飲食店での導入が進むモバイルオーダーシステム。
カフェやレストランで多く目にする傾向にありますが、中には居酒屋での導入に適したサービスもあります。
では、居酒屋でモバイルオーダーシステムを導入する場合、どのような機能があるサービスを選べば良いのでしょうか。
本記事では、モバイルオーダーシステムの中で、居酒屋での導入におすすめの機能や、実際にシステムを導入している企業の事例を紹介します。
モバイルオーダーシステムが居酒屋におすすめの理由
モバイルオーダーシステムが居酒屋におすすめなのは、以下の3点が理由です。
- 人件費削減につながる
- 回転率や客単価が上がる
- 顧客の満足度向上に役立つ
具体的に、どのようにして上記の効果が得られるのか、モバイルオーダーシステムの導入によって得られる効果について解説します。
人件費削減につながる
モバイルオーダーシステムが居酒屋におすすめなのは、導入すると人件費削減につながることが理由です。
システムがオーダーを受注するため、オーダーを聞くスタッフを配置する必要がなくなります。ホールスタッフの業務が減るため、最小限の人員配置での店舗運営が可能です。
また、モバイルオーダーシステムの中には、オーダー受注だけでなく会計・決済まで対応できるものもあります。
導入すれば、料理やドリンクのサービングに集中できるため、ホールスタッフにかかる人件費の削減につながるでしょう。
回転率や客単価が上がる
店内の回転率や客単価アップにつながるのも、モバイルオーダーシステムの導入が居酒屋におすすめの理由です。
オーダー受注や会計・決済業務をシステムに任せられるため、従業員が商品の調理や提供に専念できます。
また、スタッフを呼ぶ必要がないため、顧客の好きなタイミングで追加注文ができるのも特徴です。
待ち時間が減って回転率が上がる、追加注文が好きなタイミングで行えるようになって客単価が上がるなど、売上アップが期待できます。
顧客の満足度向上に役立つ
顧客の満足度向上に役立つのも、居酒屋でモバイルオーダーシステムの導入をおすすめする理由の1つです。
モバイルオーダーシステムを導入すると、スタッフを呼ぶ必要がなくなります。多忙でなかなか対応してもらえず、待ち時間が発生することもなくなり、顧客のストレス緩和につながるでしょう。
混雑している時間帯でも、顧客の好きなタイミングでオーダーや会計・決済ができる点がモバイルオーダーシステムの強みです。
導入すると、スムーズなサービスの提供が可能になり、顧客の満足度向上に役立ちます。
モバイルオーダーシステムで居酒屋におすすめの機能
モバイルオーダーシステムには、さまざまな機能が備わっています。
居酒屋で導入するのであれば、一般的な飲食店向けと同じものよりも居酒屋での導入に適した機能が備わっているサービスを選ぶことが大切です。
ここからは、モバイルオーダーシステムの中で、居酒屋で活用できるおすすめの機能について解説します。
飲食店向けのモバイルオーダーシステムについて知りたい方は、以下の記事を参照ください。
参考記事:モバイルオーダーシステムの飲食店向けおすすめサービス10選を徹底比較
食べ放題・飲み放題メニュー表示機能
モバイルオーダーシステムの中で、居酒屋におすすめの機能は食べ放題・飲み放題メニューを表示させる機能です。
とくに、顧客が選択したコースに応じて追加オーダーができる仕組みになっていると、単品注文の顧客と同時対応でもスムーズにオーダーを受注できます。
また、食べ放題・飲み放題の残り時間を表示させる機能があれば、店舗スタッフが時間の管理をする負担も減るのでおすすめです。
割り勘・個別会計機能
割り勘・個別会計機能も、居酒屋でのモバイルオーダーシステム導入におすすめの機能です。
グループ客の来店が多い居酒屋では、割り勘や個別会計を求める顧客が多い傾向にあります。顧客ごとに会計を再度入力し直したり、再計算を行ったりするのは、レジ業務を行うスタッフの負担です。
モバイルオーダーシステムに割り勘・個別会計機能が備わっていれば、会計をレジスタッフが算出し直す必要がなくなります。
また、POSレジ機能が備わっているシステムであれば、売上管理や在庫管理に役立つのでおすすめです。
クーポン発行・ポイント付与機能
クーポン発行・ポイント付与機能も、居酒屋で導入するモバイルオーダーシステムに欲しい機能の1つです。
数ある飲食店の中から選んでもらうための施策として、クーポン券やポイント付与を行うのは、新規顧客だけでなくリピーター客の獲得においても重要な戦略です。
とくに、ユーザーが多いLINEを活用する方法が適しています。店舗のLINE公式アカウントと連携できるシステムを導入すると良いでしょう。
多言語表示機能
居酒屋でモバイルオーダーシステムを導入するなら、多言語表示機能が備わっているものを選ぶのも良いでしょう。
近年は、インバウンド(外国人観光客)の数が増えているのが現状です。居酒屋でも、日本語以外でのサービスの提供が求められつつあります。
多言語表示機能が備わっているシステムを導入すれば、店員が外国語に対応できなくてもインバウンドへの対応ができて便利です。
モバイルオーダーシステムの居酒屋における導入店舗の事例
ここからは、実際にモバイルオーダーサービスを提供している居酒屋の事例を紹介します。
導入店舗ごとの特徴や、販促ポイントについても解説していますので、モバイルオーダーシステムを導入する際の参考にすると良いでしょう。
磯丸水産
出典:SFPホールディングス株式会社
海鮮居酒屋の磯丸水産では、モバイルオーダーシステムの「ぐるなびFineOrder」と提携してシステムを導入しています。
導入コストを抑えるため、テーブルごとにQRコードを設置しておき、顧客にスマホ注文してもらうセルフオーダーを活用している点が特徴です。
武蔵小杉南口店では、ディナータイムに来店した顧客の約8割がモバイルオーダーシステムを利用しています。口頭での注文にも対応しているものの、過半数の顧客がモバイルオーダーの利用者です。
初めて利用するお客様でも使いやすいシステムを導入することにより、高い利用率につなげています。
参考サイト:磯丸水産公式サイト
株式会社 鳥貴族
出典:株式会社鳥貴族
居酒屋「鳥貴族」では、タッチパネルによるモバイルオーダーシステムを導入しています。ただし、店舗によって運営方針に異なる点があるため、全店舗では導入されていません。
導入している店舗では、各テーブルにタブレット端末を設置し、セルフオーダーでの注文に対応しています。
また、公式アプリでは来店予約の受付も行っているため、人的ミスを防ぐ上でも効果的な活用方法です。
鳥貴族は、1皿に2串がメニューの中心で、頻繁に追加注文が行われる特徴があります。
モバイルオーダーシステムの導入により、頻繁に入る注文を受注するスタッフの負担軽減につなげている事例です。
参考サイト:鳥貴族公式サイト
モバイルオーダーシステムを居酒屋で導入する際の注意点
モバイルオーダーシステムを居酒屋で導入する際、一般的な飲食店とは異なる視点でシステムを選ぶ必要があります。
また、モバイルオーダーシステムを導入するにあたり、業務オペレーションの見直しも必要になるでしょう。
ここからは、モバイルオーダーシステムを居酒屋で導入する際に意識しておきたい、注意点や導入時のポイントについて解説します。
複数人・大人数での利用を想定する
モバイルオーダーシステムを居酒屋で導入するときは、複数人や大人数での利用を想定することが重要です。
割り勘・個別会計機能だけでなく、グループ内で複数の顧客が同時に注文をできるように、注文受付の方法にも配慮しましょう。
タブレット端末を連携させる、QRコードによるセルフオーダーを同時にできるようにするなど、顧客がストレスなく利用できるシステムを選ぶことが大切です。
客層に合わせて機能を選ぶ
居酒屋で導入するセルフオーダーシステムは、客層に合わせて機能を選びましょう。
例えば、若い世代が多いのであればキャッシュレス決済を充実させたり、SNSと連携できる機能を導入したりする方法がおすすめです。
顧客の年齢層が高い場合は、オーダー受注を無理にセルフ化せず、自動精算機を導入して会計のみセルフ化するのも良いでしょう。
店舗側の業務効率化や経費削減だけを目的にして、導入するモバイルオーダーシステムを選ぶのではなく、顧客のニーズにマッチするものを選ぶことが大切です。
オペレーションの見直しを進める
モバイルオーダーシステムを居酒屋で導入する場合は、業務オペレーションの見直しを進める必要があります。
とくに、創業・開店と同時に導入するのではなく、経営中の店舗に導入する場合は、従業員への研修を新たに行わなければなりません。
モバイルオーダーシステムを提供している企業によっては、飲食店側の従業員向けに研修を行ってくれるところもあります。
また、モバイルオーダーシステムの導入は、業務全体の流れを見直す絶好のタイミングです。
システムの使い方を習得するだけでなく、より効率良く店舗を運営する方法を再検討しましょう。
まとめ
モバイルオーダーシステムは、居酒屋での導入に便利な機能が豊富に備わっています。ただし、どのような機能が必要なのかをよく検討した上で、導入するシステムを選ぶことが大切です。
例えば、店内飲食だけでなく店外注文(テイクアウトやデリバリー)にも対応している店舗と、コース料理や飲み放題がメニューの中心の店舗では、注文方法が異なります。
また、顧客の利便性やニーズにも配慮しながら、最適なシステムを選びましょう。モバイルオーダー導入にかかる費用については、以下の記事で解説していますので参考にしてください。