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2025/09/16

自社コンテンツが作成できるeラーニングシステムおすすめ5選|自作方法やメリットを解説

  • eラーニングシステム
eラーニングシステムで自社コンテンツを作成

従業員研修や社内教育において「自社オリジナルのコンテンツを作りたい」と考える企業もあるでしょう。外注の教材制作では対応が難しい業界特有のノウハウや業務フローも、自社コンテンツ作成対応のeラーニングシステムなら柔軟に反映できます。では、具体的にどのようなeラーニングシステムを導入して、どのような手順で自社コンテンツを作成すればよいのでしょうか。

 

本記事では、自社コンテンツを作成できるおすすめのeラーニングシステム5選を紹介しながら、自社コンテンツの種類例、eラーニングシステムで自社コンテンツを作成する3つのメリットを解説します。企業でのeラーニング導入の際にお役立てください。

目次

eラーニングシステムとは?

eラーニングシステムとは、教材をオンラインで配信し、学習者の進捗や理解度を一元管理できる学習管理システムのことです。組織の教育を効率化し、人材育成の基盤を作る教育インフラとして、多くの企業や組織でeラーニングシステムが活用されています。

 

eラーニングシステムでは、企業や教育機関が動画、スライド、PDFなどの学習コンテンツを受講者に配信します。受講者の学習状況やテスト結果、学習履歴は管理者が把握できる仕組みです。
受講者はPCやスマホからアクセスでき、インターネット環境さえ整っていれば、場所や時間を選ばず学習できます。加えて、管理職向けのコース設計や進捗管理機能、テスト・アンケート機能などを備えているのも特徴です。

 

eラーニングシステムは、教材配信だけでなく「学習の質向上」と「教育の効率化」を同時に実現します。自社コンテンツを最大限に活かしながら、社員のスキルアップや教育コストの削減に直結するツールとして、eラーニングシステムは企業に欠かせない存在と言えるでしょう。

参考記事:eラーニングシステムとは?活用するメリット・デメリットと選び方の基本

eラーニングシステムを活用した自社コンテンツの種類例

タブレットを使う女性

eラーニングシステムは、社員の階層や学習ジャンルごとに最適な自社コンテンツの学習教材を提供します。

  • 新入社員研修教材・コンテンツ
  • スキル学習教材・コンテンツ
  • 管理職向け研修教材・コンテンツ
  • コンプライアンス研修教材・コンテンツ

それぞれの研修に適した自社コンテンツの種類例を紹介します。

新入社員研修教材・コンテンツ

新入社員研修では、eラーニングシステムを活用して、企業独自のルールやビジネス基礎を体系的に学ばせることが可能です。自社コンテンツを活用すれば、企業文化の浸透と即戦力化を同時に実現できます。
以下は、自社で構築可能な新入社員向けeラーニング教材コンテンツの具体例です。

【新入社員向けeラーニングコンテンツ例】

  • ビジネスマナー(挨拶、敬語、名刺交換など)
  • 社内規則・就業ルールの解説
  • 情報セキュリティ・コンプライアンスの基礎
  • 会社の理念・ミッションの理解
  • 社内システムの使い方(グループウェア・勤怠システムなど)
  • 電話応対・メール文書の基本
  • 業務マニュアルの動画解説
  • 自社商品の基礎知識と顧客対応の基本

新入社員の教育は、早期戦力化と離職防止のためにも重要なプロセスです。eラーニングシステムを活用すれば、企業独自の文化やルールを確実に伝える仕組みを構築できます。
汎用的な内容だけでなく、自社オリジナルのコンテンツを取り入れれば、より実践的で価値ある学びを提供する体制づくりも可能です。

スキル学習教材・コンテンツ

専門スキルの習得には、eラーニングの動画コンテンツを活用した反復学習が効果的です。自社の人材ニーズに応じて、ITや語学などのスキルを段階的に学べる教材を整備することで、社員の即戦力化を図れます。とくに、動画教材は視覚と聴覚から理解を深められるため、繰り返し視聴できる点でもスキル習得に最適な手段です。

以下に、自社で導入しやすいスキル学習系eラーニング教材の例を紹介します。

【スキル学習eラーニングコンテンツ例】

  • Microsoft Officeの操作スキル(Excel関数、PowerPointの図解化など)
  • プログラミング基礎(Python、HTML/CSS、JavaScript入門)
  • データ分析・BIツールの活用方法(Excelピボット、Tableauなど)
  • ロジカルシンキング、問題解決手法
  • ビジネス英語(メール文例、会議フレーズ、プレゼン表現)
  • 外国語初級講座(中国語、韓国語など)
  • ITパスポート試験対策講座
  • SNS運用・Webマーケティングの基本
  • セキュリティ意識向上研修(フィッシング対策、情報漏洩防止)
  • 営業スキル向上トレーニング(ヒアリング力、提案力の強化)

スキル学習では、知識の定着と実務への応用が重要です。eラーニングシステムなら、動画コンテンツを軸にした反復学習と個別最適化が実現できるため、社員のスキルアップと業務効率の向上に貢献できます。

管理職向け研修教材・コンテンツ

eラーニングシステムの活用は、管理職教育においても効果的です。マネジメント層が必要とする知識やスキルを、時間と場所を問わず効率的に学習できる環境が整えられます。以下は、管理職向け研修コンテンツの具体例です。

【管理職向けeラーニングコンテンツ例】

  • マネージャーとしてのマインドセット転換
  • 自分らしさを起点としたリーダーシップスタイル
  • 目標設定と達成に向けたチームマネジメント手法
  • フィードバックと部下育成のコーチング技法
  • KPIや業績の可視化と評価スキルの実践
  • ハラスメント防止・コンプライアンスの管理職視点
  • 問題解決スキルや意思決定力の強化

管理職研修は、組織の競争力を高める重要な教育投資です。eラーニングシステムを活用すれば、管理職に求められるリーダーシップやコーチングスキル、コミュニケーション力を効率よく学べる体制を構築できます。

コンプライアンス研修教材・コンテンツ

コンプライアンス研修は、法令遵守やハラスメント防止、情報リテラシーなど多岐にわたる業務上の留意事項を周知するうえで重要な研修です。自社の教育資産としてeラーニング化することで、受講者の理解と行動変容を促し、企業や組織全体でのコンプライアンス意識の向上につながります。
以下は、コンプライアンス研修向けeラーニング教材の具体例です。

【コンプライアンス研修 eラーニングコンテンツ例】

  • パワハラ・セクハラの事例紹介と防止対応
  • 法令遵守(各種規制や労働法など)基礎教育
  • 情報リテラシー(個人情報保護/情報セキュリティ対策)
  • 安全衛生・職場安全対策(事故防止、災害対応)
  • 内部通報制度の仕組みと利用方法
  • 実際の違反ケースに基づくケーススタディ・判断トレーニング

eラーニングシステムによるコンプライアンス教育は、「いつでも学べる」「更新が速い」「理解度を確認できる」といった、従来型の集合研修とは異なるメリットがあります。多様な自社コンテンツ(動画、ケーススタディ、クイズなど)を柔軟に組み合わせれば、受講者が主体的に学習へ取り組み、実際の行動へとつなげる力を身につけることが可能です。

eラーニングシステムで自社コンテンツを作成する3つのメリット

eラーニングシステムで自社コンテンツを作成すると、以下のメリットがあります。

  • 自社ノウハウを反映したオリジナル教材で学習効果が高まる
  • 情報セキュリティや制度変更にも即対応できる
  • 制作ノウハウの蓄積とコスト最適化を同時に実現できる

それぞれのメリットを具体的に解説します。

自社ノウハウを反映したオリジナルコンテンツで学習効果が高まる

自社のノウハウを活かしたオリジナル教材を作成すれば、学習効果を格段に高められます。
一般的なeラーニング教材では伝えきれない業務のリアルな場面や具体的な手順も、自社コンテンツであれば細かく再現可能です。

 

たとえば、社内に蓄積された成功事例や注意点を動画コンテンツやケーススタディとして構成すれば、より実践的なスキルの定着が期待できます。
さらに、部署や階層ごとに内容を最適化すれば、理解度の向上だけでなく、学習意欲の促進にもつながるでしょう。
学習者が自分に関係のある内容だと感じられる教材こそが、行動変容を促すポイントとなります。そのため、自社でのコンテンツ制作には意義があると言えるでしょう。

情報セキュリティや制度変更にも即対応できる

自社コンテンツをeラーニング化すれば、情報セキュリティ強化や制度変更といった重要な更新にもすばやく対応できます。

 

従来の集合研修では、教材の修正や再配信に膨大なコストと時間がかかっていました。一方、eラーニングシステムを使えば、管理画面上で教材を即時に更新できるため、変化に柔軟に対応できます。とくに情報セキュリティや規則変更など緊急性の高い内容についても、迅速に最新版を配信できる点が強みです。
スピード感のある対応により、社員のリスク意識も自然と高まり、組織全体の安全性と迅速な対応力が向上するでしょう。

制作ノウハウの蓄積とコスト最適化を同時に実現できる

eラーニング教材を自社制作すれば、教材作成スキルが社内に蓄積されます。さらに、外注コストを繰り返し削減できるため、学習施策の持続性と費用対効果を同時に高められるのもメリットです。

 

外注では都度コストが発生しますが、自社でのコンテンツ制作なら教材作成ツールやテンプレートを活用しながら、効率的に教育コンテンツを内製できます。担当者のスキルも自然と高まり、運用を重ねるごとに教材の質が向上する点もメリットです。
教育を継続的に強化したい企業にとって、自社コンテンツの内製化は有力な選択肢と言えるでしょう。

参考記事:eラーニングシステムのメリットとは?学習者・企業双方が得する効果と導入前のポイントを解説

自社コンテンツ対応に優れたeラーニングシステム5選を比較

自社コンテンツ対応に優れたeラーニングシステム5選を紹介します。

  • 【教材作成・配信の柔軟性に強い】LearnO
  • 【教材作成・配信の柔軟性に強い】e学びばこ
  • 【研修用途に特化した操作性・管理機能重視型】Speed LMS Pro
  • 【動画・マイクロラーニングに強い】SAKU-SAKU Testing
  • 【動画・マイクロラーニングに強い】so easy buddy

自社のコンテンツ作成と相性の良いeラーニングシステム選びにお役立てください。

【教材作成・配信の柔軟性に強い】LearnO

LarnO

出典: LearnO

LearnOは生成AIを活用した教材作成に関するノウハウを提供しており、最新技術を取り入れた効率的なコンテンツ制作を支援するeラーニングシステムです。

  • 生成AI活用による教材作成の方法を提供し、効率的なコンテンツ制作を支援
  • パートナー企業と連携し、動画やスライドなどのeラーニング教材の企画・制作をサポート
  • 月額4,900円の業界最安値帯料金から提供、初期費用は0円

LearnOは商用利用も可能です。自社コンテンツを商材として再販売したり、OEM展開(委託先のブランドでの製品製造)によって自社ブランドでサービスを提供したりすることもできるため、eラーニング販売ビジネスの展開もできるでしょう。
さらに、販売代理店やコンテンツ制作などの事業提携パートナーも積極的に募集しており、Webセミナー代行サービスも提供するなど、eラーニングシステム以外の多様なビジネス展開を支援しています。
中小企業や小規模事業者は、申請要件を満たしていればIT導入補助金を利用して導入費用を抑えることも可能です。

【教材作成・配信の柔軟性に強い】e学びばこ

学びばこ

出典: e学びばこ

e学びばこは、インターネット上で簡単に教材を作成・配信できるeラーニングシステムです。
スマートフォンでの受講にも対応しており、時間や場所を選ばずに効率的な教育研修やオンライン学習ができます。
外部向けのコンテンツ販売も可能です。また、教育に限らず、社内での情報共有やアンケート機能の使用といった多様なビジネス用途でも利用可能であり、自社コンテンツをさまざまな形で活用できる基盤が整っています。

【研修用途に特化した操作性・管理機能重視型】Speed LMS Pro

Speed LMS Pro

出典: Speed LMS Pro

Speed LMS Proは、利用者ごとに異なる使いやすさを実現するため、カスタマイズ自由度が高いシステムとして提供されています。UI設計やデザイン作成からの依頼、ユーザビリティ改善のためのUIカスタマイズも可能です。
利用者の要件に対して、単に機能開発を行うだけでなく、eラーニング専門ディレクターが「どのように履歴と結びつくか」「操作性に問題ないか」「課題は本当に解決できるのか」といった知見を活かした提案・企画設計を行います。これにより、研修の目的に合致した最適なシステムを構築できるのが特徴です。

【動画・マイクロラーニングに強い】SAKU-SAKU Testing

SAKU-SAKU Testing

出典: SAKU-SAKU Testing

SAKU-SAKU Testingは独自に作成したオリジナルコンテンツと、あらかじめ用意されているコンテンツを組み合わせて教育内容を作成できるeラーニングシステムです。
動画やスライドによる学習コンテンツも豊富に利用できます。学習目的に応じた構成が可能で、確認テストによる理解度の把握やアンケートによる実態調査なども組み合わせられるのが特徴です。

【動画・マイクロラーニングに強い】so easy buddy

so easy buddy

出典: so easy buddy

so easy buddyはスマートフォンで動画を撮影し、投稿ボタンを押すだけで動画マニュアルが完成します。字幕も自動で表示されるため、編集の手間がかかりません。これにより、見て伝わるノウハウを簡単に動画マニュアル化して、検索しやすく体系的にストックできます。
また、紙のマニュアルが活用されなかったり、情報が古くなったりする課題に対し、soeasy buddyでは簡単に動画作成しマニュアル化して共有可能にすることで、既存の自社コンテンツ(ノウハウ)を効果的に活用できる点がメリットです。

参考記事:【2025年最新比較表付き!】企業向けeラーニングシステム会社おすすめ10選|選び方のポイントも解説

eラーニングシステムを活用した自社コンテンツの作り方・流れ

自社でeラーニングシステムの自社コンテンツを制作する際は以下の段階的な流れを踏むことで、実用性と学習効果を確実に高められます。

 

ステップ①:eラーニングシステムの対象者と目的を明確化
ステップ②:台本・資料の設計とフォーマット化
ステップ③:動画制作・ナレーション収録・テスト設定
ステップ④:eラーニングシステムへのアップロードと配信
ステップ⑤:進捗・理解度の確認・改善

 

まずは対象となる学習者や研修の目的を整理し、その情報をもとに台本や資料を設計書へ落とし込みます。その後、ナレーションや動画を制作し、確認テストも組み合わせてコンテンツ化を進めましょう。
このように構成した教材をeラーニングシステムへアップロードすれば、受講者への配信や進捗・理解度の可視化が可能になり、次のコンテンツ改善へつながります。

eラーニングシステム導入は自社コンテンツを教育資産に変えるチャンス

eラーニングシステムのコンテンツを自社で制作する最大の価値は、「教育内容の即時更新」「ノウハウ資産の蓄積」「継続的なコスト最適化」が同時に叶う点です。
eラーニング研修を活用すれば、動画・スライド・クイズなどの教材を簡単に作成・編集でき、進捗管理も一元化されます。外注に頼らず、自社独自のコンテンツを着実に増やし、ノウハウを積み重ねることで、教育の質向上と効率化を両立させることが可能です。
今回紹介した5つのeラーニングシステムは、自社コンテンツの作成に優れた製品ばかりです。ぜひ、自社の教育体制の強化にお役立てください。

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