うどん屋はファストフードから高級店まで、さまざまなコンセプトの店舗が存在している業種です。
全国展開しているチェーン店や地域で長く愛されるお店がある一方、開業しても十分な成果につながらなかった事例も少なくありません。これは、うどん屋開業の失敗には、いくつかの要因が関係しているためです。
このコラムではうどん屋開業にありがちな失敗から分かる共通点と、そこから分かる成功のポイントについて解説します。
うどん屋開業が失敗する理由

うどん屋開業が十分な成果につながらなくなる理由は複数考えられます。まずはそのなかでも特にありがちな理由を確認しましょう。
立地やターゲット選定ミス
うどん屋を含めた飲食店の開業失敗につながった理由のうち特にありがちなのが、立地やターゲットの選定ミスです。具体的な内容としては、以下のものがあります。
- 競合店が多い立地を選んでしまった
- 人通りが少ない立地を選んで集客に失敗した
- 車通りが多い土地なのに駐車場がない物件で開業した
- 狭い物件で開業してしまい思ったような集客ができなかった
- 高額物件を借りてしまい経営に悪影響が出た
事業計画や戦略に合わない立地や物件を選んでしまうと、思ったように利益が出せなくなる恐れがあります。これを避けるために立地や物件の位置・特徴に注目しすぎて費用に目が向かなくなった結果、経営を圧迫してしまうのもよくある失敗です。
味のブレや不安定なオペレーション
うどん屋にありがちな失敗理由としては、味のブレや不安定なオペレーションがあげられます。味のよしあしはもちろん、だし汁やうどんそのものの味や香りに大幅なブレがあると、顧客から低い評価を得てしまう恐れがあります。
また、味がある程度安定していても、接客や会計対応に不足があると、低評価レビューを生み出してしまうでしょう。安定した味やサービスは、うどん屋を成功に導くためには欠かせない要素です。
費用の管理不足
味のブレなどを避けるために材料にこだわる経営者は多いですが、これが仕入れなどにかかる費用を増加させ、経営圧迫につながる要因になるケースもあります。
もともと仕入れ値は不安定になることもある費用です。これを予測しある程度適切な費用範囲で抑えられるよう注意する必要があります。
また、同じように注意した方がよい費用が、人件費です。人件費はもともと費用がかかりがちな項目であり、求人がうまくいかない・教育に費用をかけすぎるなどの事態によって経営を圧迫する可能性があります。
費用はその推移に合わせて必要な改善が求められますが、これを怠ってしまうのも開業・経営の失敗につながる要素です。
ありがちな失敗の内容を確認していくと、どれも共通してリサーチ不足や管理不足が要因となるケースが多く見られます。開業に向けて準備する際は、この2つの作業をおろそかにしないようにしましょう。
うどん屋の開業失敗を避けるためにおさえておきたいポイント
では、うどん屋開業失敗を避けるためにはどうすればいいのでしょうか。次は開業を成功に導くためにおさえておきたい以下のポイントについて解説します。
- うどん屋のコンセプトを明確にする
- メニューにこだわる
- 開業・資金計画は入念に行う
- 自店舗ならではの付加価値にもこだわる
うどん屋のコンセプトを明確にする
うどん屋開業を成功に導くために必要なのが、どんなお店を開きたいかを明確にすることです。コンセプトはさまざまなアイデアがありますが、うどん屋の場合大きく以下の2つに分けられます。
- 低単価で回転率を意識したお店
- 高単価でゆったり過ごせるお店
うどん屋は低価格な店舗が多いですが、顧客1人の滞在時間の短さを利用して提供スピードを速め、回転率を高めれば利益を出せます。一方、うどんにこだわりを持ち味で勝負し、高単価・高サービスを提供するのも戦略の1つです。このように、コンセプトを明確化するとそれを軸に選ぶべき土地・物件を検討できるようになります。
開業したいうどん屋のコンセプトを明確化し、開業したい地域や立地の特徴・そこから選ぶべき物件を検討すれば、立地や集客における失敗はある程度避けられるはずです。
メニューにこだわる
物件だけでなく、コンセプトに合わせたメニューにこだわることも、開業を成功に導くポイントです。たとえば、うどんにこだわるのか・つゆにこだわるのかで、店の強みや顧客層は変化します。
この影響はメインメニューであるうどんだけでなく、サイドメニューも含まれます。ターゲットを子供のいる家族連れにするのかお酒を好むターゲット層にするのかで、サイドメニューも大きく変化します。
このようなメニューの方向性は開業してから変更すると、顧客の離脱につながる恐れがあります。開業前にコンセプトや戦略に沿いつつ、こだわりを発揮していきましょう。
開業・資金計画は入念に行う
うどん屋開業・経営における成功は、立地やそれに合わせたメニュー展開、戦略など複数の要素に左右されます。
たとえば、ファストフード店が立ち並ぶ立地で客単価の高いうどん屋を開業しても、足を踏み入れにくいと感じてうまくいかなくなる可能性があります。開業の際には、コンセプトと戦略に合わせて立地を選ぶことが大切です。
また、資金計画を立てる際は、家賃や仕入れ値・人件費などを細かく計算し、入念に収支計画をシミュレーションしましょう。開業直後からしばらくは、開業費用による赤字状態が続く場合があります。この対策も忘れずにしてください。
開業資金による赤字から脱する時期は、早ければ早いほど経営の難易度を下げるといわれています。資金計画を立てて必要な費用を用意する場合は、中古や居抜き物件などの開業費用の負担を軽減する手段を積極的に取り入れましょう。
また、開業資金とは別に半年~1年分の運用資金も用意しておくとより安心して経営できます。
自店舗ならではの付加価値にもこだわる
うどん屋開業の成功事例は、自店舗をブランド化しているケースが多い傾向にあります。顧客が「このお店なら行きたい」と思ってくれるような付加価値を生み出すのも、開業成功のポイントです。店舗のブランド化にはさまざまな方法がありますが、代表的なものとしては以下の方法があります。
- 回転率を重視しつつ次回使えるクーポンを配布して再来店を促す
- うどんを製造している所を見せて自店舗のこだわりをアピールする
- 製造元を公表して安心感を与える
- うどんに負けないサイドメニューを提供して顧客からの評判を得る
開業・経営計画を立てる際は、ほかの店舗にはないこだわりやコンセプトを強化するにはどのような付加価値を生み出せばいいかも考えておきましょう。
うどん屋開業を成功に導くには、顧客に伝わりやすい店舗のこだわりと、それに沿った戦略を展開する必要があります。店舗のコンセプトやこだわりは入念に作りこみましょう。
開業への準備をしたい場合におすすめの方法
開業を成功させるためにできることは、これまで解説した内容だけではありません。情報収集や開業に向けたスモールステップも有効です。次は、おすすめの情報収集や開業方法について解説します。
競合のうどん屋に行き情報を集める
流行っているうどん屋や長く経営しているうどん屋に足を運び、味や従業員・顧客の様子を観察すれば自分が開業するときの役立つ情報を収集できます。具体的に自分の作りたいうどんの味や店の雰囲気をつかめるため、コンセプトの明確化や事業計画をスムーズに進めるのに役立ちます。
通い詰めていればお店の方が相談に乗ってくれる可能性もあります。気になるお店があれば、積極的に足を運んでみましょう。
フランチャイズを利用する
フランチャイズとは、加盟店に加わることでフランチャイズ先の看板を借りて営業できるシステムです。本部のノウハウを利用できるほか、自分で1から準備するよりも初期費用をはじめとした負担を抑えられるメリットがあります。
半面、自由度が低い・加盟料やロイヤリティの支払いなどのデメリットがありますが、1からすべて自分で考え、準備するのが不安な人には向いている方法といえます。
以下のコラムでは、フランチャイズについて詳しく解説しています。興味を持たれた方は、以下のコラムも併せてご覧ください。
参考記事:キッチンカーのFCとは|加盟の流れと加盟先の選び方
副業としての開業も視野に入れる
週末や休日だけの副業営業は、独立1本の場合よりも費用を抑えやすいです。別の収入源やサポートがある状態で開業できれば、余裕をもって運営できる分失敗も回避しやすくなるでしょう。
また、小規模なうちなら失敗しても改善も容易です。失敗と改善を繰り返すことで、うどん屋1本で収入を得られるようになるころには、ある程度営業しスタイルなどを確立した状態でスタートできる魅力もあります。いきなり開業するのが不安なら、スモールステップでの開業も視野に入れましょう。
いきなり開業するのが不安な場合は、情報収集や小規模でのスタートなど、失敗の影響を軽減できることから始めてみてください。
うどん屋開業失敗は明確なこだわりがあれば回避できる
うどん屋開業が失敗する理由の多くは、コンセプトや戦略のあやふやさが関係しています。コンセプトを明確にし、それに沿ってきちんと戦略や計画を立てて行動すれば、ある程度失敗は回避できるはずです。
開業を成功させたいなら、まずは情報収集やコンセプトを考えるところから始めましょう。

