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2025/01/28

POSレジのメリット・デメリットとは?費用目安や選び方・導入時の注意点を解説

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POSレジのメリット・デメリットとは?費用目安や選び方・導入時の注意点を解説

レジ設備の中でもPOSレジは、データ管理や分析に役立つ機能が豊富に備わっている特徴があります。セルフレジとして活用したり、決済端末と併用してキャッシュレス決済に対応したりと、幅広い導入方法があるのも魅力です。

では、POSレジを導入すると具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。また、デメリットをカバーする手段はあるのでしょうか。

本記事では、POSレジとはなにか、種類ごとのおすすめ活用シーンについて解説しながら、メリット・デメリットについて解説します。また、自店舗に導入するPOSレジを選ぶ際の注意点も解説していますので、ぜひ参考にしてください。

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目次

POSレジとは

レジで会計を行う店員と顧客のイメージ

POSレジとは、POSシステムが搭載されている会計設備全般を指す言葉です。「Point of Sales(販売時点情報管理)」のことで、略してPOSと呼ばれます。

一般的なキャッシュレジスターとは異なり、POS機能が備わっているため売上管理・在庫管理のほか、各種データ分析ができるのも特徴です。

POSレジシステムの中には、従業員の勤怠管理機能が備わっているものもあれば、モバイルオーダーシステムと連携したり、カルテやレセコンと連携したりできるサービスもあります。

POSレジとPOSシステムの違いや主な機能について、詳しくは以下の記事を参照ください。

参考記事:POSレジ・POSシステムの違いとは?主な機能と導入方法まとめ

POSレジの種類とおすすめの活用シーン

POSレジには、以下のような種類の製品があります。

  • ターミナル型POSレジ:ディスプレイモニターやキャッシュドロア・バーコードリーダーが一体になっているタイプ
  • 自動釣銭機搭載型POSレジ:自動釣銭機が付属しているタイプ
  • パソコン型POSレジ:パソコンにPOSシステムをダウンロードして運用するタイプ
  • タブレットPOSレジ:タブレット端末にPOSシステムをインストールして運用するタイプ
  • スマホPOSレジ・モバイルPOSレジ:スマホにPOSシステムをインストールして運用するタイプ

ターミナル型POSレジや自動釣銭機搭載型POSレジは大型の設備が多く、導入するには50万円~100万円ほどの費用がかかります。

一方で、パソコンPOSレジやタブレットPOSレジ・スマホ(モバイル)POSレジであれば、お手持ちの端末にクラウド型POSシステムを導入するだけで利用できる点が特徴です。

どちらにも利点はありますが、店舗の規模やオペレーションの違い、業種などに応じて最適な製品を選びましょう。

参考記事:POSレジの種類はいくつある?特徴や強みと最適な機種の選び方

POSレジを導入するメリット

3つ並んだチェックマークのうち1つを指さすイメージ

POSレジを導入する際、気になるのは導入するとどのような効果が得られるのか、というポイントでしょう。

POSレジを導入するメリットは、以下の3点挙げられます。

  • レジ締め作業の自動化とミス削減ができる
  • 売上管理・在庫管理のデータ分析ができる
  • 複数店舗の売上情報を一元管理できる

ここからは、POSレジを導入するメリットについて、具体的にどのような業務に好影響を与えるのか見ていきましょう。

レジ締め作業の自動化とミス削減ができる

レジ締め作業の自動化とミス削減ができるのは、POSレジを導入するメリットの1つです。従来のキャッシュレジスターの場合、レジ締め作業の際に現金を自力で集計し、レシート金額のチェックなども行わなければなりません。

POSレジなら、キャッシュレス決済や自動釣銭機機能が備わっている製品もあるため、レジ締め作業を自動で済ませられます。

人の手で現金を集計するよりも早く正確にカウントできることから、レジ業務の効率化とミスの削減につながるでしょう。

売上管理・在庫管理のデータ分析ができる

POSレジを導入するメリットとして、レジ機能が利用できるだけでなく、売上管理・在庫管理などPOSデータの蓄積や分析ができる点も挙げられます。

レジを通した商品の情報が自動的に蓄積されるため、「何曜日の何時ごろに〇〇が売れやすい」「秋ごろから〇〇が売れ始める」など、売上データをもとにした予測が行えて便利です。

データ分析によって売上予測が立てられると、仕入れ量の調整も行えます。結果的に商品のロスが減り、利益率の向上につながるのもPOSレジの強みです。

そのほか、顧客管理機能や従業員の勤怠管理機能が備わっている機種もあります。

複数店舗の売上情報を一元管理できる

POSレジを導入すれば、複数店舗の売上情報を一元管理できるようになるメリットもあります。

POSレジを提供している企業によって異なりますが、複数店舗管理機能が備わっているものも多くあるためです。一般的なキャッシュレジスターの場合、店舗ごとに売上や在庫管理を行うことになるので、系列店舗全体の状況が把握できません。

複数店舗管理機能が備わっているPOSレジなら、複数の店舗情報を一元管理できる上に、製品によってはECサイトと実店舗の在庫を連動させてリアルタイムに管理できるものもあります。

このような、複数店舗を経営している際に発生する管理業務の負担軽減につながるのも、POSレジを導入するメリットです。

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POSレジを導入するデメリット

POSレジを導入する際は、メリットだけでなくデメリットがあることに注意しなければなりません。

POSレジを導入したときに発生するデメリットは、以下の3項目です。

  • 導入に費用がかかる
  • 不具合や故障が発生すると使えない
  • インターネット環境の整備が必要

ここでは、POSレジ導入のデメリットや、デメリットをうまくカバーしながら導入する方法について解説します。

導入に費用がかかる

導入に費用がかかるのは、POSレジを導入するデメリットの1つです。POSレジを導入するためには、POSシステムが搭載されているレジ設備を準備しなければなりません。

購入する以外に、レンタルやリース・サブスクで導入する選択肢もありますが、いずれにしても費用が発生します。もし、POSレジを購入する費用が負担になるのであれば、国や自治体の補助金・助成金制度を活用するのもおすすめです。

すべての事業者に適用される制度ではありませんが、支給要件を満たしていれば、POSレジの購入にかかる費用負担を軽減できます。POSレジ導入に活用できる補助金・助成金制度について、詳しくは以下の記事を参照ください。

参考記事:【2025年最新】POSレジ導入に利用できる補助金・助成金5選|金額や申請要件について解説

不具合や故障が発生すると使えない

POSレジは、不具合や故障が発生すると使えなくなるデメリットもあります。システムエラーが発生したり、災害時に停電になったりすると、POSレジが操作できなくなるため対策が欠かせません。

例えば、キャッシュレスだけでなく現金決済を手段として残しておくのも良いでしょう。また、万が一POSレジに不具合が発生してもスピーディーに対応してもらえるよう、保守・点検サポートが充実しているPOSレジサービスを利用するのもおすすめです。

インターネット環境の整備が必要

POSレジを導入するデメリットに、インターネット環境の整備が必要になる点も挙げられます。POSレジの多くはクラウドシステム・アプリを採用していることから、データの収集や分析のためにインターネット環境を整備しなければなりません。

また、多くのPOSレジに備わっているキャッシュレス決済機能も、インターネット環境がなければ利用できないため、POSレジと同時に導入する必要があります。

POSレジだけでなく、店舗で利用するインターネット設備の選定や契約・導入作業を行わなければならないのは、POSレジを導入する際の負担になるポイントです。

POSレジ導入費用・価格の目安

硬貨が散らばった机で書類を書きながら電卓を操作するイメージ

POSレジの導入にかかる費用の目安は、約10万円~100万円です。タブレット型POSレジやモバイルPOSレジなどのように、POSシステムを手持ちのデバイスにダウンロードして導入する場合は、数千円~数万円程度で導入できます。

一方で、ターミナル型POSレジや自動釣銭機搭載型POSレジの場合は、設備そのものの価格が高いことから、100万円以上かかるケースも少なくありません。

参考記事:POSレジの価格相場はどれくらい?種類ごとの導入費用の目安と安く抑えるコツ

とくに、セルフレジタイプのPOSレジを導入する場合、店舗の規模によっては複数台設置することもあるでしょう。POSレジ導入にかかる費用を抑えたいのであれば、店舗設備の導入費用に活用できる補助金・助成金制度を活用するのもおすすめです。

自店舗に最適なPOSレジの選び方と注意点

自店舗に最適なPOSレジを選ぶには、以下の3項目に注意が必要です。

  • 店舗に合う種類・サイズを選ぶ
  • 業種に特化した機能の有無で比較する
  • 保守・サポートサービスが充実しているか確認する

それぞれ、これらのポイントを意識すべき理由や、具体的にどのような点で比較すれば良いのかを詳しく解説します。

店舗に合う種類・サイズを選ぶ

自店舗に最適なPOSレジを選ぶには、まず店舗に合う種類のPOSレジを選び、サイズを比較検討する必要があります。

上述の通りPOSレジにはさまざまな種類があるため、まずは自店舗で導入するPOSレジの種類を決定しましょう。その上で、対応しているサービスを比較し、実際に導入するPOSレジを選定します。

導入コストもPOSレジの種類によって大きく変動するため、まずはある程度導入したい設備を絞り込むことが大切です。

参考記事:POSレジの価格相場はどれくらい?種類ごとの導入費用の目安と安く抑えるコツ

業種に特化した機能の有無で比較する

導入するPOSレジを選ぶときは、業種に特化した機能が備わっているかをチェックするのもポイントです。

例えば、飲食店であればモバイルオーダーシステムと連携可能か、美容サロン向けなら予約管理システムやカルテと連携できるか、なども確認しておきましょう。

また、複数店舗運営している場合は、複数店舗管理に対応しているPOSレジを導入するのもおすすめです。

保守・サポートサービスが充実しているか確認する

保守・サポートサービスが充実しているかを確認しておくのも、自店舗に合うPOSレジを選定する上で重要なポイントです。システムエラーやトラブルがあった際に、すぐに対応してくれる窓口があるか確かめておきましょう。

また、自動釣銭機搭載型POSレジの場合、新紙幣が発行された際にシステムアップデートが必要になります。新紙幣に対応するためのシステムアップデートは、基本的に有償サービスです。

しかし、買い換えるには100万円単位の費用がかかるので、導入予定のPOSレジでも将来的にアップデート可能かを確認することが大切です。

さらに、導入時の研修や操作指導を行ってくれるサービスもあるので、どのようなサポートが受けられるかという視点で比較してみると良いでしょう。

まとめ

POSレジを導入するメリットは多くある反面、デメリットを理解した上で導入しなければ、導入後にミスマッチを起こす可能性があります。また、POSレジ導入によるメリットを得るために、自店舗に合うPOSレジを選ぶことも欠かせません。

まずは、自店舗でどのようなPOSレジを導入したいのかを明確にした上で、予算を踏まえて最適なサービスを選ぶことが大切です。

また、複数のサービスを比較検討しながら、機能やサポートの違いなどもチェックしておきましょう。