マニュアル作成を任されたものの、経験がないためどういった手順で進めればよいか分からないという方は多いのではないでしょうか。
マニュアル作成を成功させるためには、明確な手順を踏んで作業を進めていく必要があります。本記事では、マニュアル作成の手順や、成功に導くポイント、作成に役立つマニュアル作成ツールを解説していきます。

マニュアル作成の目的とは？

本項では、マニュアル作成の目的について解説します。

業務品質の均一化

マニュアル作成の目的は業務品質の均一化です。業務手順をマニュアル化することで、誰が業務を行っても一定の品質でこなすことが可能となります。

業務が俗人化してしまっている場合、業務内容について知識・経験を持っている人でなければ業務品質の低下を招いてしまうといったリスクがあります。マニュアルを導入することで、業務品質の低下といった課題を解決可能です。

ナレッジの共有

日々業務をこなしていく中で、業務に関するナレッジを従業員それぞれで蓄積しています。マニュアルを作成することで、個々人の持っているナレッジをマニュアルの中に落とし込むことができます。

個人のナレッジ共有の機会が乏しいといった場合、マニュアル作成を契機に情報を共有できる場合もあるでしょう。

業務効率化

マニュアル作成の目的の一つに業務効率化が挙げられます。日々さまざまな業務をこなすなかで、効率的に業務をこなすことは重要な要素の一つ。効率的に業務を消化できる手順書としてマニュアル作成を行うことで、誰もが同じ業務フローに沿って効率的に業務を行うことが出来ます。

業務効率に課題感を覚えている場合、マニュアルの作成や更新を試してみるのも一つの手といえるでしょう。

マニュアルを作成するにあたって、何故作成するのか、目的については必ず明確にしておきましょう。

マニュアル作成の手順とは？

本項では、マニュアル作成の手順をステップ別に解説します。

マニュアル作成のフレームを作る

まずマニュアル作成に必要なフレームを作っていきましょう。事前準備の段階で重要となる要素は以下のポイントです。

• マニュアルを作る目的
• マニュアル作成のスケジュール
• 制作フローの設定

スケジュールに関しては無理のないスケジュールで調整していきましょう。また、どういったフローでマニュアルの作成を進めていくのか、工程の詳細も事前に明確化しておくことで、後の制作工程がかなり楽になります。

見出しやタイトルを設定する

事前準備の段階が完了したら、マニュアルのタイトルや、見出しを設定していきましょう。作成するマニュアルの種類によって、どのような種類の見出しが必要となるのかは大きく異なります。

タイトルや見出しを予め設定しておくことで、内容を作り込んでいく際に迷いなく作業を進めていくことができます。

構成を作成する

マニュアルのタイトルや見出しを決めたら、内容の構成を作り込んでいきましょう。テキストで説明する部分や画像、動画で説明する部分を見出しごとで腑分けし、必要な説明文の作成や、画像や動画の収集といった作業をこの段階で行っておきましょう。

フォーマットに一から作っていくよりも、予め作っておいた構成をフォーマットに落とし込んでいく方が効率的に作業を進められます。

フォーマットに落とし込む

作成した構成を、マニュアル作成ツールやその他文書作成ツール、または自社で用意している独自のフォーマットに落とし込んでいきます。

フォーマットを活用することで一からマニュアルのレイアウトを考える必要がなく、中身をフォーマットに合わせて作成し、内容を落とし込んでいくだけで完成するため便利です。

従業員に共有する

作成したマニュアルの内容や使い方に関しては、運用開始前に必ず従業員に向けて共有するようにしましょう。せっかく作ったマニュアルを使ってもらえない、有効活用できていないといった事態を避ける意味でも、一度時間をとって情報共有に充てるのは重要です。

目的やスケジュールからしっかりと固めていくことで、しっかりとした工程を踏んでマニュアル作成を行うことができます。

マニュアル作成を成功に導くポイントとは？

本項では、マニュアル作成を成功させるにあたって重要となるポイントを解説します。

フォーマットを統一する

従業員に使いやすいと感じてもらえるマニュアルを作るにあたって重要となるのは、フォーマットの統一です。ページごとにレイアウトが大きく違っている、フォントやカラーリングがバラバラになっていると、内容の理解を妨げてしまう可能性があります。

読んでいて理解がしやすい、読みやすいマニュアルに仕上げる場合、出来る限り統一されたフォーマットに内容を落とし込んでいく必要があります。社内に既存のフォーマットがある場合はそれを活用するのも手ですが、確立されたフォーマットがない場合、マニュアル作成ツールを活用してテンプレートを利用したマニュアルを作成するのが効果的です。

視覚的な要素を程よく活用する

業務によっては、文章だけでは理解しきれない内容もあるはず。その場合、画像、動画といった視覚的な要素をマニュアルに採り入れることで、理解しやすいマニュアルに仕上がります。

しかしながら、画像や動画に頼り過ぎてしまうと説明が不足してしまい、マニュアルの内容が上手く伝わらない可能性があります。重要なポイントは文章でしっかりと説明を入れつつ、画像や動画で適度に補足するイメージで活用していきましょう。

継続的にブラッシュアップを行う

マニュアルが完成しても、運用後に改善点や課題が見つかる場合があります。マニュアルの運用開始後は従業員にヒアリングを行い、見つかった改善点をしっかりブラッシュアップしていくことで、より質の高いマニュアルに仕上げていくことが可能です。

読み手の理解を助ける意味でも、フォーマットの統一や、視覚的要素の活用は重要です。
また、運用開始後も継続的にマニュアルに更新をかけることで、より質の高い業務マニュアルに仕上げていくことができるでしょう。

マニュアル作成に役立つツール3選

本項では、マニュアル作成の際に活用できる便利なツールを紹介します。

NotePM

引用：NotePM

NotePMは豊富なテンプレートやエディタを活用し、さまざまなマニュアル作成に対応できます。画像の編集機能も搭載されているため、キャプチャに説明を加えたい場合にも便利です。

また、作成したマニュアルデータはストレージ上からキーワード検索できるため、アクセスしたいマニュアルの内容にすぐ辿り着ける点も魅力といえるでしょう。

Dojo

引用：Dojo

Dojoでは、業務で説明したいアプリケーションのキャプチャを自動で撮影し、マニュアル上で活用可能です。また、操作に関する説明をDojoが自動生成してくれるため、文章作成の手間を省ける点も魅力といえるでしょう。

作成したマニュアルはデータとしての活用はもちろん、印刷して紙のマニュアルとしても使用できるため、幅広い用途に対応可能です。

Tebiki

引用：Tebiki

Tebikiでは、動画を活用したマニュアル作成が可能です。動画マニュアルの作成・管理はもちろん、分析も可能な多彩な機能性が魅力となっています。

Tebikiでのマニュアル作成では動画の編集技術は必要なく、スキル不要で動画マニュアルが作成可能です。また、自動で字幕を生成する音声認識機能があるため、外国人のスタッフにも活用できる点も魅力といえるでしょう。

まとめ

本記事では、マニュアル作成の手順や、成功に導くポイント、作成に役立つマニュアル作成ツールを解説しました。マニュアル作成を行うことで、業務品質を均一化し、社内のナレッジを共有する機会にもなります。本記事の内容を参考にしつつ、マニュアルの作成を行ってみてはいかがでしょうか。