カフェはさまざまな街で見かけるポピュラーな飲食店です。「比較的始めやすそうだからカフェを開業したい」と考える方もいますが、実際には、開業や経営が想定どおりにいかず、撤退に至ってしまうケースもあります。
このような事態を避けるためには、失敗の原因とそれを回避するための対策が必要です。このコラムでは、カフェ開業にありがちな失敗とその対策に役立つ6つのポイントを解説します。
カフェ開業にありがちな失敗

カフェ開業が失敗する理由は様々ですが、そのなかでも特にありがちなものを解説します。
- 物件周辺のリサーチ不足
- 不十分な計画
- 宣伝の不足または的外れ
- 店舗または接客に問題がある
開業前にこれらの内容をチェックして、事前に対策しておきましょう。
物件周辺のリサーチ不足
カフェの開業を予定している物件周辺のリサーチが不足していると、開業後の経営に影響する可能性があります。具体的な事例としては、以下のものがあります。
- 似たようなコンセプトの飲食店が既に存在していた
- すでに店舗ターゲット層の人気を集めるカフェが存在していた
- 店舗ターゲット層のニーズとは異なる内容で開業してしまった
開業前に事業コンセプトの似ている店舗がすでにある場所で開業すると、既存店と自店舗が比較されやすくなります。比較対象となるのは、メニューや味・価格だけではありません。店舗内装や接客などの細かい部分も対象になります。
また、店舗を利用するターゲット層と物件周辺にいる顧客属性が合致しないと、経営戦略を立てても成功は難しいでしょう。周辺リサーチが不足していると、魅力的なカフェを開業しても集客に失敗する可能性を頭に入れておくことが大切です。
不十分な計画
カフェに限らず店舗経営を成功させるには、将来的な見通しや事業計画を十分に練っておく必要があります。計画が不十分なまま開業すると、以下のような状態に陥る可能性があります。
- 初期費用をかけすぎて費用回収が困難になる
- 集客に成功しているのに運転資金不足に陥る
最初のうちは赤字が出ても営業できる余裕を確保しつつ、しっかり利益を出せるような価格設定や仕入れを意識しましょう。資金計画や事業計画は念入りに作成し、余裕ある経営を続けられるようにしてください。
宣伝の不足または的外れ
どんなに優れたコンセプトやメニューを用意しても、顧客に周知されなければ集客は成功しないでしょう。宣伝不足や的外れな宣伝もまた、カフェにありがちな失敗です。開業当初は積極的に宣伝し、少しでも多くの顧客を店舗に集めましょう。
また、目新しさで最初は集客できても、数か月たつと客足が落ち着く可能性が高くなります。客足を維持するには、効果的な宣伝や集客活動を続けることが大切です。
宣伝は量だけでなく顧客属性にあわせた戦略も求められます。たとえば若い世代向けのコンセプトでカフェを打ち出すなら、その世代がよく利用しているSNSを利用すると効果的です。このように、宣伝量だけでなくターゲット層に合わせた宣伝を打つにはどうすればいいかもよく考えましょう。
店舗または接客に問題がある
これまで解説した失敗の対策をしていても、カフェのメインであるメニューと接客に魅力がなければ、顧客は離脱してしまいます。顧客が店舗に来ない状態が続けば、対策をしていても持続的な経営は難しいでしょう。
顧客のなかには明確にクレームを伝えてくれる方もいますが、何も言わずに来店を控えられる場合もあります。また、店舗に直接伝えず、ネット上のレビューで低評価を付けるのもよくあるパターンです。これもまた、顧客が離脱する原因になります。
顧客の離脱を防ぐには、メニューや価格・店内外の内容や清掃などの顧客が直接かかわる部分を日々こまめにチェックし、必要に応じて改善することが大切です。
カフェが失敗する理由に共通しているのが、リサーチ・準備不足です。開業を成功させたいなら、その前から調査と準備に力を入れましょう。
カフェ開業・経営を成功に導くポイント
カフェ開業にありがちな失敗を避けて持続的な経営をするには、6つのポイントをおさえて開業・経営していく必要があります。開業に向けた準備に着手する際は、以下6つのポイントをおさえながら取り組みましょう。
カフェのコンセプトとターゲットを明確にする
成功しているカフェの多くは「誰のためにどんな体験を提供するか」を明確にしています。カフェのコンセプトとターゲット設計の明確化は、開業失敗を避けるためには欠かせない行動です。以下の要素について深掘り・分析しましょう。
- ターゲットとその主な年齢層
- ライフスタイル・利用時間
- 好む食べ物や値段の傾向
これらの要素を研究してターゲット層が本当に求める価値やコンセプトを提供するのが、カフェ開業成功につながるカギです。
資金計画は綿密に行う
資金計画を立てる際は、開業資金だけでなくその後の運転資金も含めて綿密に計画を立てましょう。具体的には「開業資金に加えて、開業後半年~1年分の運転資金」を見据えて計画します。特に以下の費用科目は正確かつ詳細に見積もりましょう。
- 設備費
- 人件費
- 家賃
- 広告費
- 仕入れ費
万が一の事態が発生しても対応できるよう、ある程度余裕をもって計算・確保するのがポイントです。
また、事業計画書を作成して専門家や金融機関に相談するのもいいでしょう。
以下の記事では資金計画や融資を受ける際の基本的な流れについて解説しています。こちらも併せてご覧ください。
関連記事:キッチンカー開業で融資を受けるには?主な融資先と基本的な流れ
立地選定は慎重に吟味する
安易に立地を選定すると、開業や経営が失敗に傾く恐れがあります。立地を選定する際は、ターゲット層の動線上にあるか・周辺の競合と差別化できるかなどの視点を意識しつつ、経営戦略を問題なく展開できる場所を選びましょう。
立地の人通りをチェックする際は、道を利用する人の属性だけでなく、平日・休日・昼夜で発生する変化に注目してください。集客に影響する要素は特にシビアに見極めましょう。
オフィス街や学校・住宅地のバランスも集客に影響します。道路の利用者だけでなく、街全体の構成も重要な要素です。カフェのコンセプトやターゲット層をきちんと確保できる立地を選びましょう。
集客は開店前から戦略を展開する
カフェ開業の告知はオープン後に実施しても思ったような効果は得られないでしょう。開業前からターゲット層に届く形で情報を発信し、並行してプレオープンや試食会で話題作りをするのも重要な戦略です。
SNSはカフェとの親和性も高く、うまく活用できれば低コストで効果的な宣伝を打てる場合もあります。積極的に活用しましょう。
数値管理を徹底する
いわゆるどんぶり勘定といわれるような経営をしていると、思わぬところで足をすくわれる恐れがあります。以下のような基本的な指標を毎日・毎月チェックし、異変が無いか確認するのも、重要な対策です。
- 売上
- 原価
- 利益率
- 人件費率
異常があればその原因を探し、適切な対処や改善策を実施しましょう。併せて定期的に売れ筋や不採算商品の見直しも行い、効率的な経営を心がけてください。
効率を意識したメニューを構築する
メニューが多すぎると仕入れや在庫・オペレーションに無駄が生まれやすくなります。これらは経営圧迫につながる恐れがあるため、メニューを構築する際は効率的に仕入れや在庫管理、オペレーションができる環境を意識しましょう。
ターゲット層に受ける主力商品を中心に構成しつつ、提供時間や回転率も意識するのがポイントです。ランチタイムやカフェタイムなどのいわゆるかき入れ時用の看板メニューを用意しておくと、リピーター獲得にもつながります。
経営を成功させるには集客だけでなく効率的にメニューを提供し、利益を回収できるような仕組みを店舗全体で展開できるようにしておくことが大切です。
モバイルオーダーなどの仕組みを導入するのも戦略のひとつ
効率的にメニューを提供し集客する方法は宣伝や物件選びだけでなく、システムの導入も有効な手段です。
たとえばモバイルオーダーはスマートフォンアプリやWebブラウザから注文できるシステムで、レジ前の注文や会計の負担を軽減できます。顧客も来店前や店外・席にいながら注文できるため、注文時や支払時の手間を軽減できるメリットがあります。
利便性を提供することでオペレーションにおける負担を軽減しつつ、集客や競合との差別化につながります。
モバイルオーダーについてより詳しい内容を知りたい方は、以下のコラムも併せてご覧ください。
関連記事:カフェ向けモバイルオーダーおすすめ6選!必要な機能や選び方、導入メリットを解説
カフェ開業の失敗は入念な準備と効率を意識した経営で避けられる
カフェ開業の失敗は、計画・準備不足により引き起こされます。失敗を避けるには、きちんと開業・資金計画を立てたうえで戦略を展開することや効率的な経営が重要です。必要であれば積極的に改善策を取ることも忘れないようにしましょう。
まずはどのようなカフェを開きたいか、開業・経営していくにはどのような層をターゲットにすべきかを考えるところから始めてください。

