たこ焼き屋はキッチンカーのなかでもポピュラーな業種で、比較的低いハードルで開業できるといわれています。開業しやすいというメリットのあるキッチンカーのたこ焼き屋ですが、成功するにはそのための工夫が必要です。
このコラムでは、キッチンカーでたこ焼き屋を開業し、成功するために役立つ知識を解説します。
キッチンカーでたこ焼き屋を開業するメリット・デメリット

まずはキッチンカーのたこ焼き屋が持つ特徴と、メリット・デメリットを解説します。
キッチンカーにおけるたこ焼き屋の特徴
たこ焼き屋はキッチンカーのなかでもポピュラーなお店の1つです。平日のランチタイムなどの日常シーンはもちろん、イベントやフェスなどの特別なときでも人気を集めるメニューでもあります。たこ焼き屋が持つメリットをうまく活かせば、売上や利益の向上につながる可能性があります。
キッチンカーでたこ焼き屋を開業するメリット
キッチンカーでたこ焼き屋を開業すると、以下のメリットが得られます。
- 低資金で開業しやすい
- 比較的原価率が低く利益が出しやすい
- 商品を効率的に提供しやすい
- メニューの差別化が簡単
たこ焼き屋は大掛かりな設備が不要なうえに、原価もほかの料理に比べて比較的安く済みます。(ただし立地・価格設定により変動します)。
また、オペレーションやメニューの差別化が簡単で、専門的な技術が必要となる場面は比較的少なく、準備を整えれば開業を目指しやすいのも、メリットの1つといえるでしょう。
キッチンカーでたこ焼き屋を開業するデメリット
キッチンカーのたこ焼き屋開業には、メリットだけでなくデメリットもあります。
- 天候が売上に左右される
- 夏場は売上が低下しやすい
- 競合が多い
デメリットはあるものの、その一部はキッチンカー共通のものです。たこ焼き屋特有のデメリットとしては、温かい食べ物のため夏場の対策が必要な点と、開業しやすい分競合が多い点があります。
キッチンカーでのたこ焼き屋経営は、デメリットの対策をしつつメリットを活かす方法を開業前の段階から考えておくことが成功のポイントです。
キッチンカーでたこ焼き屋を開業する流れ
キッチンカーでたこ焼き屋を開業する際、基本的な流れは以下の手順で作業を進めていきます。
- お店のコンセプトを作る
- キッチンカーを用意する
- キッチンカーのレイアウトや機材を決めて用意する
- 開業に必要な許可や手続きを行う
これらの作業のいずれかが不十分だと、開業に支障が出る可能性があります。すべての手順をしっかり踏んでいきましょう。
以下の記事では、この流れをより詳しく解説しています。こちらも併せてご覧ください。
参考記事:キッチンカー開業までの流れ7ステップ!開業資金の目安や資格など準備の進め方を解説
キッチンカーでたこ焼き屋を開業する際に必要な設備
キッチンカーでの飲食店開業の流れは、たこ焼き屋も基本は同じです。しかし、設備はたこ焼き屋特有のものを用意する必要があります。たこ焼き屋を開業する際に最低限必要になる設備をそれぞれ解説します。
たこ焼き器
たこ焼き屋をやるうえで必ず必要になる設備です。たこ焼き器には銅板と鉄板の2タイプがあり、それぞれ異なる特徴があります。
| 種類 | 銅板 | 鉄板 |
|---|---|---|
| メリット | ・熱伝導率が高く、速い提供スピードに対応できる | ・銅板に比べて安くメンテナンスがほぼ不要 |
| デメリット | ・焼き上がりが速い分調理技術が要求される ・火加減が難しい ・メンテナンスが必要 |
・銅板に比べて熱伝導率が低く、焼き上がりに時間がかかる ・提供スピードが要求される場所には不向き |
| 費用相場 | ・5~20万円前後 | ・1~10万円前後 |
それぞれ特徴や費用相場が異なるため、事業計画にあわせて適切なタイプを選びましょう。
たこ焼き器の熱源
たこ焼き器を使うには、熱源が必要です。この熱源には複数の種類があります。
| 種類 | プロパンガス(LPガス) | 電気 | カセットコンロ |
|---|---|---|---|
| メリット | ・強い火力を安定して使える ・細かい温度調節でさまざまな食感のたこ焼きを作れる |
・ガスに比べて安全性に優れている ・導入や購入がプロパンガスより簡単 |
・カセットコンロとガス缶をどこでも購入できる ・コンパクトでスペースをとらない |
| デメリット | ・充填作業を専門業者に依頼する必要がある ・一酸化炭素中毒や火災のリスクがほかの方法より高い場合がある |
・プロパンガスに比べると火力が弱い傾向にあり食感に影響する可能性がある ・連続使用中に温度が上がらなくなることがある |
・火力が弱く、特に冬場は中々安定しない ・30~40分で1本分のガス缶を消費するため交換の手間がかかる |
熱源はたこ焼きの供給スピードや食感に影響します。これらの要素はコンセプトや他店との差別化にもつながるため、事業計画にあったものを選びましょう。
そのほかの調理器具と冷蔵庫
たこ焼きを作るには、たこ焼き器と熱源だけでなく以下の器具も必要です。
- 泡だて器
- 計量カップ
- 計量器
- 柄杓
- ボウル
- ザル
- 寸胴鍋
- 粉つぎ
- 油引き
- 千枚通し
- 着火ライター
また、たこ焼きやその原材料・トッピングを収納しておく冷蔵庫も必要です。冷蔵庫は小型または中型があれば十分ですが、保健所から設備サイズの指定がある場合は、それに従って用意する必要があります。
たこ焼き屋に必要な設備はそれぞれ特徴があります。事業や資金の計画に合わせて適切なものを選びましょう。
キッチンカーのたこ焼き屋で成功するためのポイント
たこ焼き屋を経営するうえで発生するデメリットを抑えつつ利益を上げるには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。
- たこ焼き屋に有利な立地と開店時間を押さえる
- 効率的かつ安定した仕入・仕込み・管理
- 暑い時期用メニューの開発
次はこれらのポイントについて解説します。
たこ焼き屋に有利な立地と開店時間を押さえる
たこ焼き屋は広い客層を確保できる分、ターゲット層を見極めて立地や開店時間を選ぶ必要があります。
たとえば、夕方の学生やビジネスパーソン向けに開業する場合、お昼や夕方の駅前などの時間帯を選びます。場所は駅前のような、ターゲット層が学校または会社から帰宅する途中にあるような場所を確保しましょう。休日のファミリー向けをターゲットにするなら、お昼前から夕方にかけての大型商業施設などの近くが望ましいです。
このように、ターゲットにする属性により適切な立地と時間帯が異なります。立地や時間帯を決める前に、メインターゲットとなる層を絞り込んでおきましょう。
効率的かつ安定した仕入・仕込み・管理
仕入れ値が変動すると売り上げや利益に影響します。仕入れ値をできるだけ安定させるのも、たこ焼き屋経営を成功させるための重要ポイントです。材料の高騰に注意し、質や量を頻繁に変えないよう気をつけましょう。
具体的には、業務用の大容量セットを使う方法があります。これはたこ焼きに必要な原材料を一度に大量に用意できるセットで、キッチンカーなどの飲食店を対象としている業者が販売しています。このような材料を使えば、価格も在庫管理も安定かつ効率的にできます。
暑い時期用メニューの開発
たこ焼きは暖かい食べ物のため、暑い時期はどうしても売れ行きが下がってしまいます。メインメニューの売れ行きが下がっても利益を安定させるための対策が必要です。暑い時期限定のメニューを開発しておきましょう。
具体的には、かき氷などのサイドメニューや冷たい出汁・大根おろしなどをトッピングするなどのアイデアがあります。メニューを考えるときは、普段のメニューに追加しても問題なくオペレーションできるような内容にしましょう。簡単かつ涼を感じられるようなメニューを考案してください。
たこ焼き屋で成功するには、安定した売上に注目して考える必要があります。事業計画の時点からこれらの対策を講じておきましょう。
キッチンカーでのたこ焼き屋開業はアイデアが勝負
キッチンカーでのたこ焼き屋は、開業までのハードルが低い分、同業他社への差別化や安定した利益のための戦略が求められます。原材料を安定して仕入れる・トッピングやサイドメニューを工夫するなど、他店にはない魅力を考えましょう。
まずはどんな客層をターゲットにするのか、何を売りにしたたこ焼き屋をやりたいのかを考える所から始めてみましょう。

