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2025/09/16

セルフレジとは?仕組みや使い方・導入するメリット・費用についてまるごと解説

  • セルフレジ
セルフレジとは
大幅な人件費の削減が可能!店舗運営に欠かせないセルフレジの活用とは
大幅な人件費の削減が可能!店舗運営に欠かせないセルフレジの活用とは
小売店の導入は、セミセルフレジとフルセルフレジのどちらが良いのか業態によって違います。導入前に押さえておくべきポイントと課題の解決方法をご紹介します。

近年、コンビニエンスストアやスーパー・飲食店・クリニックなど、さまざまな店舗や施設で会計設備として導入されているのがセルフレジです。

セルフレジを導入すると店舗にとってメリットになる部分も多く、導入を検討している方も多いのではないでしょうか。

しかし、セルフレジとはどのような設備で、ほかのレジとどのような違いがあるのかが理解できていないと、どのようなレジ設備を選べば良いか迷う原因になりかねません。

本記事では、セルフレジとはなにか、ほかのレジとの違いや仕組み・使い方などの基礎知識から、導入するメリットや費用の目安にいたるまでまるごと解説していきます。

目次

セルフレジとは

セルフレジでキャッシュレス決済を行うイメージ

セルフレジとは、店舗や施設の利用者・顧客が、自らレジを操作して決済・精算を行うレジシステムのことです。

顧客自身が会計作業を行うという点では、券売機や駐車料金の精算機なども広義のセルフレジに該当します。セルフレジは、利便性の高いさまざまな機能が備わっており、製品の種類も豊富です。

例えば、現金決済の釣銭を自動で計算して渡す自動釣銭機機能が備わっているモデルや、クレジットカード・QRコード決済などのキャッシュレス決済に対応しているモデルもあります。

小売業では、顧客が自ら商品のバーコードをスキャナーで読み取って登録し、会計を行う「フルセルフレジ」と呼ばれる機種が導入されているなど、業種によって性能に違いがあるのも特徴です。

セルフレジとセミセルフレジ・POSレジとの違い

レジ設備には、セルフレジ以外にもさまざまな種類のものがあり、導入する際は違いを理解した上で、店舗に合う製品を選ぶことが重要です。

中でも、セルフレジと混同されがちなレジ設備として、セミセルフレジとPOSレジが挙げられます。

レジ種別 特徴
セルフレジ セルフ会計できる機種全般のこと
フルセルフレジを指す場合もある
セミセルフレジ 商品登録や清算金額の計算などはレジスタッフが行い、
会計・清算のみを顧客が行うタイプのレジ
POSレジ POS(Point of sales)システムが備わっているレジ
セルフレジではなく有人レジ向けの設備もある

セルフレジ(フルセルフレジ)とセミセルフレジの違いは、顧客に商品登録などもすべて行ってもらうのか、会計・精算のみを顧客に行ってもらうかという点です。

セミセルフレジは、有人レジの接客と会計の自動化を両立できるメリットがあります。フルセルフレジの操作に慣れていない、高齢者が多い地域の店舗などで重宝されている設備です。

一方で、セルフレジとPOSレジの違いは、POSシステムの有無にあります。ただし、セルフレジにPOSシステムが備わっている場合も多いため、セルフレジはPOSレジ設備の1つともいえるでしょう。

ただし、POSシステムが備わっているのはセルフレジだけではありません。POSシステムが備わっている有人レジ向け設備も、POSレジと呼ばれる点が特徴です。

このように、それぞれに特徴があるため、違いについて正確に把握した上で導入する設備を選定する必要があります。

セルフレジの種類やPOSレジについて、詳しくは以下の記事を参照ください。

参考記事:セルフレジの種類と特徴は?導入で解決できる課題と注意点

参考記事:POSレジ・POSシステムの違いとは?主な機能と導入方法まとめ

セルフレジの仕組み・使い方

セルフレジを操作する女性の手元

ここからは、小売店向けのセルフレジにおける基本的な仕組みや使い方について解説します。セルフレジの機種によって異なる部分もあるため、詳しい仕組みや使い方については製品ごとにきちんと確認しておきましょう。

セルフレジの仕組み

セルフレジの仕組みの中で、もっとも大きな違いは商品の登録方法にあります。

  • 商品のバーコードをバーコードリーダーで読み取って登録するタイプ
  • 商品のICタグ(RFID)を自動的にレジ設備で読み取って集計するタイプ

前者のセルフレジが多い傾向にあり、スーパーなどで顧客が自ら商品登録を行うタイプの製品として知られています。

一方後者は、アパレル関連の店舗に見られるタイプで、購入したい商品をセルフレジの読み取りエリアに置くだけで、自動的に会計登録してくれるタイプの設備です。

基本的にはこの2種類の仕組みを活用したセルフレジが多く、製品によっては万引き対策・防犯対策のために、AIカメラや重量センサーなどの検知機能が備わっているものもあります。

参考記事:セルフレジの仕組みとは?RFIDタグ方式やショッピングカート連動型など最新設備を紹介

セルフレジの使い方

セルフレジを利用する際は、以下の流れに沿って操作を行います。

  1. レジ袋を購入するか否かを選択する
  2. 会員証・ポイントカードなどがあれば読み取る
  3. 商品のバーコードやタグを読み取ってレジに登録する
  4. 登録した商品の種類や数に間違いがないか確認する
  5. 現金・キャッシュレス決済などから支払い方法を選ぶ
  6. 任意の方法で代金を支払う
  7. レシートや領収書を印刷して受け取る

セルフレジの種類によっては、キャッシュレス決済を利用する際に、店舗スタッフに声をかけなければならない場合もあります。

また、クーポン券を登録したり、ポイント支払いを利用したりできるセルフレジがあるのも特徴です。

操作が複雑になるほど、セルフレジ導入後に客離れが発生する可能性もあるため、操作方法がわかりやすいセルフレジを導入するのも良いでしょう。

参考記事:セルフレジによる客離れを防ぐには?顧客が嫌がる理由と改善策を紹介

セルフレジを導入するメリット

店舗や施設でセルフレジを導入するメリットは、以下の3点です。

  • 人件費削減につながる
  • 非接触決済で衛生的に対応できる
  • レジ待ち列の解消につながる

セルフレジを導入するとなぜこのようなメリットが得られるのか、詳しく解説します。

人件費削減につながる

セルフレジを導入すると、人件費削減につながるメリットがあります。とくに、フルセルフレジの場合、レジ1台ずつにスタッフを配置する必要がないため、レジ業務を担うレジスタッフの人数を最小限に抑えられるでしょう。

セルフレジの操作をサポートするお客様対応スタッフの配置が必要にはなりますが、有人レジと比べてレジ作業を行うスタッフの人数が少なくても運営できます。

レジスタッフの人が足りなかったり、人件費が負担になったりしているのであれば、セルフレジの導入を検討してみると良いでしょう。

非接触決済で衛生的に対応できる

非接触決済で衛生的に対応できるのも、店舗でセルフレジを導入するメリットの1つです。

とくにフルセルフレジは、スタッフとのやり取りを介さずにレジ操作して清算できるため、感染症対策の一手として導入する店舗も少なくありません。

また、セミセルフレジの場合も、現金のやり取りは自動精算機で行うことから、ほとんど接触することなく会計を済ませられる点が特徴です。

近年では、セルフレジのタッチパネル画面に直接触れず、操作画面が空中に浮かんで見え、任意の場所に手をかざすだけで操作できる製品も登場しています。

キャッシュレス決済と組み合わせれば、完全非接触会計も実現するでしょう。

レジ待ち列の解消につながる

レジ待ち列の解消につながるのも、セルフレジを導入するメリットです。

セルフレジは、有人レジと比べて設置スペースがコンパクトな製品も多く、有人レジよりも多くの台数を設置できます。レジの台数が増えれば、より多くの顧客に対応できるため、一部のレジに長蛇の列ができる心配もありません。

また、セミセルフレジの場合もレジ会計の操作を顧客に行ってもらえば、商品登録のみにレジスタッフのリソースを集中することが可能です。結果的にレジの回転率が向上するため、レジ待ち列の解消につながるでしょう。

参考記事:セルフレジを導入するメリット・デメリット|費用を抑えながら効果を引き出すコツ

セルフレジを導入するデメリット

スーパーのセルフレジでキャッシュレス決済をする人の手元

セルフレジには、メリットだけでなくデメリットもあることを理解しておく必要があります。具体的には、以下のようなデメリットに注意が必要です。

  • 導入費用がかかる
  • 万引き対策が必要
  • 高齢者の客離れが起きる懸念がある

それぞれ、具体的にどのように注意しておけば良いのか、具体的な対策方法も踏まえて解説します。

導入費用がかかる

セルフレジを導入する際、費用がかかる点はデメリットの1つです。一般的なキャッシュレジスターと比べて、セルフレジは数十万円~数百万円単位の費用が必要になるため、コスト負担が大きいことは事前に理解しておく必要があります。

購入費用を抑えたい場合は、リースやレンタル、サブスクでの導入に対応しているサービスもあるので、そのようなサービスを活用して導入コストを抑えるのも効果的です。

参考記事:セルフレジの価格はどれくらい?導入費用を抑える3つのポイント

万引き対策が必要

セルフレジを導入する際、万引き対策が必要になるデメリットも挙げられます。セルフレジでは、商品をスキャンしたフリをして会計を免れるような万引き行為が課題となっており、導入時には万引き対策・防犯対策を意識した導入が不可欠です。

具体的には、防犯カメラの設置や、商品のスキャンを自動検知してくれるAIカメラ・重量センサーが付属している機種を選ぶ、などの方法を取ると良いでしょう。

また、セルフレジで発生している万引き行為の手口についても把握しておくことで、対策しやすくなります。以下の記事で詳しく解説していますので、こちらもぜひ参照ください。

参考記事:セルフレジの防犯対策方法まとめ!万引きを防ぐ導入のポイントとは

高齢者の客離れが起きる懸念がある

セルフレジのデメリットとして、高齢者の客離れが発生する懸念も挙げられます。

機器類の操作に慣れていない高齢者にとって、複雑なセルフレジの操作は難解で覚えることが難しく、セルフレジがある店舗への来店を控える「客離れ」に注意しなければなりません。

操作性に優れたわかりやすい表示のセルフレジを導入する、セルフレジ導入直後はサポートスタッフを手厚く配置する、セミセルフレジとフルセルフレジを併用する、などの選択肢があります。

自店舗の顧客層に応じて、フルセルフレジ・セミセルフレジの導入可否を検討しながら、最適な設備投資を行うことが大切です。

参考記事:セルフレジの高齢者対策はどうすべき?シニアでも使いやすいセルフレジの導入方法

セルフレジの導入にかかる費用の目安

セルフレジの導入にかかる費用の目安は、セミセルフレジで100万円~300万円、フルセルフレジで100万円~400万円です。

セミセルフレジは、商品を登録するためのレジスタッフ向け設備と、会計用設備の2台を設置する必要があることから、フルセルフレジよりも導入コストが高くなる傾向にあります。

セルフレジの導入費用を抑えるには、国や自治体の補助金・助成金制度を活用したり、セルフレジのレンタルやリースに対応しているサービスを利用したりする方法がおすすめです。

参考記事:【2025年最新】セルフレジ(自動精算機)導入に利用できる補助金制度まとめ

まとめ

セルフレジは、人件費削減やレジ待ち列の解消につながるなど、店舗にとってさまざまなメリットがあります。

一方で、セルフレジの操作に慣れていない顧客が多い場合、サポートするレジスタッフの負担が大きくなりやすいなど、課題があることも事実です。

セルフレジを導入する際は、セルフレジの機種を比較することに加え、業務オペレーションの見直しやサポートスタッフの負担軽減策なども検討しておくと良いでしょう。

また、有人レジを設置している店舗の場合、すべてのレジをフルセルフレジに変更するのではなく、セミセルフレジと両立するなど徐々に移行していく方法がおすすめです。

セルフレジの利用に対して抵抗がある利用客もいるため、セルフレジによる客離れを防ぎながら導入・定着させていきましょう。

大幅な人件費の削減が可能!店舗運営に欠かせないセルフレジの活用とは

大幅な人件費の削減が可能!店舗運営に欠かせないセルフレジの活用とは

小売店の導入は、セミセルフレジとフルセルフレジのどちらが良いのか業態によって違います。導入前に押さえておくべきポイントと課題の解決方法をご紹介します。

この資料で得られるもの

フルセルフレジとセミセルフレジの違いと向いている店舗 小売店でフルセルフレジとセミセルフレジを導入する場合のポイント セルフレジの導入課題と解決方法

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