パン屋の成功事例のなかには、毎年高額な利益を叩き出しているところがあります。通常のパン屋と儲かるパン屋を比較すると、その違いが分かるようになります。
今回は儲かるパン屋の特徴と、利益を得るためにできるアイデアについて解説します。
パン屋の平均年収

まずはパン屋の平均年収について確認しましょう。厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)によると、パン製造・パン職人の平均年収は396.7万円です。ただし、これは雇用されて働くパン職人を含む給与データであり、パン屋経営者の収益とは異なります。
出典:パン製造、パン職人|職業情報提供サイト(Job tag)
出典:令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概状|厚生労働省
※令和7年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成
これはあくまでも平均額です。実際にパン屋を経営している方の中には、平均よりも高い年収を得ている方もいます。パン屋の開業や経営を成功させたいなら、高い年収を得ている方とほかのパン屋との違いに注目する必要があります。
儲かるパン屋の特徴
儲かるパン屋のうち、多くの店舗が以下の特徴を持っています。
儲かるパン屋の特徴
- 高品質な商品
- 顧客とのコミュニケーション
- 的確な立地選び
- マーケティング戦略
次は儲かるパン屋が共通して持っている特徴について解説します。
高品質な商品と独自のブランディング
儲かっているパン屋は、高品質で個性あるパンを顧客に販売しているケースもあります。顧客がパン屋に求めているものはたくさんありますが、そのなかでもとくに求められているのが、味や新鮮さです。厳選された材料を用いて高品質なパンを提供するのは、儲け、つまり利益を意識したパン経営におけるスタートラインといえるでしょう。
また、自分の店を選んでもらうには他店にはない独自の魅力やストーリーも必要です。地域の特産を使ったパンや特定の技術を持った職人によるパンなど、独自性のある魅力は、顧客が店舗を選ぶ際の決め手になります。
品質の高さと他店にはない魅力は、儲かるパン屋になるには欠かせない要素といえます。
顧客とのコミュニケーション
顧客はパンの品質だけでなく、接客の品質もチェックしています。優れたスタッフによる心温まる接客も、儲かるパン屋に共通している特徴です。
利益を安定して確保しているパン屋では、顧客との接点を活用してニーズを把握し、商品やサービス改善につなげているケースがあります。顧客ニーズを元に、常に店舗や商品を改善し、新しい試みに挑戦しています。
顧客満足度の高い接客や商品を提供し続けることでリピーターを確保するのも、高い利益を安定して得るためのポイントです。
的確な立地選び
パン屋は立地の影響を受けやすい業種です。儲かるパン屋の多くは、以下の条件に該当する立地に店舗を持っている傾向にあります。
立地選びで確認したいポイント
- 人通りが多い場所に面している
- 周囲に競合店が少ない
- 学校やオフィスなどの需要が高まる場所が近くにある
利益を得たいならこれらの条件を満たせるような店舗を確保することもまた、戦略の1つといえます。
以下のコラムでは、経営に有利な立地を探す際に役立つ知識を解説しています。こちらも併せてご覧ください。
参考記事:商圏分析とは?目的や重要性・具体的なやり方と無料の商圏分析ツールを紹介
マーケティング戦略
儲かるパン屋は品質や接客・立地だけでなく、マーケティング戦略も展開・実施している場合もあります。
たとえば、オンラインでの販売やSNSを積極的に活用した情報発信などは、近年よくとりいれられている戦略の1つです。対面だけでなく、ネット上でも顧客との接点を増やし、コミュニケーションすることで集客を実現しています。
儲かるパン屋にしたいなら、多角的な視点を意識して戦略を練りましょう。
以下のコラムは、マーケティング戦略のなかでも、パン屋を含めた飲食店でよく採用されている方法を解説したものです。こちらも併せてご覧ください。
参考記事:アプリマーケティング会社の比較とサービス紹介
儲かるパン屋を経営するには、さまざまな対策をこまめに実施していく必要があります。まずは自店舗に不足している物や改善できる点が無いか、振り返ってみましょう。
儲かるパン屋になるのに役立つアイデア
儲かるパン屋になるには、利益率を向上させる必要があります。次は利益率向上に役立つアイデアを解説します。戦略を検討する際の参考にしてください。
フードロスの削減
パン屋は売れ残りや期限切れによる廃棄が起こりやすい業種といえます。フードロスの削減を意識してパンの生産量を適切に調節するだけでも、利益率を高められる可能性があります。閉店間際や開店直後に売れ残りを割引販売するのも有効です。
また、売れ残った食パンやバゲットをラスクやフレンチトーストなどにリメイクして販売するのも、実際の店舗でよく採用されています。
業務のデジタル化
デジタルで売り上げや利益を「見える化」するのも、利益率向上に役立つ方法です。原価率の目安は業態や商品構成によって異なりますが、一般的には40~42%程度を目標とする考え方もあります。在庫や販売データをデジタル管理すれば、この理想に効率的に近づけられます。
売れ筋・売れ残り商品も把握できるようになるため、出費の見直し・改善にも役立ちます。
このほかの方法では、オンライン注文を受け付けている仕入れ業者の活用も有効な手段です。24時間オンラインで受け付けしている所なら、時間を気にせず仕入れ処理できます。うまく活用できれば雑務にかける時間を別作業に注力できるようになります。
これらのデジタル化を進める際、活用できる機器の1つに、POSレジがあります。レジ導入時は自店舗に合った製品がないか、探してみるといいでしょう。
以下のコラムではPOSレジについて詳しく解説しています。導入の参考にしてください。
参考記事:POSレジとは?POSシステムとの違いや機能と導入するメリット・デメリット
高利益率商品を取り入れる
利益率を上げる方法の1つに、原価率の低い商品とほかの商品を一緒に販売する方法があります。これはパン屋でもよく採用されているテクニックで、その代表といえるのがドリンクです。
コーヒーやジュースなどのドリンク類は原価率が10~20%と低く、作る手間もパンに比べると圧倒的に少ない傾向にあります。また、パックやペットボトル飲料を箱買いして販売すれば、作る手間もかかりません。
このほか、廃棄リスクが少ない商品を並行して売るのも、よく活用されているテクニックです。パン屋の場合、以下の商品がよく採用されています。
パン屋で取り入れやすい商品
- クッキー
- ラスク
- ジャム
これらをレジ横などの目立つところに置くことで、ついで買いを誘発できます。
儲かるパン屋になるには、利益率を意識した戦略が必要不可欠です。戦略を考える際は、どうすれば利益率を効率的に確保できるかをよく考えましょう。
儲かるパン屋は複数の戦略を展開する
パン屋を開業・経営して儲け、つまり利益を得るにはそのための工夫が求められます。複数の戦略を展開し、常に顧客に選ばれる店舗であり続けられるよう、改善・挑戦し続けましょう。
まずは自店舗の魅力や、利益を得るうえで不足している部分を振り返るところから始めてみてください。

