飲食店におけるオーダー受注業務の効率化に役立つ手段として、モバイルオーダーシステムを導入する店舗が増加しています。
しかし、モバイルオーダーシステムといっても機能にはさまざまな種類があるため、自店舗の業務オペレーションに合わせたサービスを選定することが大切です。
本記事では、モバイルオーダーシステムの店内版・店外版の違いや、導入費用の目安に加え、店内注文・店外注文の両方に対応しているおすすめサービスを5選紹介します。
モバイルオーダーシステムとは

モバイルオーダーシステムとは、顧客のスマホで自ら注文してもらうタイプの設備のことです。
テーブルに設置したタブレット端末で注文するテーブルオーダーやタブレットオーダー、店頭の端末で事前注文と支払いをするタイプのKIOSK端末を含め、セルフオーダーシステムと呼ばれることもあります。
モバイルオーダーシステムは、キッチンプリンターやキッチンディスプレイと連携でき、オーダー内容が直接キッチンに届く仕組みです。
店員が顧客に注文内容を聞いて、キッチンに伝える業務がなくなるため、料理のサービングやテーブルのバッシング作業などに注力できます。
モバイルオーダーの店内版と店外版の違い
モバイルオーダーには、店内版と店外版のシステムがあり、それぞれに対応しているオーダー方式が異なります。
店舗でモバイルオーダーシステムを導入する際は、店内版と店外版の違いを理解した上で、どのようなサービスを導入するか検討すると良いでしょう。
モバイルオーダー店内版の仕組みと特徴
モバイルオーダーの店内版は、店内でのオーダーに対応しているタイプのモバイルオーダーシステムです。テーブルオーダーだけでなく、店頭でのテイクアウト注文に対応している場合もあります。
基本的に店内版モバイルオーダーは、後払いによる支払い・清算を行う仕組みです。店内で飲食をしたり、店頭でテイクアウト商品を受け取ったりしてから、レジで支払いを済ませます。
事前決済に対応しているサービスもありますが、対人レジやセルフレジでの後払いを想定して導入することが多いのも特徴です。
また、近年ではテーブル決済に対応しているサービスも増加しています。インバウンド顧客が多い店舗を含め、レジ対応の負担軽減やレジ応対を待たせることなく利用できるサービスとして、注目されている設備です。
モバイルオーダー店外版の仕組みと特徴
モバイルオーダーの店外版は、店外からのオーダーに対応しているタイプの設備です。事前決済に対応しているものが多く、注文と同時に決済も行われます。
会員登録時に設定しておいたクレジットカードやQRコード決済など、キャッシュレス決済で支払うケースが一般的です。テイクアウト注文や持ち帰り注文のほか、お節料理やクリスマスケーキのような季節商品の事前予約・事前決済に活用されるケースも少なくありません。
また、ドライブスルー注文に活用されるケースも多く、店頭での決済・支払いにかかる時間の短縮や、顧客の待ち時間削減などにおいてもメリットがあるシステムです。
【Bizcan独自データ】モバイルオーダー導入希望店舗の31.3%が店内・店外両方に対応したシステムを希望

Bizcanでは、モバイルオーダーシステムの導入を検討している店舗から寄せられた問い合わせ内容をもとに、希望するモバイルオーダーの注文方式を調査しました。
調査の結果、店内注文では「スマホでQRコードを読み取るタイプ」を希望する回答が62.5%と最も多く、「店外テイクアウト型」を希望する回答は34.4%でした。
さらに、「店内・店外両方」に対応したモバイルオーダーを希望する回答も31.3%となっています。
| 希望するモバイルオーダーのタイプ | 回答割合 |
|---|---|
| 店内注文型(スマホでのQRコード読み取りタイプ) | 62.5% |
| 店外テイクアウト型 | 34.4% |
| 店内・店外両方 | 31.3% |
| 店内注文型(タブレットでのテーブルオーダータイプ) | 31.3% |
※複数回答のため、回答割合の合計は100%を超えます。
店内・店外両方に対応したモバイルオーダーシステムであれば、店内ではQRコードを活用した注文受付、店外ではテイクアウトの事前注文など、異なる注文経路を1つの店舗で提供しやすくなります。
とくに店内飲食とテイクアウトの両方を提供している飲食店では、店内・店外それぞれの注文に対応できるかをモバイルオーダー選定時に確認しておくことが重要です。
Bizcan編集部のワンポイントチェック!
店内・店外両方に対応したモバイルオーダーを希望する回答は31.3%だったよ!イートインとテイクアウトの両方を提供しているなら、それぞれの注文をどう管理できるかまで比較してみてね!
店内注文・店外注文の両方に対応できるモバイルオーダーシステムおすすめ5選を比較
飲食店では、店内注文だけでなくテイクアウト注文やドライブスルー注文など、さまざまなオーダー方式に対応しているケースが多くあります。
しかし、店内注文・店外注文のいずれかにのみ対応しているモバイルオーダーシステムを導入すると、2つのシステムの両方を運用しなければならず、負担も増大するでしょう。
そのような場合におすすめなのが、店内注文・と店外注文の両方に対応しているモバイルオーダーシステムの導入です。
| サービス | 店内注文 | 店外・テイクアウト注文 | 事前決済 | POS・注文連携 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| CHUUMO | ○ | ○ | ○ | ○※1 | 店内QRオーダーとテイクアウトに対応。店内・店外の注文受付をまとめて効率化したい店舗におすすめ |
| POS+ | ○ POS+ self order |
○ POS+ order&pay |
○※2 | ○ | POSレジを軸に、店内・店外それぞれのモバイルオーダーを組み合わせて導入できる |
| STORES モバイルオーダー | ○ | ○ | ○ | ○※3 | 店内QRオーダーとテイクアウト注文を1つのサービスで運用可能。STORES レジと連携して注文・在庫・売上をまとめて管理できる |
| ISSUE PANDA | ○ | ○ | ○ | ○※4 | 店内注文に加え、テイクアウトの事前注文・決済にも対応。キッチンプリンターとの連携も可能 |
| Mr.Menu | ○ | ○ | ○ | ○※5 | QR・タブレット注文に対応。多言語表示や食べ放題・飲み放題機能も備えている |
※1 CHUUMOの外部システムとの連携可否・対応範囲は、導入するプランやシステムによって異なります。
※2 POS+は、店内注文に「POS+ self order」、店外からの事前注文・決済に「POS+ order&pay」を利用します。
※3 STORES モバイルオーダーはSTORES レジとの連携に対応しています。その他のPOSレジとの連携可否・対応範囲は導入前にご確認ください。
※4 ISSUE PANDAはキッチンプリンターとの注文連携に対応しています。
※5 Mr.Menuは既存POSとの併用・連携に対応しています。対応するPOSや連携範囲は導入前にご確認ください。
ここからは、店内注文・店外注文の両方に対応しているおすすめのモバイルオーダーシステムを5選紹介します。
CHUUMO|店内QRオーダーとテイクアウトをまとめて導入したい店舗におすすめ

CHUUMOは、店内でのQRコード注文とテイクアウト注文に対応した、飲食店向けのモバイルオーダーシステムです。顧客は専用アプリをインストールする必要がなく、スマートフォンから注文できます。
店内飲食とテイクアウトを提供しており、注文受付のオペレーションをまとめて効率化したい飲食店におすすめです。
店内ではQRコードを活用して顧客自身に注文してもらえるため、スタッフがテーブルを回ってオーダーを受ける業務の負担軽減につながります。また、キッチンプリンターなどの周辺機器も組み合わせられるので、注文受付だけでなく調理場への伝達まで含めた効率化を図れる点も特徴です。
CHUUMOの特徴
- アプリ不要のQRコード注文に対応
- 店内注文・テイクアウトの両方に対応
- キッチンプリンターなどの周辺機器と組み合わせて導入可能
POS+food |店内注文・テイクアウトとPOSレジを連携したい店舗におすすめ

POS+では、飲食店向けPOSレジ「POS+ food」と組み合わせて、店内版・店外版それぞれのモバイルオーダーを導入できます。
店内注文には「POS+ self order」、店外からの事前注文・決済には「POS+ order&pay」が用意されており、店舗の販売スタイルに応じて必要な機能を組み合わせられる点が特徴です。
店内のQRオーダーとテイクアウトの事前注文をPOSレジにつなぎ、注文・会計・キッチンまで一連のオペレーションを効率化したい店舗に適しています。
POS+ self orderでは、スタッフ会計・オンライン決済・セルフレジ精算から会計方法を選択可能です。一方、POS+ order&payでは、顧客が来店前に注文と決済を済ませ、店舗側は商品の準備・受け渡しに集中できる運用を構築できます。
POS+の特徴
- POS+ self orderで店内QRオーダーに対応
- POS+ order&payで店外からの事前注文・決済に対応
- POSレジやキッチンへの注文連携が可能
- 店内版はLINE連携・多言語表示にも対応
STORES モバイルオーダー|店内QR注文とテイクアウトをまとめて運用したい店舗におすすめ
STORES モバイルオーダーは、店内のテーブルオーダーと店外からのテイクアウト注文を1つのサービスで運用できるモバイルオーダーシステムです。
店内では、テーブルに設置したQRコードを顧客が自身のスマートフォンで読み取って注文できます。一方、テイクアウトでは、自店舗のWebサイトやInstagram、Google ビジネスプロフィールなどに注文URLを設置して、店外から注文を受け付けることが可能です。
イートインとテイクアウトで別々の注文システムを使うのではなく、注文・在庫・売上をまとめて管理したい店舗におすすめです。
テイクアウト注文は事前決済に対応しているため、無断キャンセルの抑制にも役立ちます。また、STORES レジと連携すれば、店内・店外の注文データや在庫を一元管理できる点も特徴です。
STORES モバイルオーダーの特徴
- 店内QRオーダーとテイクアウト注文を併用可能
- テイクアウトはWebサイト・SNSなどから注文受付が可能
- テイクアウト注文の事前決済に対応
- STORES レジと連携して注文・在庫・売上を一元管理可能
ISSUE PANDA|店内注文とテイクアウトの事前注文・決済を効率化したい店舗におすすめ

ISSUE PANDAは、顧客自身のスマートフォンを活用して注文を受け付けられるモバイルオーダーシステムです。店内のテーブルオーダーだけでなく、テイクアウトの事前注文にも活用できます。
来店後の注文だけでなく、来店前のテイクアウト注文までモバイル化し、ピークタイムの注文受付を効率化したい店舗におすすめです。
スマートフォンから事前に注文・決済してもらうことで、店舗では注文受付や会計対応にかかる業務を減らし、商品の調理や受け渡しに集中しやすくなります。
また、食券発行タイプのみならず、キッチンプリンターを活用した注文連携にも対応しているため、ホールだけでなくキッチンを含めたオペレーション改善を検討している店舗にも適しています。
ISSUE PANDAの特徴
- スマートフォンを活用したモバイルオーダーに対応
- 店内のテーブル注文に対応
- テイクアウトの事前注文・決済に対応
- キッチンプリンターを活用した注文連携が可能
Mr.Menu|店内・店外注文と多言語対応を強化したい店舗におすすめ

Mr.Menuは、店内のQRコード注文からテイクアウト・先払いまで対応できるモバイルオーダーシステムです。店内ではQRコード注文だけでなく、テーブルに端末を設置するタブレットオーダーも選択できます。
店内飲食・テイクアウトといった販売方法の違いだけでなく、通常注文・食べ放題・飲み放題など複数の注文オペレーションに対応したい店舗におすすめです。
日本語・英語・中国語・韓国語の4言語に対応しており、顧客向け注文画面だけでなく、従業員用管理画面やプリンター出力の多言語化にも対応しています。
また、テイクアウトでは注文受付日時の設定や受け取り時の呼び出し、事前決済にも対応しているため、店内営業とテイクアウトの双方を展開する店舗でも活用しやすいサービスです。
Mr.Menuの特徴
- 店内QRコード注文・タブレットオーダーに対応
- テイクアウト・先払いに対応
- 日本語・英語・中国語・韓国語の4言語に対応
- 食べ放題・飲み放題メニューの設定が可能
モバイルオーダー店内版・店外版それぞれの導入費用の目安

モバイルオーダー店内版・店外版は、それぞれ導入費用の目安が異なります。どのようなモバイルオーダーシステムを導入するか検討する際は、必要なコストについても事前に把握しておくことが大切です。
モバイルオーダー店内版の導入費用
モバイルオーダー店内版の導入費用の目安は、0円~100万円です。導入費用に差があるのは、導入方法によって必要な設備に違いがあることが理由として挙げられます。
例えば、オーダー用のQRコードを客席に設置し、顧客のスマホで読み取ってもらい、注文してもらうタイプのシステムの場合、QRコードの印刷やPOP作成などの負担で導入することが可能です。
一方で、客席ごとにタブレット端末を設置する場合、端末の購入代金が必要になるため、費用が高額になる傾向にあります。QRオーダーは手軽な反面、いたずら注文が入るリスクもあるため、来店した顧客ごとにQRコードが発行される仕組みのシステムを導入するなど、導入時には対策を講じることが重要です。
モバイルオーダー店外版の導入費用
モバイルオーダー店外版の導入費用は、0円~5万円が目安です。ただし、別途自社サイトを制作したり、SNSを運用して広報活動を行ったりする場合は、それらに対する費用負担が生じます。
一方で、モバイルオーダー店外版を導入すると、事前決済によるオーダーが受け付けられるようになるため、料理を準備したにも関わらず、料金が支払われないといったトラブルの回避にも効果的です。
ただし、現金決済とは異なり、事前決済でキャッシュレス決済による支払いが行われると、売上金から数%程度の決済手数料を負担しなければなりません。
キャッシュレス決済を利用したいと考える顧客を取り込むことによる収益増と、決済手数料負担の増加に関するバランスを踏まえて、導入するモバイルオーダーシステムを選定しましょう。
導入するモバイルオーダーシステムの選び方と比較ポイント
自店舗で導入するモバイルオーダーシステムを選定する際は、以下のポイントで比較検討すると良いでしょう。
モバイルオーダーシステムを選ぶ際のチェックポイント
- 初期費用(導入費用)・月額料金(ランニングコスト)を比較する
- 事前決済に対応しているか確認する
- 利用できるキャッシュレス決済の種類で選ぶ
- キャッシュレス決済の手数料をチェックしておく
- オーダー方式(QRコードかタブレット端末の設置か)を確認する
- 導入サポートやシステムトラブル発生時のフォロー体制をチェックしておく
- 連携可能な外部システムをチェックする(POSレジ・予約管理システムなど)
店舗の業態や規模によって、必要なモバイルオーダーシステムの機能には差があります。そのため、まずは自店舗でどのようなシステムが欲しいのかを明確にしておくことが大切です。
また、費用は予算内に収まるか確認し、決済時に毎回発生する決済手数料率についても比較検討しておくと良いでしょう。
そのほか、モバイルオーダーシステムによっては、POSレジや予約管理システム、従業員のシフト管理システムや勤怠管理システムと連携できるものもあります。
自店舗ですでに導入しているシステムや設備がある場合は、それらと連携可能か、連携できない場合はたサービスを利用するか、一新するのかを含めて検討しておきましょう。
自店舗に最適なモバイルオーダーシステムを導入して業務効率化を図ろう!
自店舗でモバイルオーダーシステムを導入する際は、自店舗のオペレーションにマッチする機能が備わっているものを選ぶことが大切です。
店内版・店外版の両方の機能が備わっているモバイルオーダーシステムであれば、店舗のサービス形態が変化しても対応しやすくなるでしょう。テイクアウト注文にも対応したり、食べ放題・飲み放題メニューを開始したりした場合に、利用できる機能が備わっているためです。
一方で、高齢者世代のようなモバイルオーダーシステムでの注文に慣れていない顧客層が多い店舗の場合は、店員によるハンディオーダーを残しておく選択肢も検討しましょう。
最適なシステムを導入することが、モバイルオーダーシステムの強みを最大限に引き出し、店舗のオペレーション効率化や顧客満足度向上につながります。

