焼き鳥屋は店舗だけでなくキッチンカーでもよく見られる業種のひとつです。また、焼き鳥は居酒屋などでも提供されていることが多いメニューであり、競合が多い傾向にあります。
成功するには、開業に向けた入念な準備と地道な努力が必要です。このコラムでは開業に必要な準備と焼き鳥屋経営を成功に導くポイントを解説します。
キッチンカーで焼き鳥屋を開業するための設備と費用目安
キッチンカーで焼き鳥屋を開業するには、以下の設備や手続きが必要です。
- キッチンカー用の車両
- 焼き鳥用の設備や機器
- 食材
- そのほかの設備
まずはそれぞれの基本的な内容と、初期費用の目安について解説します。
キッチンカー用の車両
まずはキッチンカーの車両を用意します。車両の入手方法は以下3パターンあり、それぞれ費用目安が異なります。
- 新車:300~800万円
- 中古:150~500万円
- 改装:50~150万円
なお、費用はあくまでも目安であり、改装の有無によっても費用は大きく変化します。以下のコラムではより詳しい内容を解説しておりますので、こちらも併せてご覧ください。
参考記事:キッチンカー開業は軽自動車(軽トラ)でもできる?価格や改造時の注意点について解説
焼き台
焼き鳥を提供するには、専用設備である焼き台が必要です。焼き台にはそれぞれ特徴と費用目安が異なります。
| 種類 | 特徴 | 価格目安 |
|---|---|---|
| ガス式 | ・ガスコンロのように点火でき、焼き鳥を高温で一気に焼き上げられる ・皮はカリっと・中はジューシーな焼き上がり |
1~5万円 |
| 炭火式 | ・備長炭で焼き上げるので、香りや風味・旨味が強い ・本格的だが炭火管理用の道具が必要なうえに大量の煙が出る |
1~9万円 |
| 電気式 | ・電気につないでスイッチ1つで使える ・煙が少なく安全性が高い |
10~50万円 |
焼き台は焼き鳥の仕上がりや火の管理など、経営に大きな影響を与える要素です。焼き台を選ぶときは、経営計画や出店場所に合わせたものを選びましょう。
食材や竹串・容器など
焼き台と同じくらい重要なのが、提供する焼き鳥のための食材や容器です。これらもまた、費用目安があります。
- 鶏肉(約10㎏):5,000~1万円
- そのほかの材料(野菜や竹串・容器など):2,000~3,000円
- 調味料や酒:2,000~5,000円
なお、仕入れる食材はメニューにより変化します。野菜は季節で価格が変化するため、費用はある程度変動する可能性を覚えておきましょう。
そのほかの設備
焼き鳥を提供するための食材を保管・調理するには、専用の道具が必要です。併せて、店舗運営のための維持費や宣伝費も用意しなくてはなりません。それぞれの費用目安をまとめると、以下のようになります。
- 冷蔵庫:5~20万円
- 調理器具(包丁やまな板・トレーなど):5~10万円
- ガソリン代:1~3万円
- 場所代:1日3,000~5,000円
- 店舗看板やそのデザイン代:5~20万円
なお、ガソリン代や場所代は、変動する可能性が高い費用です。そのほかの費用も中古の利用や自分で用意するなどの方法で安く準備できる可能性があります。
キッチンカーで焼き鳥屋を開業する際は、事業計画や店舗のコンセプトに合わせて適切なものを選びましょう。
キッチンカーで焼き鳥屋を開業するために必要な許可や手続き
キッチンカーで焼き鳥屋を開業するには、開業予定場所を管轄する保健所の許可が必要です。許可を取るには店舗、つまりキッチンカー1台につき1名の食品衛生責任者を配置しなくてはなりません。
食品衛生責任者の資格は保健所が開催している1日講習を受講すれば取得できます。しかし、近年は飲食店を開業する方が増えている傾向にあり、講習予定が埋まっている可能性があります。講習の予約はできるだけ早めに取りましょう。
キッチンカーの営業許可は食品衛生責任者だけでなく、キッチンカーの設備も必要です。営業可能な設備と衛生状態を用意・維持しなくてはなりません。保健所はこの設備と衛生状態に細かい規定を設けています。
この規定は保健所ごとに細かい内容が異なり、車両や設備のサイズも含まれています。車両や設備を購入する前に確認しておきましょう。
また、万が一の事態に備えて、損害保険や賠償責任保険への加入も推奨されます。これらの手続きも欠かさず実施しておきましょう。ここまで必要な許可や保険料の費用目安をまとめると、以下のようになります。
- 営業許可諸費用:1~5万円
- 保険料:1~3万円
以下のコラムにはより詳しい内容が記載されています。併せてご覧ください。
参考記事:キッチンカーに開業届は必要?届出を出す際の注意点も解説
キッチンカーでの焼き鳥屋開業を成功させるためのポイント

キッチンカーで焼鳥屋を開業し、成功するには、以下のポイントを押さえる必要があります。
- 人が集まりやすい場所を確保する
- 定番とオリジナルメニューで個性を演出する
- 質の高い接客と宣伝を心がける
- 衛生管理に注意する
次は開業を成功させるためのポイントを解説します。
人が集まりやすい場所を確保する
焼き鳥は繁華街やイベント会場などに適しているメニューです。人の多さは集客力に直結するため、イベントなどには積極的に出店しましょう。
イベント以外の出店場所としては、ランチタイムや帰宅時間のオフィス街や、休日の観光地がおすすめです。地域によって人通りの多い場所は異なるため、出店場所は入念にリサーチを実施したうえで選定しましょう。
定番とオリジナルメニューで個性を演出する
焼き鳥屋は定番商品に加えてオリジナルメニューや季節限定メニューを加えると、同じメニューや食材を扱っている競合と差を付けられます。安定した利益を得るためにも、定番とオリジナルメニューの両方で個性を演出しましょう。変化やバラエティある店舗であることが周知されれば、リピーター確保にもつながります。
焼き鳥屋の定番メニューには以下のラインナップがあります。これらを押さえたうえでメニューを考案しましょう。
- ねぎま
- つくね
- かわ
- ぼんじり
- 砂ぎも
オリジナルメニューのアイデアとしては、特製ソースやゆずなどの季節食材を使ったメニューがあります。営業する地域の特産品を加えるのもおすすめです。
質の高い接客と宣伝を心がける
どんなにおいしいメニューを提供していても、接客によって不快な思いをさせてしまうと、購入につながりにくくなります。また、店舗が顧客に認知されていない場合も同様です。
このような事態を避けるためにも、親しみやすい接客やオンライン・オフラインを用いた効果的な宣伝も欠かさず行いましょう。
衛生管理に注意する
焼き鳥屋で成功するには、食品衛生法に基づいた管理を徹底し、常に清潔な調理環境を維持することも重要です。キッチンカーは調理スペースが限られている分、特に入念な衛生管理を求められます。
食材の保管方法や調理器具の消毒はもちろん、徹底した手洗い・消毒を欠かさないようにしましょう。ただ実施するだけでなく、定期的にチェックリストを用いて確認しておくことも大切です。
焼き鳥屋を成功に導くには、地道な努力が求められます。ポイントを押さえつつ、多くの顧客に選んでもらえるような店舗経営を意識しましょう。
キッチンカーの焼き鳥屋開業を成功に導くには地道な努力が必要
キッチンカーで焼鳥屋を開業するには、事前準備が必要です。また、成功するには開業後も顧客の意見を取り入れつつ、地道な努力を積んでいく姿勢が求められます。まずは開業に必要なものとその費用をリストアップし、それを元に開業計画を立てるところから始めてみましょう。

