マニュアル作成をするにあたって、どういったツールを使って作成すべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
従業員が参照する業務マニュアルであるからこそ、誰もが使いやすいツールで作成すべきでしょう。そこで本記事では、Excelでマニュアル作成を行う手順やメリット・デメリットについて解説します。

Excelは業務マニュアルの作成に活用できる？

結論からいえば、Excelは業務マニュアルの作成に活用可能です。Excelは自由度の高い機能を備えているため、表やシート作成に留まらず、マニュアルの作成にも役立てることができます。

また、グラフの挿入、関数・マクロ機能といった機能を駆使することによって、視覚的にも分かりやすいマニュアルを作ることができます。

業務マニュアルの作成となると文書作成ツールがイメージされますが、Excelでも分かりやすいマニュアル作成は可能です。

Excelで業務マニュアルを作成するメリットとは？

本項では、Excelで業務マニュアルを作成するメリットについて解説します。

多彩な機能を活用できる

前述したように、Excelにはグラフの挿入、関数・マクロといったさまざまな機能が搭載されています。業務内容によっては、文章で説明するだけでは伝わりづらい、というものもあるでしょう。

Excelであれば多彩な機能を活用してかみ砕いた解説を行えるため、参照する側にとって分かりやすいマニュアルを作れる点は強みといえます。

シートごとに内容を分類できる

Excelを使ってマニュアルを作成することで、シートごとで内容を分類出来る点も強みの一つといえます。仮にWordでマニュアルを作成する場合、一つの文書として作成することになるため、内容を分割する場合は個別で文書作成を行う必要があります。

一方、Excelであれば一つのデータ上でシートを分割出来るため、内容別に細かく分類することができます。

多くのPCで利用できる

ExcelはWordやPowerPointと同様に、多くの業務用PCに標準搭載されているツールです。そのため、新しくツールを導入することなく、手軽にマニュアル作成に移れる点はExcelを活用したマニュアル作成のメリットといえます。

マニュアルの作成にあたってツールを選定する時間やコストがない、という場合には、Excelでマニュアルを作成することを検討してみてもよいでしょう。

Excelでマニュアル作成をすることによって、分かりやすいマニュアルを作成することが可能です。

Excelでマニュアル作成するデメリット

続いて本項では、Excelでマニュアル作成するデメリットについて解説します。

スマホで編集、閲覧しづらい

Excelは基本的にPCで使用することを念頭に作られているため、スマホで編集・閲覧しづらい点はデメリットといえるでしょう。スマホで編集・閲覧できるツールであればスキマ時間を活用してマニュアルの編集、参照ができますが、Excelの場合はスマホでの作業がしづらくなります。

印刷には不向き

Excelは基本的に電子データの編集を念頭に置いて設計されているため、印刷時のレイアウト調整が難しいというデメリットがあります。印刷向けの機能が充実しているわけではないため、作成したマニュアルを紙の形で使用したい、という場合には向かない可能性があるでしょう。

マニュアルを印刷して利用する、スマホから閲覧するといった場合、Excelでのマニュアル作成は不都合が生じる可能性があります。

Excelでマニュアルを作成する方法とは？

本項では、Excelでマニュアル作成する際の手順について解説します。

①目次の作成

まずはマニュアルの中身を作成する前に目次の作成を行いましょう。また、目次を作るにあたってマニュアルの流れを事前に決めておく必要があります。

たとえば店舗業務の一日の流れを解説したマニュアルを作る場合、目次としては「開店準備」「営業中の業務」「営業後の業務」といった大まかな内容に分けつつ、細かな内容をシート上で解説する形が分かりやすいでしょう。

なお、Excelで目次作成する場合はセルに題名を記入し、目次ごとにシートのリンクを設定しましょう。

②内容の作成

次に実際にマニュアルの内容をExcel上で作成していきましょう。内容を作成する際は見出しと内容を分けて作成することで、参照している側も「どこを読んでいるのか」分かりやすくなります。

先ほどの店舗業務の例でいえば、「開店準備」の目次内で必要な見出しは「レジの開設」「店内の清掃」「空調・照明の調整」などになるでしょう。見出しを設定した後、業務で必要となる流れを細かく解説していきます。

内容に関しては混乱を避けるためにも、文章で書きなぐるのではなく、箇条書きなどを活用しつつ分かりやすい形にすることを心がけましょう。

③グラフや表、画像の挿入

内容の作成に並行して、必要に応じてグラフや画像の挿入も行っていきましょう。マニュアルでグラフを活用することは少ないかもしれませんが表や画像は有効活用することでより分かりやすいマニュアルに仕上げることができます。

なお、画像や表といった視覚的に理解を手助けする要素を過剰に入れ込んでしまうとかえって分かりづらくなる場合もあります。テキストでの説明を補足する形で挿入していくことで、ちょうどいいバランスを見つけていきましょう。

④フォントや色味の統一

見落としがちですが、フォントや色味の統一を行うこともExcelのマニュアル作成では重要な要素となります。フォント、色味にバラつきがあると分かりづらくなってしまい、理解を阻害する要因になってしまいます。

フォントや色味はある程度統一し、読みやすいマニュアルになるよう徹底することが重要です。

Excelでマニュアルを作成する際は、目次や中身の作成といったマニュアルの核となる部分を作成したうえで、
グラフや画像といった理解を手助けする副次的な要素、フォントやカラーリングの統一といった読みやすさにかかわる要素を作り込んでいきましょう。

まとめ

本記事では、Excelでマニュアル作成を行う手順やメリット・デメリットについて解説しました。
マニュアルとして活用するイメージがあまりないExcelですが、機能を有効活用することによって分かりやすいマニュアルにすることが可能です。
本記事の内容を参考に、Excelでのマニュアル作成にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。