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2024/08/31

フードコートのモバイルオーダーシステムとは?機能の特徴や導入事例を紹介

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フードコートのモバイルオーダーシステムとは?機能の特徴や導入事例を紹介

近年、飲食店やファーストフードショップなどでモバイルオーダーシステムの導入が進んでいます。

フードコートも同様で、アウトレットモールや商業施設内で利用した経験がある方も多くいるでしょう。

本記事では、飲食店などの店舗で導入されているモバイルオーダーと、フードコート向けサービスの違いについて解説します。

また、フードコートでモバイルオーダーシステムを導入している事例も紹介していますので、導入する際の参考としてお役立てください。

飲食店向けのモバイルオーダーシステムについては、以下の記事で詳しく解説しています。
内部リンク:モバイルオーダーシステムの飲食店向けおすすめサービス10選を徹底比較

目次

フードコート向けモバイルオーダーシステムとは

フードコート向けモバイルオーダーシステムとは、一般的な飲食店ではなくフードコートでの利用に特化したモバイルオーダーのことを指します。

飲食店向けのモバイルオーダーに多い注文機能だけでなく、決済機能が備わっているシステムが豊富にあるのも特徴です。

フードコート向けのモバイルオーダーシステムでは、顧客のスマホから各店舗に注文でき、登録してある決済方法で支払いができます。

フードコートの店舗でレジを通さずに、注文から決済まで完了できるため、席を確保してから注文落ち着いて注文できる点が魅力です。

飲食店とフードコート向けモバイルオーダーの機能面における違い

スマホを操作する人

飲食店とフードコート向けモバイルオーダーは、機能面において異なる点があります。

どちらも注文を受注できることは共通していますが、具体的にはどのような違いがあるのでしょうか。

ここでは、飲食店とフードコート向けモバイルオーダーの機能面における違いや、フードコート向けならではの特徴について解説します。

呼び出し通知機能

フードコート向けのモバイルオーダーシステムには、呼び出し機能が備わっています。

注文した商品の準備ができた際、商品を注文した顧客を呼び出して取りに来てもらうための機能です。この機能は、基本的に飲食店向けのモバイルオーダーシステムには備わっていません。

飲食店では店内スタッフが配膳を行いますが、フードコートでは顧客が取りに行くケースが多く、席で待てるように工夫されています。

フードコート向けのモバイルオーダーシステムでは、注文番号がスマホに表示される仕組みです。そのため、受け取りに来た顧客が注文者で間違いないか、店舗側が注文番号画面で確認できます。

店舗前の混雑を避けるために考案された、フードコート向けのシステムならではの機能です。

多店舗メニューの一括表示機能

フードコート向けのモバイルオーダーシステムには、多数ある店舗のメニューを一括で表示できる機能もあります。

注文のためにそれぞれの店舗で並んで待つ必要がなくなるため、顧客にとっても利便性が高い機能です。

フードコート向けのモバイルオーダーシステムでは、複数店舗から顧客が食べたいメニューを選択します。

店舗一覧から選べるものもあれば、食べたい料理のジャンルから選択できるものがあるのも特徴です。

多店舗からメニューを選択できるのは、一般的な飲食店向けのモバイルオーダーシステムにはないため、フードコート向けならではの機能と言えます。

混雑状況の確認機能

フードコートのモバイルオーダーシステムには、システム上で混雑状況が確認できる機能が備わっているものもあります。

各店舗の待ち時間や注文量の多さが表示されるタイプもあれば、フードコート全体の座席の空き状況から混雑状況を表示するなど、システムによって異なるのも特徴です。

この機能の利点は、混雑時間帯を避けたい顧客のニーズを満たしつつ、空いている時間帯でも売上が伸ばせる点にあります。

混雑していることを理由に、ほかの店で食事を摂ろうとする顧客をうまく誘導できるため、売上アップにもつながるでしょう。

フードコートでモバイルオーダーシステムを導入するメリット・デメリット

フードコートで、モバイルオーダーシステムを導入した際のメリット・デメリットについて解説します。

導入前に、メリットとデメリットの両方を把握しておけば、導入すべきかを判断する材料として活用できるでしょう。

導入を検討する際には、フードコートの状況に合っているのか、具体的にどのようなシステムを導入すべきなのかを考えながら判断することが大切です。

メリット

フードコートでモバイルオーダーシステムを導入するメリットには、以下の点が挙げられます。

  • 注文や会計を担当するレジスタッフの負担軽減
  • 混雑時のレジ前行列解消
  • 会計や釣銭ミスの抑制
  • 閑散時間帯の集客効果
  • 感染症対策

フードコートでモバイルオーダーシステムを導入すると、商品の提供に人員を集中できて業務効率化による回転率向上につながります。

レジ前に行列ができるのを抑制できるため、顧客にとってもストレスなくフードコートを利用できるようになる点がメリットです。

また、注文や会計を対面で行わずに済むことから、感染症対策としても役立ちます。店舗運営を行うスタッフ側と、利用する顧客の双方にとってメリットがある点が特徴です。

デメリット

フードコートでモバイルオーダーシステムを導入するデメリットには、以下の点が挙げられます。

  • 全店舗での導入が必要でコストがかかる
  • 対面注文を行う顧客への対応方法を検討する必要がある
  • 業務オペレーションや導入機器を変更しなければならない

フードコートでモバイルオーダーシステムを導入する場合、一般の飲食店とは異なり、全店舗に導入する必要があるため、導入コストがかかります。

大型ショッピングモールなどのフードコートの場合、数十店舗単位でシステムを導入しなければなりません。

また、フードコート利用者の中には、スマホを持っておらず、モバイルオーダーが使えない人もいます。

さらに、既存のフードコートにモバイルオーダーシステムを導入する場合、業務オペレーションの大幅な変更が必要です。導入機器の変更に加え、従業員の研修も必要になります。

これらのデメリットを踏まえ、フードコートでモバイルオーダーシステムを導入する場合には、システム変更にともなう混乱を最小限に抑える工夫が必要です。

フードコートにおけるモバイルオーダーシステムの導入事例3選

ここからは、フードコートで実際に、モバイルオーダーシステムを活用している事例を紹介します。

フードコートごとに工夫されているポイントや、システムの特徴について確認しておくと参考になるでしょう。

イオン|イオンリテール株式会社

イオンモバイルオーダー公式サイト

出典:イオンモール株式会社
イオンでは、イオンショッピングモール内のフードコートで、モバイルオーダーシステムを導入しています。モバイルオーダーシステムは、専用のアプリから利用できる仕組みです。

時間指定の機能も備わっているため、複数店舗での注文を同じ時間に受け取れます。

フードコートでのイートイン利用のほか、事前注文によるテイクアウトやデリバリー利用にも対応しているため、幅広い顧客のニーズに対応できる点が特徴です。

購入履歴内の「注文詳細」から、商品の準備状況の確認ができます。

参考サイト:AEON MALL Mobile Order|イオンモール株式会社

アウトレット

深谷花園アウトレット公式サイト

出典:深谷花園アウトレット|スカイファーム株式会社

アウトレット内フードコートでも、モバイルオーダーシステムが導入されています。

モバイルオーダーシステムが導入されているのは、深谷花園アウトレット、御殿場アウトレット、酒々井アウトレット、佐野アウトレットなどです。

施設特化型モバイルオーダーシステムで知られる「NEW PORT」を運営するスカイファーム株式会社と提携し、モバイルオーダーサービスを提供しています。

顧客のスマホでQRコードを読み取り、セルフオーダーを行ってもらう仕組みです。キャッシュレス決済は、クレジットカード払いにのみ対応しています。

参考サイト:FOOD×LODGE|深谷花園アウトレット

ららぽーと

ららぽーと公式サイト

出典:三井ショッピングパーク|三井不動産商業マネジメント株式会社

三井ショッピングパーク「ららぽーと」内のフードコートでも、モバイルオーダーシステムが導入されています。ららぽーと海老名やららぽーと豊洲のほか、堺、門真、福岡などでも利用可能です。

三井ショッピングパークアプリをダウンロードして利用するもので、イートインとテイクアウトに対応しています。

ららぽーとのモバイルオーダーシステムにおける特徴は、アプリで会員登録・ログインをして利用すると、ポイントが貯まるシステムがある点です。

また、駐車料金サービスとも連携しているため、車で来店しているお客様にとって利便性の高いサービスを提供しています。

参考サイト:スマホde注文|三井不動産商業マネジメント

まとめ

飲食店で広まりを見せているモバイルオーダーシステムですが、フードコートでも導入が進んでいます。

顧客が席を確保してから注文できたり、注文や会計のために行列に並ぶ負担が軽減できたりと、利用者にとっても満足度の高いシステムです。

ただし、飲食店のように1店舗だけで導入するものではなく、一斉にフードコート内の店舗すべてに導入しなければならない点に課題があります。

QRコードタイプのセルフオーダーで導入コストを下げる、店舗アプリと連動させてフードコート以外の店舗における販促に活用するなど、効果的な導入方法を検討しましょう。