楽天の決済端末とは、クレジットカードや電子マネー、QRコード決済・モバイル決済など、さまざまな支払い方法に対応できるマルチ決済端末です。
楽天ペイをはじめとするキャッシュレス決済を一括管理できるのが特徴で、飲食店・小売店・美容サロンなど幅広い業種で導入が進んでいます。
端末はコンパクトで操作も簡単なため、初めてキャッシュレスを導入する楽天ペイ店舗にもおすすめです。
本記事では、楽天の決済端末の特徴や料金、導入によるメリット・注意点を、店舗オーナー目線でわかりやすく解説します。
楽天の決済端末とは?

楽天の店舗決済・楽天ペイ店舗アプリとは、楽天ペイメント株式会社が提供するキャッシュレス決済機器で、クレジットカード・デビットカード・電子マネー・QRコード・楽天ペイカードリーダー決済など、複数の支払い方法を1台で処理できる端末です。
スマートフォンやタブレットとBluetoothで接続し、専用アプリ・レシートプリンターを使ってスムーズに決済を完了できます。
楽天ペイターミナル導入の加盟店アカウントと連携することで、売上管理や入金確認も簡単に行える点が特徴です。
大がかりなシステム構築を必要とせず、低コストで導入できるため、中小店舗や移動販売などでも広く利用されています。
楽天決済端末の主な特徴

楽天の決済端末は、キャッシュレス化を進めたい店舗にとって非常に便利なオールインワン型の端末です。
複数の決済手段をまとめて処理できるほか、楽天ポイント連携やスマホ・タブレット操作、クラウド管理など、利便性と効率性を兼ね備えています。
ここでは、その主な特徴を詳しく見ていきましょう。
1台で複数の決済手段に対応
楽天の決済端末(オールインワン決済端末)は、クレジットカードをはじめ、交通系ICカードや楽天Edy、QUICPay、iDなどの電子マネー決済、さらにPayPayや楽天ペイといったQRコード決済にも対応しています。
これにより、来店客が希望する支払い方法を柔軟に受け付けられ、機会損失を防ぐことが可能です。
業種や店舗規模を問わず導入できる点も魅力で、特に複数の決済機能を求める観光地や飲食店では、高い利便性を発揮します。
楽天ポイントが利用可能
楽天の決済端末では、楽天ポイントカードとの連携が可能で、顧客は支払い時にポイントを「貯める」「使う」の両方を選択できます。
楽天ポイントは全国で利用者数が多く、店舗側にとっても集客・リピート促進に大きく貢献します。
さらに、楽天モバイルや楽天ペイアプリと連動することで、リアル店舗とオンラインショップのポイントを統合管理できる点も強みです。
顧客にとってはお得感があり、店舗側も「楽天経済圏」内での認知向上や固定客の獲得につなげられます。
スマホ・タブレット連携で操作が簡単
楽天決済端末は、専用アプリをインストールしたスマートフォンやタブレットとBluetoothで接続して使用します。
操作は直感的で、金額入力や決済処理、領収書の発行も画面上で簡単に行えます。
大型レジ端末を設置する必要がなく、コンパクトな構成でスペースを取らない点も小規模店舗に好評です。
また、アプリのアップデートで新機能が追加されるため、常に最新の決済環境を維持できます。
スタッフ教育も容易で、導入後すぐに運用を始められる点が大きな利点です。
クラウド型で売上管理がスムーズ
楽天の決済端末はクラウドシステムと連携しており、リアルタイムで売上データを確認・管理できます。
複数店舗の売上を一元管理できるほか、日次・月次の売上レポートも自動生成されるため、経営分析にも役立ちます。
データはすべてクラウド上に保存されるため、パソコンやスマートフォンからいつでも確認可能です。
紙の帳票や手作業での集計が不要になり、経理業務の効率化にも貢献します。
これにより、店舗運営の見える化と生産性向上を同時に実現できます。
楽天決済端末の料金と導入コスト

楽天の決済端末は、初期導入費用を抑えながらキャッシュレス環境を整えられる点が特徴です。
端末本体の価格はおおよそ1万円前後で、月額利用料は基本的に不要です。
決済手数料は決済方法によって異なりますが、楽天ペイやクレジットカード決済・アプリ決済で3.24〜3.74%程度と業界内でも比較的低水準。
入金サイクルは最短翌日で、楽天銀行を利用すれば振込手数料も無料です。
小規模店舗や個人経営の事業者でも導入しやすく、初期投資を最小限に抑えつつ、多様なキャッシュレス決済に対応できるコストパフォーマンスの高い端末です。
楽天決済端末を導入する4つのメリット
楽天の決済端末は、キャッシュレス決済サービスを導入したい店舗にとって利便性と集客力を兼ね備えたサービスです。
楽天グループならではのポイント連携やデータ統合、豊富な決済手段などが、売上拡大と業務効率化を同時に実現します。
ここでは、導入によって得られる4つの主なメリットを紹介します。
楽天ポイントによる集客効果
楽天の決済端末最大の強みは、楽天ポイントとの連携による集客効果です。
楽天会員は国内で1億人以上とされ、ユーザーの多くがポイントが貯まる・使える店を優先して利用する傾向にあります。
店舗で楽天ポイントを導入することで、新規顧客の来店促進だけでなく、リピート率の向上にもつながります。
さらに、ポイントキャンペーンやクーポン施策と組み合わせることで、効果的な販売促進が可能です。
楽天経済圏内でのブランド露出を強化し、安定した顧客基盤の構築が期待できます。
多様な決済手段への対応
楽天の決済端末は、クレジットカード(楽天カード等)、電子マネー、QRコード決済など、幅広いキャッシュレス手段に対応しています。
これにより、顧客は自分に合った支払い方法を選べるため、会計時の利便性が向上します。
海外からの観光客やキャッシュレス志向の若年層に対応できる点は大きな魅力です。
さらに、1台で複数の決済サービスを一括管理できるため、導入コストや運用の手間も削減できます。
結果として、店舗の決済環境が整備され、機会損失の防止にもつながります。
楽天市場・POSとのデータ連携
楽天の決済端末は、楽天市場やPOSシステムとのデータ連携にも優れています。
実店舗とECサイトの売上情報を一元管理できるため、販路を横断した売上分析や顧客管理が可能になります。
例えば、POSレジとの連携により、リアルタイムで売上を反映した在庫管理や、人気商品の分析が簡単に行えるのです。
また、楽天市場出店者にとっては、実店舗の販売データとオンラインデータを統合することで、顧客動向の把握や販促施策の最適化がしやすくなります。
スムーズな入金・サポート体制
楽天決済端末は、売上の入金サイクルが早く、資金繰りを安定させやすいのが特徴です。
楽天銀行を利用すれば最短翌日に入金され、振込手数料も無料。
中小店舗にとって大きなメリットです。
さらに、導入から運用まで一貫したサポート体制が整っており、トラブル発生時も迅速な対応を受けられます。
端末の操作方法や設定変更も専用サポートセンターで案内してもらえるため、ITに詳しくない事業者でも安心です。
長期的に安心して使い続けられる信頼性の高い決済システムです。
楽天決済端末の注意点・デメリット
楽天の決済端末は利便性が高く、多機能である一方で、導入前に知っておくべき注意点もいくつかあります。
通信環境や決済手数料の仕組み、対応外サービスなどを把握しておくことで、運用後のトラブルを防げます。
ここでは、導入時に確認しておきたい4つのデメリット・注意点を解説しますので参考にしてください。
ネット環境が必要
楽天決済端末は、Bluetoothとインターネット通信機能を利用して決済を行うため、安定したネットワーク環境が必要です。
通信が不安定な場所では、決済処理が途中で止まる、レシートが発行されないなどのトラブルが発生することがあります。
移動販売や屋外イベントなどでは、モバイル通信Wi-Fiや専用ルーターを用意するのが安心です。
また、通信障害時のバックアップ手段として、現金支払いとの併用体制を整えておくことも大切です。
決済手数料が一律ではない
楽天の決済端末は、クレジットカード・電子マネー・QRコードなど、決済手段ごとに手数料率が異なります。
例えば、クレジットカード決済は約3.24%、QRコード決済は約3.74%といった具合に違いがあるため、導入前に自店舗の主要決済方法を確認することが重要です。
また、取引額の多い業態では、わずかな手数料差でも年間コストに影響する可能性があります。
契約時に詳細を確認し、手数料構成を踏まえた経営計画を立てましょう。
楽天ペイ対応外のサービスがある
楽天決済端末は多くの決済手段に対応していますが、すべてのQRコード決済サービスを網羅しているわけではありません。
一部の地域限定決済や海外系の電子マネーなどは、非対応の場合があります。
特定の顧客層をターゲットにしている店舗では、導入前に対応ブランド一覧を確認しておくことが大切です。
もし対応外の決済が多い場合は、別のマルチ決済端末との併用を検討するのも一つの方法です。
サポート時間帯の制限
楽天の決済端末には専用のサポートセンターがありますが、対応時間は24時間ではなく、原則として営業時間帯に限定されています。
そのため、深夜営業の飲食店や早朝開店の店舗では、トラブル発生時に即時対応が難しいケースもあります。
急な通信エラーやレシート詰まりなどに備え、FAQやオンラインマニュアルを活用して自力で解決できるようにしておくと安心です。
万が一に備えて、営業時間外でも対応できる運用体制を構築しておきましょう。
楽天決済端末の導入手順
楽天決済端末の導入手順はシンプルで、初めて楽天カードタッチ決済を導入する新規加盟店でもスムーズに進められます。
端末代金も不要です。
まず、楽天ペイの加盟店登録・加盟店審査を行い、審査が完了すると端末の申込・発送手続きが進みます。
端末が届いたら、スマートフォンまたはタブレットに専用アプリをインストールし、Bluetoothで端末とペアリング。
初期設定では、店舗情報や決済方法の登録、レシート印刷設定などを行います。最後に、テスト決済で動作を確認すれば準備完了です。
導入後は、楽天ペイ管理画面から売上確認や入金状況の管理も簡単に行えます。
決済ブランドも多く、QRコード・電子マネー・カード・オンライン決済と全ての決済に対応できるオールインワン決済端末です。
楽天決済端末(据置型決済端末)の比較:他社サービスとの違い
| 項目 | 楽天決済端末 | Square | Airペイ | STORES決済 |
|---|---|---|---|---|
| 初期費用 | 約1万円(キャンペーン条件達成で無料) | 無料 | 無料(条件あり) | 無料 |
| 決済手数料 | 3.24〜3.74% | 一律3.25% | 3.24〜3.74% | 3.24〜3.74% |
| 入金サイクル | 最短翌日(楽天銀行は即日可) | 最短翌日 | 月3回または週1回 | 翌営業日 |
| 対応決済 | クレカ・電子マネー・QR・楽天ポイント | クレカ・電子マネー・QR | クレカ・電子マネー・QR | クレカ・電子マネー・QR |
| 特徴 | 楽天ポイント連携・楽天市場とのデータ連動 | シンプル操作・グローバル対応 | 飲食・美容業界での導入実績多数 | 小規模店舗向けの低コストモデル |
楽天決済端末は、楽天ポイントや楽天市場とのデータ連携ができる点が最大の強みです。
特に「楽天経済圏」に属する店舗にとっては、集客・販促両面で優位性を発揮します。
一方、Squareは国際ブランド対応やデザイン性に優れ、Airペイは飲食・美容業界向け機能が豊富です。
STORES決済は小規模事業者でも始めやすい簡易モデルとして人気ですが、総合的なブランド力・入金スピード・サポート体制では、楽天決済端末がバランスの取れた選択肢と言えるでしょう。
決済手数料率は、どれもほとんど同じです。
楽天決済端末スマレジとも連携可能です。
楽天決済端末を導入してキャッシュレス対応を強化しよう
楽天の決済端末(マルチ決済端末)は、1台で多様なキャッシュレス決済に対応できるうえ、楽天ポイントとの連携によって集客力を高められる優れた決済端末です。
初期費用・月額費用を抑えながら導入でき、入金サイクルも早いため、中小規模の店舗や新規開業者にも適しています。
さらに、楽天市場やPOSシステムとのデータ連携により、店舗運営の効率化や売上分析も容易です。
キャッシュレス化を進めたい事業者にとって、コスト・機能・サポートのバランスに優れた選択肢と言えるでしょう。
