本記事では、LINEミニアプリとはなにか、LINEミニアプリの予約システムでできることや、導入するメリットについて詳しく解説します。
また、LINEミニアプリやLINE公式アカウントを予約システムとして導入する際に、活用できるおすすめの外部ツールも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
LINEミニアプリとは
LINEミニアプリとは、スマホ向けのコミュニケーションアプリ「LINE」が提供しているサービスで、販促・集客に役立つアプリ機能のことです。
LINEのアプリ上で利用できる機能なため、店舗独自のネイティブアプリを開発する必要なく導入できます。
ネイティブアプリのようにLINEミニアプリの開発を依頼することも可能ですが、すでに一定の機能が備わっているパッケージプランを利用できる点が魅力です。
店舗の業種ごとに必要な機能が備わっており、予約システムのほかにも利便性の高い機能が豊富にあります。例えば、モバイルオーダーやキャッシュレス決済、デジタル会員証、順番待ち表示・呼び出し機能などです。
業種に合わせてパッケージ化されているプランも多数あるため、予算を抑えて導入したい方にも適しています。
参考記事:LINEミニアプリとは?導入するメリット・デメリットと機能について解説
LINEミニアプリの予約システムに備わっている機能
LINEミニアプリの予約システムには、以下のような機能が備わっています。
- 予約の受付・変更・キャンセル機能
- 予約日程が近づいてきた際に通知するリマインド・プッシュ通知機能
- キャッシュレスによる事前決済機能
- 順番待ち・呼び出し機能
- デジタル会員証・ポイントカード機能
- AIによる予約電話対応機能(LINE AiCall)
- モバイルオーダー(店内・店外)機能
- 予約管理・顧客管理機能
一部の機能が備わっていない場合もありますが、LINEミニアプリの中で予約システムが備わっているパッケージプランであれば、このような機能を利用することが可能です。
また、LINEミニアプリは独自機能開発も可能(要審査)なので、欲しい機能をアプリ制作会社に依頼して搭載してもらう方法もあります。
参考記事:LINEミニアプリでできること一覧|おもな機能やメリット・導入事例を紹介
LINEミニアプリで予約システムを導入するメリット
LINEミニアプリで予約システムを導入するメリットは、以下の3項目です。
- 新たなアプリをダウンロードしてもらう必要がない
- 低コストで導入できる
- 予約以外の機能とも連携しやすい
それぞれ、導入すると具体的にどのような効果が期待できるのか、なぜLINEミニアプリでの導入が良いのかを解説します。
新たなアプリをダウンロードしてもらう必要がない
LINEミニアプリはLINEのアプリ上で機能が利用できるため、ネイティブアプリのようにアプリを顧客にダウンロードしてもらう必要がないのはメリットの1つです。LINEユーザーであれば誰でも利用できます。
顧客のスマホ容量を増やすことなく利用してもらえることから、利用に対するハードルも下がり、店舗アプリが削除される心配もありません。
アプリをダウンロードする手間がかからないため、その場ですぐに利用開始できます。店舗が提供しているLINEミニアプリの利用者数アップにつながり、リピーターも獲得しやすくなるでしょう。
低コストで導入できる
LINEミニアプリの予約システムは、比較的低コストで導入できるメリットもあります。パッケージプランであれば、無料で導入できるもの(決済手数料の負担は必要)、月額数千円から数万円で利用できるものなど種類も豊富です。
店舗アプリ・ネイティブアプリをゼロベースで開発依頼した場合、数十万円~数百万円単位の費用がかかります。そのため、低コストで予約システムを導入できるのは、LINEミニアプリならではのメリットだといえるでしょう。
予約以外の機能とも連携しやすい
LINEミニアプリは、予約以外の機能と連携しやすいメリットもあります。
例えば、予約受付後、予約日間近にリマインドのプッシュ通知を送ったり、POSレジと連携して予約や顧客情報の管理・分析を行ったりするような連携方法です。
POSレジやモバイルオーダー、キャッシュレス決済など幅広い外部システムやツールと連携できるため、予約システム以外のシステムやツールも導入したいと考えている方に適しています。
LINEミニアプリやLINE公式アカウントと連携できる予約システム5選
ここからは、LINEミニアプリやLINE公式アカウントを予約システムとして活用できるようになる、おすすめのツールを5選紹介します。それぞれ強みや特徴、利用できる機能に違いがあるので、比較検討した上で自店舗に合うものを選びましょう。
STORES 予約
出典:STORES 予約
STORESのLINE連携可能な予約システムは、LINEのメッセージから直接予約受付ができる予約アプリで、LINEミニアプリのパッケージプランでも導入することが可能です。
ホームページやブログ・SNSなどにリンクを貼れば、リンクから直接予約ができます。面倒な会員登録作業が不要なので、顧客にとっても使い勝手が良い予約システムです。
リマインド通知もLINEのメッセージ配信機能を使って自動で行えるため、予約確認の連絡を個別で入れる負担もありません。また、回数券や月謝機能も備わっているので、サービス内容に応じて活用できます。
グループ予約やスタッフ別の予約管理にも対応しているので、飲食店だけでなく美容サロンやクリニックなど、さまざまな業種で活用できるシステムです。
参考サイト:STORES 予約公式サイト
reservia
出典:reservia
reserviaは、LINE公式アカウントやLINEミニアプリと連携できる予約システムです。予約情報を管理画面で一元管理できる点が特徴で、ホームページやブログ・SNSを経由した予約もreserviaでまとめられます。
予約のダブルブッキングを抑止できるほか、予約在庫の調整をプラットフォームごとに行う必要がなく、業務負担軽減につながるのも魅力です。
回数券(チケット)・クーポン券の発行にも対応しているほか、予約数やキャンセル数、クーポンの利用率などのデータを蓄積・分析できるので経営戦略の立案にも活用できます。とくに美容サロンでの導入におすすめのサービスです。
参考サイト:reservia公式サイト
CRAFT
出典:CRAFT
CRAFTは、LINE連携可能な予約管理システムです。LINE公式アカウントとの連携が可能で、スタッフのシフト管理ツールとしても活用できます。
予約確認や変更もシステム上で簡単に行えるので、電話で予約変更やキャンセル対応を行う負担が軽減できるのも特徴です。
導入コストが安いのも特徴で、1店舗のみの運用であれば、月額980円から利用できます。(初期費用別途10,000円)スタッフのシフトと予約枠の連携ができるので、予約管理とシフト管理を一元化したい方におすすめです。
参考サイト:CRAFT公式サイト
ポチコ
出典:ポチコ
ポチコは、初期費用無料で、LINE公式アカウントと連携するだけで導入できる予約システムです。30日間無料でお試し利用できるのも魅力で、有料プランに移行後も月額3,000円ですべての機能が利用できます。
予約可能な時間や予約枠の上限を設定すれば、ダブルブッキングの抑止にも役立つ点が特徴です。Googleカレンダーとの連携やチャット機能も備わっており、複数人のスタッフで同時に管理する際も追加料金がかかりません。
また、数百万円単位の規模感で予算を割く必要はありますが、追加機能開発にも対応しているため、将来的に必要な機能を盛り込みたい場合にも活用できます。
参考サイト:ポチコ公式サイト
L Message(エルメ)
出典:L Message
L Messageは、導入実績10万件超を誇るLINE公式アカウントの自動化システムです。LINEミニアプリとして導入できる機能ではありませんが、LINEミニアプリと同様にLINE上で利用できる「LINE公式アカウント」を活用した予約受付・管理システムが利用できます。
初期費用・月額費用無料のフリープランもあるので、お試しで導入してみるのもおすすめです。独自の友だち追加分析機能が備わっているので、LINE公式アカウントの友だち追加数を増やしたい方に適しています。
参考サイト:L Message公式サイト
LINEミニアプリを予約システムとして導入する場合の料金目安
LINEミニアプリを予約システムとして導入する場合の料金目安は、数千円~5万円程度です。ただし、複数店舗をまとめて管理したい場合や高度な予約管理機能を利用したい場合は、コストが高くなるケースもあります。
また、LINEミニアプリを導入せず、LINE公式アカウントを活用して予約システムを導入するサービスもあるため、LINEミニアプリとして導入すべきか比較検討することが大切です。
LINEミニアプリは、LINEのアプリ上で利用できるメリットがある反面、競合も多く利用していることから、オリジナルアプリを導入したいと考えている方もいるでしょう。
近年では、店舗アプリをテンプレートに沿って簡単に作成できるツールも登場しており、ネイティブアプリを低コストで運用することも可能です。以下の記事で詳しく解説していますので、こちらもぜひ参照ください。
参考記事:店舗アプリの無料作成サービス5選!機能の違いを徹底比較
LINEミニアプリの予約システムを無料で導入するには?
LINEミニアプリの予約システムを無料で導入するには、フリープランが利用できるサービスを利用しましょう。基本的には有料での利用が中心です。しかし、「30日間無料」「一部の機能は無料」など、サービスによっては費用なしで活用できるものもあります。
お試し利用が目的なのであれば、30日間無料のサービスを導入するのもおすすめです。また、個人店舗や小規模店舗の場合は、機能制限は設けられていても、基本の予約機能は利用できるフリープランのあるサービスを導入すると良いでしょう。
まとめ
LINEミニアプリを導入するとさまざまな機能が利用できるため、予約システムはあくまで機能の一部です。予約システムをどのように活用していきたいのか検討しながら、モバイルオーダーやキャッシュレス決済、デジタル会員証など、必要な機能の導入可否を総合的に判断しましょう。
また、LINEミニアプリとしてではなく、LINE公式アカウントと連携可能な予約システムも数多くあります。
どのような予約システムを導入すべきか判断する際は、導入後の業務フローを具体的にイメージしながら選定することが大切です。