近年、人材育成や社員研修・新人研修の方法が見直される中で、eラーニングを活用した研修が注目を集めています。
従来の集合研修は教育効果が高い反面、時間や場所の制約、かかるコストや運営の手間など、さまざまな課題が指摘されていました。一方、eラーニング研修は、オンラインで学習教材や動画を配信し、受講管理や学習の進捗状況を可視化できる点が大きな特徴です。
本記事では、eラーニングによる研修について、そのメリットや企業向けにおすすめのeラーニングシステム5選を、研修担当者や管理者の視点からわかりやすく解説します。
eラーニングシステムとは?

eラーニングシステムとは、企業研修や社員教育において、学習教材や研修コンテンツをオンラインで配信し、受講者の学習進捗や受講管理を一元的に行う学習管理システムのことです。
eラーニングシステムを使えば、動画やスライドなどのeラーニング教材を活用した柔軟な学習が可能となり、受講者は時間や場所にとらわれず研修を受けられます。
管理者は、受講者の学習進捗や理解度テストの結果、全体の研修進行を一覧で把握できるため、人材育成や新人教育、社員研修の水準を一定に保つことが可能です。さらに、学習者ごとに受講環境を整えやすい特徴もあります。
eラーニングは研修の効率化だけでなく、企業全体の教育体制を支える基盤として活用されているシステムです。
eラーニングシステムの基本を詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
参考記事: eラーニングシステムとは?活用するメリット・デメリットと選び方の基本
eラーニングで研修を行う3つのメリット
eラーニングで研修を行うメリットは、以下の3つです。
- 時間・場所に依存しない学習環境を構築できる
- 研修コスト(交通費・会場費)の削減につながる
- 教育効果が可視化され、組織の育成PDCAを回しやすくなる
ここでは、eラーニングで研修を行う際に企業が実感しやすい3つのメリットについて解説します。
時間・場所に依存しない学習環境を構築できる
eラーニング研修の最大のメリットは、受講者が自分に合った時間や場所で研修を受けられる点です。
eラーニングシステムを利用すれば、オンラインで動画や教材を配信できるため、受講者はスマホやPCを使用して好きなタイミングで学習できます。これにより、集合研修で必要だった日程調整や会場の手配が不要となり、シフト制の社員や他拠点の受講者、リモートワーカーにとっても参加しやすくなる点がメリットです。
このように、時間や場所の制約を取り払うことで、企業研修の実施が容易になり、継続的な学びの場を作りやすくなります。
研修コスト(交通費・会場費)の削減につながる
eラーニングによる研修は、交通費や会場のレンタル料といった費用を大幅に削減できる点もメリットです。
集合研修では、受講者の移動費や研修会場の手配、講師の拘束時間などが発生します。
一方、eラーニング研修では、研修教材や動画コンテンツを一度作成すれば、複数の研修コースや社員研修に繰り返し活用可能です。また、研修や受講の管理がシステム上で完結するため、運営にかかるコストも抑えやすくなります。
したがって、eラーニング導入は、研修の質を保ちつつコスト削減を目指す企業にとって適した方法といえるでしょう。
教育効果が可視化され、組織の育成PDCAを回しやすくなる
eラーニング研修のメリットは、受講者の教育効果を数値やデータで確認できるため、組織全体の人材育成サイクル(PDCA)を回しやすい点です。
eラーニングの学習管理システム(LMS)では、受講履歴や学習進捗、テスト結果などをまとめて管理できます。管理者や担当者は、受講者ごとの理解度を把握しながら、研修内容や今後の計画を見直すことが可能です。
これにより、課題の特定や研修の改善がしやすくなり、人材育成を後押しします。
eラーニングで研修を実施するデメリットと対策ポイント
eラーニングで研修を行うデメリットは、以下の2点です。
- 実技研修には不向きの場合がある
- ITリテラシーの差が出やすい
それぞれの課題とあわせて、現場で実践しやすい解決策と共に解説します。
実技研修には不向きの場合がある
eラーニングは、実技や現場対応が中心の研修では学習効果を出しにくいデメリットがあります。
eラーニング教材は知識や手順の学習には優れていますが、実践的なスキルの習得や講師による指導が重要な場面では限界があるケースもあるでしょう。特に新人や技術系の研修では、講師が直接指導する集合研修が効果的な場合も少なくありません。
そのため、eラーニングは主に基礎知識のインプットに活用し、実技研修については集合研修やOJT(実務を通じて行う教育)などと併用するのが大切です。
ITリテラシーの差が出やすい
eラーニング研修では、受講者のITリテラシー(パソコンやシステムを使いこなす力)のばらつきが、学習進度や理解度に影響を与えるデメリットもあります。
パソコンやスマホを使った研修に慣れていない社員は、受講方法に戸惑い、学習がなかなか進まないケースも考えられるでしょう。管理者が想定する使い方と現場の操作スキルに差があると、教材の効果が十分に発揮できません。
この対策として、eラーニング導入時に、わかりやすい受講ガイドや手順説明を準備するのがおすすめです。サポート体制を整え、誰もがスムーズに学べる環境を作る必要があります。
研修におすすめのeラーニング5選を比較
研修に適したeラーニングの中で、Bizcanおすすめのサービスは以下の5選です。
- LearnO
- Schoo for Business
- SmartBrain
- ek-Bridge
- AirCourse
eラーニング研修の効果を高めるためには、自社の研修目的や運用体制に合ったシステム選びが欠かせません。ここでは、各eラーニングサービスの特徴をご紹介します。
LearnO

LearnO(ラーノ)は、企業研修で発生する運用の負担やコスト、学習定着などの課題を解決するeラーニングシステムです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 柔軟な契約形態 | 1カ月からの契約が可能であり、年間契約をしても1年単位で解約可能なため、研修計画や予算の変動に柔軟に対応できます。 |
| 迅速なサービス開始 | 契約締結後、最短で1営業日以内に利用開始できるため、急ぎの研修スタートにも対応します。 |
| 既存教材の簡単活用 | 既存資料やスライドをPDF化してそのままアップロードでき、新しく教材を作る必要がありません。 |
| 学習進捗の証跡(エビデンス)管理 | コンプライアンス研修など、全社員への教育義務がある場面で学習の証拠をしっかり残せます。 |
LearnOは3,800社、月間60万人以上の利用実績があり、10年以上の運用ノウハウを基に800回以上のバージョンアップを重ねているため、安心して利用できるeラーニングとしておすすめです。
Schoo for Business

Schoo for Business(スクー・フォー・ビジネス)は豊富なコンテンツによる網羅性の高さと、常に最新の知識を提供し続けられる更新体制が特徴のeラーニングです。
動画数が9,000本以上と国内最大級であり、ビジネススキルからプログラミング、DX、AI、さらには哲学まで全21カテゴリの幅広い領域を網羅しています。
内定者や新入社員、若手から管理職まで、対象ごとに最適な学習プログラムも選べます。講座は年間600本(毎月約50本)追加されるため、常に新しい内容を学ぶことが可能です。
SmartBrain

SmartBrain(スマートブレイン)は、マルチデバイス対応で受講のしやすさにこだわったeラーニング学習システムです。PCやスマホ、タブレットはもちろん、フィーチャーフォンにも対応しています。
企業独自の研修講座を作れる「オリジナル講座作成プラン」(有料)もあり、自社のノウハウや独自性を活かした研修が展開できます。
ek-Bridge

ek-Bridge(イーケーブリッジ)は、パナソニックが長年培った社員教育ノウハウを活かした法人向けクラウド型教育プラットフォームです。必須の全社教育の徹底や運用の柔軟性に強みがあります。
特に情報セキュリティやコンプライアンス、プロジェクト管理、DX推進などの専門分野の講座が豊富で、10万人以上の利用実績があります。
AirCourse

AirCourse(エアコース)は、「受け放題の動画研修付きeラーニングシステム(LMS)」です。教育担当者の手間やコストを抑えつつ、質の高い人材育成を可能にします。
初期費用なしで、1人当たり月額200円から利用でき、コストパフォーマンスにも優れているのが強みです。1,000コース、6,000本以上の動画コンテンツが受け放題で、コンテンツ調達の手間や費用削減につながります。
参考記事:ビジネスマナー研修におすすめのeラーニングシステム4選!導入メリットや新入社員・若手社員向けに適したサービスを紹介
企業研修に最適なeラーニングシステムを導入する5つの選び方
企業研修でeラーニングシステム導入を検討する際は、次の5つのポイントを基準に選定することが重要です。
- 学習の進捗管理や理解度テスト機能の有無
- スマホ対応の有無
- 導入後のサポート体制
- 無料トライアルの有無
- 料金体系の透明性
eラーニングの学習管理システムがあれば、受講者の学習進捗や理解度を効率的に管理できます。スマホ対応であれば、場所を問わず研修に参加しやすくなるのも強みです。
サポート体制や無料トライアルは研修担当者の不安を和らげ、料金の明確さは費用計画の立てやすさにつながります。
これら5つの観点でeラーニングシステムを比較・検討すれば、企業研修の効果が高まり、継続的な人材育成も実現しやすくなるでしょう。
企業研修を効率化し、教育効果を向上するためのeラーニング活用を
eラーニング研修は、単に従来の研修を置き換えるだけではなく、企業の人材育成を仕組み化するための大切な基盤です。
受講者の情報や学習進捗、理解度テストを活用して教育効果を可視化できるのは、集合研修にはない強みです。ただし、実技研修や社員のITリテラシー差への対応も重要となります。
目的に応じた研修手法とeラーニングシステム選定で、質と効率を両立した社員教育が可能になります。

