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2025/03/23

キッチンカー(移動販売)開業に必要な資格一覧!調理師免許の必要性や便利な資格まで徹底解説

  • 移動販売店開業支援
キッチンカー(移動販売)開業に必要な資格一覧!調理師免許の必要性や便利な資格まで徹底解説
失敗しない!キッチンカーの出店場所とは
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キッチンカーの出店場所を選定するうえでの問題と課題を整理し、最適な場所を選ぶうえで重要なポイントを解説しています。

キッチンカー(移動販売)は、場所や時間にとらわれずに開業できる手段として、近年注目されています。スーパーやショッピングセンターなどの商業施設のほか、イベント会場やオフィス街でも人気が高いことから、これから開業を検討している方も多いのではないでしょうか。

キッチンカーを開業するには、資格や許認可を取得しなければなりません。今回は、キッチンカーの開業に必要な資格や許認可の種類と、調理師免許の必要性、取得しておくと便利な資格について解説します。

目次

キッチンカー(移動販売)とは

キッチンカー(移動販売)とは、車内で調理できる設備が整った車両を活用して、飲食の販売を行う開業方法のことです。ケータリングカーやフードトラックとも呼ばれています。

雑貨類や調理済みの商品を販売するような移動販売とは異なり、飲食物をその場で調理して提供する点が特徴です。ランチ向けのキッチンカーのほか、スイーツやドリンクに特化しているものもあります。

店舗を出店するのと比べて、開業費用が安く抑えられること、土日祝日のみ・ランチのみなど自由に働けることから、副業としても注目されている開業方法です。

キッチンカー(移動販売)開業に必須の資格・許認可は4つ

書類を書く人の手元のイメージ

キッチンカーの開業に必須の資格・許認可は、以下の4種類です。

  • 食品衛生責任者
  • 運転免許
  • 営業許可証
  • 車両の構造変更申請

それぞれどのような資格なのか、なぜ必要なのか、取得するにはどうすれば良いのかを解説します。

食品衛生責任者

食品衛生責任者とは、全国の「食品衛生協会」が講習・試験を実施しているもので、飲食関連の事業を始める際に必須の衛生管理や食品衛生法について学べる資格です。キッチンカーの開業時だけでなく、飲食関連の店舗を出店する際にも取得する必要があります。

また、経営者が取得していれば良いのではなく、営業中は必ず1名食品衛生責任者資格の取得者を常駐させなければなりません。

キッチンカーの場合は1人で営業することが多いため、経営者本人が取得するのも一般的です。基本的には、各都道府県の「食品衛生協会」に食品衛生責任者養成講習会の受講を申し込み、試験を受けて取得します。

講習の日程や頻度は都道府県によって異なるため、開業予定地域の食品衛生協会で日程を確認しておきましょう。講習は約6時間ほど、受講料・受験料は約1万円です。こちらも地域によって異なるので、注意してください。

運転免許

運転免許は、キッチンカーの開業に欠かせない資格の1つです。キッチンカーを出店場所まで運転する必要があるため、取得しておかなければなりません。

基本的には普通運転免許で問題ありませんが、キッチンカーのサイズによっては準中型免許以上の大型車両に関する運転免許の取得が必要な場合もあります。

運転免許は、合宿であれば2週間~1カ月程度で取得できますが、通学の場合は2カ月~6カ月程度の期間が必要です。

また、取得費用も20万円~40万円程度かかります。地域や通う教習所によって異なるため、取得期間の目安や料金などは事前に確認しておくと良いでしょう。

とくに、働きながら免許取得のために教習所に通う場合、時間がかかると考え、余裕をもって取得しておくことをおすすめします。

営業許可証

営業許可証は、飲食事業を開業する際に必要な許可証で、各地域を管轄している保健所に申請するものです。申請時には、食品衛生責任者の有資格証明書を提出する必要があるため、先に食品衛生責任者の資格を取得しておきましょう。

以前までは提供するメニューに応じて分類されていましたが、現在は「飲食店営業許可証」に一本化されています。

また、営業許可取得時には、出店地域を管轄している保健所に申請する必要があるため、出店場所を移動する場合は注意が必要です。移動先の保健所でも申請が必要になるため、出店エリアに応じて申請作業を進める必要があります。

車両の構造変更申請(加工車登録)

車両に食料品の加工や製造を行うための設備を導入するキッチンカーは、移動販売車両の構造変更申請も必要になります。構造変更を申し出るには、要件を満たしているか車両検査を受ける必要があるため、運輸支局に検査申し込みを行っておきましょう。

加工車として車両を登録するには、以下の要件を満たしている必要があります。

  1. 加工作業に必要な加工台、流し台、加工するための用具を収納する棚等を屋内に有し、かつ、当該設備は屋内において使用することができるものであること。
  2. 加工作業を行う場所には、照明及び換気装置を有すること。
  3. 火気等熱量を発生する場所の付近は、発生した熱量により火災を生じない等十分な耐熱性・耐火性を有し、その付近に換気装置を備え必要な換気が行えること。
  4. 1の設備の付近には一辺が30cmの正方形を含む0.5㎡以上の加工作業用の床面積を有し、かつ、当該床面から上方1,600mm(1の設備の端部と乗降口との車両中心線方向の最遠距離が2m未満である場合は、1,200mm)以上が確保されていること。
  5. 物品積載設備を有していないこと。

引用:「自動車の用途等の区分について(依命通達)」の細部取扱いについて|国土交通省

キッチンカーの設備を整える際は、これらの要件を満たせるようにしておきましょう。

キッチンカー(移動販売)の開業に調理師免許は必要?

オレンジ色のキッチンカーのイメージ

キッチンカーを開業する際、調理師免許の資格取得は必須ではありません。店舗型の飲食店も同様で、調理師免許がなくてもキッチンカーや飲食店を開業できます。また、調理担当として、顧客に料理を提供することも可能です。

必ずしも取得している必要はありませんが、取得していると顧客の安心感につながったり、食材調理の知識やスキルが身に付くメリットがあります。

キッチンカー(移動販売)開業時にあると便利な資格

キッチンカー開業時にあると便利なのは、以下のような資格です。

  • 調理師
  • 管理栄養士
  • 菓子製造技能士・パン製造技能士
  • フードコーディネーター
  • 野菜ソムリエ

それぞれどのようなメニューを提供する際に利便性があるのか、資格ごとの特徴について解説します。

調理師

調理師免許は、キッチンカー開業時に取得しておくと便利な資格の1つです。必須ではないものの、調理工程の知識やスキルを有する証明ができるため、顧客からの信頼を得やすくなる利点があります。

また、調理師免許を取得していると、講習を受けなくても食品衛生責任者の資格を取得できるのも特徴です。

調理師免許は国家資格なので、取得しておくとキッチンカー以外にもさまざまな飲食関連の就業に役立ちます。調理の知識やスキルを本格的に学びたい方におすすめです。

管理栄養士

管理栄養士は、栄養バランスの取れた食事が提供できることを証明したい場合におすすめの資格です。栄養に関する専門知識を有していることが証明できる国家資格で、病院やスポーツ分野でも注目されています。

例えば、栄養バランスの取れたランチを提供したり、「疲労回復」「冷え改善」などに役立つ食材でスムージーを販売したりするのも良いでしょう。

菓子製造技能士・パン製造技能士

菓子製造技能士・パン製造技能士も、キッチンカーの開業時に取得しておくと便利な資格です。それぞれ菓子製造や、パン製造に関する知識やスキルを証明できます。

キッチンカーで、菓子類(スイーツ)やパンの販売を行いたい場合に最適です。菓子製造士には、洋菓子・和菓子それぞれの分野があるので、任意のものを選択できます。

フードコーディネーター

キッチンカー開業に向けて資格を取得するなら、フードコーディネーターもおすすめです。フードコーディネーターとは、食の「開発」「演出」「運営」を手掛けるクリエイターのような資格で、新たな食生活やフードビジネスの創出を行います。

調理に特化したスキルというよりも、ブランディングやトレンド創出など、マーケターの側面が強いのもフードコーディネーターの特徴です。取得しておくと、キッチンカーで販売する商品メニューの開発に役立ちます。

野菜ソムリエ

健康志向のニーズに対応するメニューをキッチンカーで販売するなら、野菜ソムリエの資格もおすすめです。取得しておくと、野菜や果物の旬や選び方、栄養に配慮した調理などが行えることを証明できます。

野菜ソムリエには、野菜ソムリエ・野菜ソムリエプロ・野菜ソムリエ上級プロの3段階の資格があるため、資格取得を通じてより深い知識が身に付けられるのも魅力です。

キッチンカーでは、「野菜ソムリエが考えたメニュー」として売り出せる利点もあります。

キッチンカー(移動販売)の開業資金の目安

積み上げられた硬貨のうちの1枚を指でつまんでいるイメージ

キッチンカーの開業資金の目安は、約300万円~800万円です。車両の大きさや提供するメニューの種類によって、初期費用は大きく変動します。

一方で、一般的な飲食店を開業する際の費用は1,500万円程度必要です。比較すると、キッチンカーの方が低コストで開業できる選択肢であることがわかります。

開業資金はあくまで目安であり、キッチンカーを新車で購入して設備を投入するか、中古車を購入するかでも大きく変動します。

キッチンカーの開業時に利用できる補助金・助成金制度をうまく活用して、開業にかかる初期コストを抑えると良いでしょう。

まとめ

キッチンカーの開業には、必須の資格もあります。また、営業許可証に関しては、出店場所すべての保健所で申請が必要です。ある程度出店場所を絞っておくか、出店が決まった時点で営業許可証の申請手続きを進めておきましょう。

キッチンカーを開業する際に必要な設備については、Bizcanにぜひご相談ください。

モバイルオーダーや決済端末など、キッチンカーの営業に必要な設備の選定に関するお問い合わせや、資料請求に対応しています。

「どんな設備を導入すれば良いかわからない」、「こんな設備はある?」など、設備に関するお問い合わせは無料です。ぜひお気軽にご相談ください。

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