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2025/01/29

キャッシュレス決済端末の導入ガイド|手順や種類・費用の目安と選び方

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キャッシュレス決済端末の導入ガイド|手順や種類・費用の目安と選び方

現金決済を中心とした会計のやり取りから、クレジットカードや電子マネー決済などの現金のやり取りがない方法まで、決済手段は多様化しています。

店舗経営者にとって、顧客のニーズに応えることは収益機会の向上につながる重要なポイントです。そのような視点から、キャッシュレス決済端末の導入を検討している方も多いのではないでしょうか。

しかし、キャッシュレス決済といってもさまざまな機種があり、自店舗にどのような製品が合っているのかわからない方も多いでしょう。

そこで今回は、キャッシュレス決済端末とはどのような端末なのか種類ごとの違いも踏まえて解説しながら、導入方法やメリット、自店舗に合う端末の選び方について詳しく解説します。

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目次

キャッシュレス決済端末とは

決済端末にスマホをかざしてキャッシュレス決済するイメージ

キャッシュレス決済端末とは、現金以外の決済手段で会計を行うための設備を指します。具体的には、クレジットカードやデビットカード、電子マネー決済・QRコード決済・バーコード決済などです。

一般的なレジ設備に追加でキャッシュレス決済端末を設置している店舗も多く、現金での支払いと併用するケースも少なくありません。

また、顧客が自ら会計操作を行うセルフレジや、自動精算機・券売機などに取り付けている場合もあります。自店舗の会計業務の状況や顧客のニーズに合わせて、導入するキャッシュレス決済端末を選ぶことが大切です。

キャッシュレス決済端末の種類

キャッシュレス決済端末には、以下のような種類の製品があります。

端末の種類概要
カード決済端末クレジットカードやデビットカードなどの決済に特化した端末
カードを磁気スワイプする・挿入してICチップを読み取る方法で決済するタイプの製品が多い
QRコード決済・バーコード決済端末顧客のスマートフォンやタブレット端末などに表示させたQRコードやバーコードを、店舗側の決済端末やバーコードリーダーで読み取るタイプの製品
店頭に設置したQRコードステッカーや、POPを顧客側のスマホアプリ・カメラで読み取ってもらうものもある
モバイル決済端末店舗のスマホやタブレットに備わっているカメラ機能で、顧客の提示したQRコードやバーコードなどを読み取るタイプの決済端末
POS機能やWi-Fiが備わっている製品や、スマホにインストールできるサービスもあり、持ち運びやすい点が特徴
タッチ決済端末
(NFC端末)
顧客のICカードやスマートフォンを端末本体の読み取り部にかざして、決済する製品
タッチ決済とも呼ばれており、スマホにインストールできるサービスもある。
非接触で衛生的な支払いが可能
マルチ決済端末クレジットカード決済のほか、QRコード決済・ICカード決済・電子マネーなどにも対応している端末
ポイント支払いに対応しているものもある
オールインワン決済端末マルチ決済端末の機能に加え、レシートプリンターやWi-Fiも内蔵しているタイプの端末
ワイヤレス接続が可能な製品なら、屋外利用にも対応できる点が特徴

上記のように、キャッシュレス決済端末にはさまざまな種類の製品があります。

記事後半で、自店舗に合うキャッシュレス決済端末の選び方やおすすめ製品を紹介しているので、そちらもぜひ参考にしてください。

参考記事:キャッシュレス決済端末の種類|導入する設備を選ぶポイントと比較基準

キャッシュレス決済端末の導入方法と手順

決済端末にカードを差し込むイメージ

キャッシュレス決済端末を導入する際は、以下の手順で手続きを進めましょう。

  1. 自店舗に必要なキャッシュレス決済の種類を絞り込む
  2. キャッシュレス端末の情報を収集して比較する
  3. 導入するキャッシュレス決済端末を決定する
  4. 申し込み手続きを行う
  5. 審査結果を待つ
  6. 店舗に設置する
  7. 従業員に使い方の研修をする
  8. 運用を開始する

上記は大まかな流れです。可能であれば、比較検討している段階でショールームに足を運び、実機を操作して体験してみると良いでしょう。

キャッシュレス決済端末を導入するメリット

キャッシュレス決済端末を導入するメリットは、以下の4項目です。

  • 現金の受け渡しミスを防げる
  • 収益機会の損失抑止につながる
  • レジ待ちの時間が減らせる
  • インバウンド対策として活用できる

それぞれ具体的にどのような効果があるのか、どのように活用するとキャッシュレス決済端末の強みが活かせるのか、詳しく解説します。

現金の受け渡しミスを防げる

キャッシュレス決済端末を導入すると、現金の受け渡しミスの発生を防げるメリットがあります。キャッシュレス決済なら、現金のやり取りが不要になるためです。

受け取った現金の集計を間違えたり、釣銭金額を間違えて渡してしまったりすることもありません。

釣銭ミスを防ぐために自動釣銭機を導入する選択肢もありますが、数百万円程度の費用がかかります。小規模事業者や個人店舗の場合、このような資金を捻出するのは容易ではありません。

一方で、キャッシュレス決済端末であれば、数万円の初期費用で導入できるサービスが多くあります。また、端末購入代金や月額料金無料で、決済手数料のみの負担で利用できるものもあるのでおすすめです。

収益機会の損失抑止につながる

収益機会の損失抑止につながるのも、キャッシュレス決済端末を導入するメリットです。現金決済のみに対応している店舗の場合、キャッシュレス決済を利用したい顧客に対応できず、店舗の利用自体を避けられる可能性があります。

キャッシュレス決済端末を導入すれば、キャッシュレス決済を利用したい顧客を取りこぼすことがなくなり、収益機会を損なわずに店舗を経営できるでしょう。

レジ待ちの時間が減らせる

キャッシュレス決済端末を導入すると、レジ待ちの時間が減らせるメリットもあります。

現金決済の場合、財布に現金を出し入れしたり、レジスタッフが受け渡し金額を確認したりする時間が発生しますが、キャッシュレス決済ならこのような時間もかかりません。

結果的にレジの回転率が上がるため、会計待ちのストレス解消につながるでしょう。レジ業務に人手を割く時間も減ることから、店内の接客サービス向上や回転率アップも期待できます。

インバウンド対策として活用できる

キャッシュレス決済端末の導入は、インバウンド対策として活用できるのもメリットの1つです。キャッシュレス端末の中には、多言語表示機能や他国通貨での決済に対応しているものもあります。

そのような機種を導入すれば、店舗のインバウンド対応がスムーズになり、外国語が話せないスタッフでもレジ対応できる点が魅力です。

とくに、海外の決済ブランドに対応しているような、インバウンド顧客が利用しやすい機種やサービスを選ぶと良いでしょう。

【目的別】導入するキャッシュレス決済端末の選び方

ここからは、導入するキャッシュレス決済端末やキャッシュレス決済サービスの選び方について、目的別で解説します。また、導入目的ごとにおすすめの決済端末もピックアップしていますので、ぜひ参考にしてください。

POSレジと連携して店舗で利用する場合

キャッシュレス決済端末をPOSレジと連携させて店舗で利用するなら、POSレジとの連携に対応している決済端末の導入がおすすめです。

キャッシュレス決済端末によっては、同社で提供されているPOSレジと連携可能な製品もあります。また、他社のPOSレジと連携可能な製品もあるので、連携できるPOSレジをチェックしておくと良いでしょう。

キャッシュレス決済端末をPOSレジと連携して導入すれば、精算金額を端末で入力する手間がなく、自動的に清算金額が決済端末に表示されます。

入力ミスの発生が防げるほか、スムーズな会計操作も可能になるので、POSレジを導入している場合は連携可能な製品を選びましょう。

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stera pack公式サイト出典:SMBC GMO PAYMENT株式会社

POSレジと連携可能なキャッシュレス決済端末を導入したいのであれば、SMBC GMO PAYMENTのstera packがおすすめです。

stera packは、三井住友カード株式会社とGMOペイメントゲートウェイが共同で提供しているサービスで、クレジットカード決済のほか、QRコード決済や電子マネー決済など幅広い決済方法に対応しています。もちろんタッチ決済も可能です。

stera packは、さまざまなPOSレジと連携可能なのも魅力で、以下のPOSレジであれば連携しながら導入できます。

◆stera packと連携可能なPOSレジ

  • BISICOM「BCPOS」
  • POS+
  • NEC
  • スマレジ
  • Uレジ
  • ローズシステム
  • ZOO「GPOS just」
  • フーディーポケット

上記のうちBCPOSとPOS+・フーディーポケットの場合は、stera pack本体にアプリをインストールして、POS機能付きの決済端末として導入することも可能です。

決済代行会社・決済事業者を通じた売上金の入金サイクルも3つのパターンから選べるので、なるべく入金回数が多い決済端末を導入したいという方にも適しています。
 

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券売機をキャッシュレス化する場合

券売機のキャッシュレス化を目的として、キャッシュレス決済端末を導入する場合は、券売機に外付けできる決済端末の導入がおすすめです。

店頭用のQRコードPOPやステッカーを導入して、顧客のスマホで読み取ってもらう導入方法もありますが、この場合食券が発行できません。

結局口頭で注文を取る必要が出て、券売機の利点が活かせなくなる可能性があります。券売機に外付けできる決済端末であれば、キャッシュレス決済でも食券が発行されるので受注オペレーションの変更なく導入できる点が魅力です。

券売機用外付けQR決済端末

fuzitaka公式サイト

出典:株式会社Fujitak

券売機に外付けできるキャッシュレス決済端末を導入するなら、株式会社Fujitakaの外付けQR決済端末がおすすめです。決済ブランドを選択する手間がかからず、任意のQRコードを端末にかざすだけで決済が完了できるので、顧客にとっても使いやすいメリットがあります。

また、WeChatPAYやAlipayなどの海外決済ブランドにも対応しているため、インバウンド対策にも最適です。取り付け可能な券売機は、Fujitaka製の券売機のみになるため注意しましょう。

  • FK-AE30
  • FK-CX
  • FK-ADⅡ
  • FK-ADⅡS

そのほかの券売機に外付けできるキャッシュレス決済端末については、以下のページでも紹介していますのでぜひ参考にしてください。

Bizcan編集部厳選!券売機に外付けできるキャッシュレス決済端末3選

キッチンカーやイベント出店などで利用する場合

キッチンカーやイベント出店の際に使用するキャッシュレス決済端末を探しているのであれば、レシートプリンターやSIMカード内蔵のオールインワンタイプ決済端末がおすすめです。

また、ワイヤレスで使用できるものであれば、充電式なので電源が確保できない場所でも利用できます。レシートプリンターやインターネット設備を併用する必要がないことから、レジ設置場所が限られている小規模店舗での導入にも最適です。

PAY GATE

PAYGATE|スマレジ

出典:株式会社スマレジ

株式会社スマレジが提供しているキャッシュレス決済端末「PAY GATE」は、レシートプリンター内蔵タイプのオールインワンタイプ決済端末です。

SIMカード内蔵の機種も選べるので、キッチンカーやイベント出店・屋台などでの利用に適しています。また、中小事業者向けのプランで導入できれば、決済手数料1.98%からで利用できるのも特徴です。

以下の項目に該当する場合は、中小事業者向けプランでの導入を申し込むと良いでしょう。

  1. 年間の決済額が一定額以下であること
  2. 中小企業庁が定める中小企業定義に該当していること
  3. 対象外の業種(※)ではないこと
  4. 上場企業及びその企業グループに属していないこと、または上場企業のフランチャイズ加盟店ではないこと
  5. 新規加盟店でクレジットカード決済を導入すること

※ホテル・宿泊施設、レンタカー・交通機関(航空/鉄道/バス/タクシー/乗船等)・旅行代理店・百貨店、たばこ関連販売・不動産業は対象外

端末費用も0円なので、初期費用を抑えながらのキャッシュレス決済導入を検討している方にもおすすめです。

まとめ

キャッシュレス決済端末の導入方法は、店舗によって最適な機種が異なる点に注意が必要です。自店舗の決済フローを見直して、必要な機能を備えている端末を導入すると良いでしょう。

キャッシュレス決済端末を導入する際は、機能や端末の大きさなども比較した上で総合的に判断することが大切です。「初期費用がかからないから」「決済手数料がお得だから」など、費用面だけで比較しないように注意しましょう。