無人店舗運営は、少子高齢化の日本において注目されているソリューションです。
無人店舗の最大のメリットは人件費の大幅な削減です。 レジ打ちや接客、商品管理などの業務を自動化・デジタル化することで、店舗運営に必要な人員を最小限に抑えられます。
しかし、無人店舗を運営する上でどういった点に注意すれば良いのでしょうか?
株式会社TOUCH TO GO 広報担当 益岡良行様にお話しをお伺いしました。
―――ズバリ貴社が得意としている店舗施設の課題解決は何かを教えてください。
人材不足の解決と小型店舗での収益の確保の2点を弊社は解決しています。
―――お客様が抱える課題はどのような課題が多いですか?
1つ目の課題の人材不足に関して解説します。
今の日本では、労働人口がどんどん減少しており、賃金も上昇しています。この結果、店舗運営がますます厳しくなってきています。こうした課題に対して弊社の無人決済システムを導入することで、店舗運営の省人化が可能になります。
次に2つ目の課題、小型店舗の出店についてです。既存マーケットが飽和状態にあり、コンビニエンスストアが至る所に見られる状況を実感されているかもしれません。競合が増え、出店場所が限られているため、現行の店舗サイズでの出店が難しくなっています。
こうした状況でも、弊社の無人決済システムを活用することで、人件費がかからず、小型店舗でも収益を確保できます。この仕組みを用いることで、採算が取れなかったエリアでも黒字化が可能になります。
―――その課題をどのように解決サポートしていますか?(
無人決済システムを導入することで、人手不足の課題に対して省人化が可能です。
例えば、これまでスタッフ2名で運営していた店舗にシステムを導入した場合、レジ業務が不要になるため、品出しのみで回すことができ、必要な人員を半分以下に削減できます。この結果、人件費を約75%削減した事例もあります。
また、小型店舗の出店資金面の課題に関しても、弊社のシステムを導入することで黒字化が可能で、採算が取れなかったエリアでも収益を上げることができます。
―――具体的な事例を教えてください
1つ目は、日本科学未来館内の売店に導入いただいた事例です。家族連れの方がよく訪れる場所で、その施設のコンセプトにも合っています。科学未来館を見学したついでに、最先端の無人決済システムに触れていただけるようにしたい、というお客様のご要望もありました。
また、2つ目の事例としてオルビス様があります。
オルビス様は化粧品ブランドの直営店で、省人化をしつつお客様との接点を増やしたいという要望がありました。
またここでは品出しもTTGのパートナー企業が行っているため、オルビス様は商品の発送を行うだけで店舗運営が可能となっています。
化粧品を売っているお店なのでアドバイザーが店舗にいないで大丈夫かという問題も言われましたが、リモートでカウンセリングも可能。本来店舗に常駐していないといけなかったが、複数店舗からの問い合わせをまとめて受け付けることができます。
また、無人運営のため入店のハードルが低く、男性客の利用者が増えたという、当初想定していなかった副産物もありました。
―――お客様から喜ばれているポイントを教えてください。
一番はやはり省人化が出来る点です。
人件費のコストももちろんカットできるが、人を雇うためのコストもある。面接であったり、研修であったり。その辺もカットし、楽に運営できるところが一番喜ばれています。
2点目はスキャンレスなので、手間がなく買い物が楽しいということです。
いちいちスキャンする必要がなくて手間がなく、商品を直接自分のかばんに入れていいのも楽で会計画面に商品が自動でずらっと並ぶのも気持ちがいいと好評価です。。
3点目は使いやすさです。専用アプリが不要なのがいい。先日専用アプリが必要だと入店数が減るという記事も見たりしたのですが、そういったハードルがないです。
地方のホテルのお土産屋さんにもよく導入されるのですが、地方のホテルにいって、もう来ないかもしれないのにわざわざ会員登録したいかって言われたらしたくないと思うので、誰でも使えるっていうのは大きなメリットです。
―――貴社を一言で表すとどんな課題解決のプロですか?
省人化店舗運営のプロです。
―――最後に今後の展望を教えてください。
自販機に次ぐインフラにしたいと考えています。
社長の阿久津は、もともとJR東日本に入社しており、そこでコンビニの店長や販売業務に携わっていました。そこで「自販機でもっと色々なものが売れるのではないか」と考え、挑戦してみたこともあったようです。
しかし、自販機では食品があまり売れないという現実がありました。例えば、手に取ってみないと質感が分からないという点や、複数の商品を管理する際に、ボタンを一つずつ押さなければならないという煩わしさがあります。また、ペットボトルなどの密閉された商品なら抵抗が少ないかもしれませんが、食品の場合、衛生面で清潔に見えにくいという印象があるのかもしれません。こうした問題があり、自販機で食品を売るのは難しい状況でした。
しかし、私たちの製品では、実際に商品を手に取ってそのまま無人で決済まで進むことができます。「手に取れる自販機」というコンセプトで、現在展開を進めています。このような店舗が地方にも広がれば、人口減少でお店を運営する人がいなくなり、「物を買えない」という問題が発生している地域でも、私たちの無人決済店舗を設置することで生活が可能になるのではないかと考えています。
―――ありがとうございました。