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2025/11/18

【2025年版】eラーニングに使える助成金・補助金まとめ|対象要件・申請方法まで解説

  • eラーニングシステム
eラーニングシステムで活用できる補助金

「eラーニング導入を検討しているが、費用が不安」
「eラーニング導入に助成金や補助金が使えると聞いたが、どれが対象かわからない」
こんな疑問を持つ企業も多いのではないでしょうか。
eラーニングに使える助成金・補助金には、人材育成訓練の研修費用やeラーニングシステム導入に対して、経費を助成してもらえる「人材開発支援助成金」や、「IT導入補助金」などがあります。

 

では、どのような要件を満たせば助成対象となるのでしょうか。本記事では、eラーニングに使える助成金・補助金の申請方法や活用ポイントをわかりやすく解説します。

目次

eラーニング導入に利用できる助成金・補助金とは?

硬貨と草

eラーニング導入に利用できる助成金・補助金とは、国や自治体が提供しているeラーニングを導入したい企業向けの支援金制度のことです。

eラーニングを導入する際、費用負担が生じますが「人材開発支援助成金」や「IT導入補助金」といった助成金・補助金制度を活用すれば、導入コストの抑制につながる可能性があります。
eラーニング導入に利用できる助成金・補助金制度は、制度ごとに対象企業や要件が異なります。企業規模や雇用保険の適用範囲、研修形式などが定められているのが特徴です。

 

たとえば、IT導入補助金では、eラーニングシステムの導入費用の半額が補助対象となるケースもあります。そのため、eラーニング研修の導入を検討している企業の中で、助成金・補助金の利用を想定している場合は、対象となる事業の規模 や支給対象の経費、助成率・補助率などを早めに確認しましょう。
自社の人材育成や研修計画と整合させた申請準備を行うのが重要です。

eラーニングの導入メリット・デメリットについて、詳しくは以下の記事で解説しています。

参考記事: eラーニングシステムの特徴とは?管理者・受講者側の機能・導入メリット&デメリットを解説

eラーニング導入で活用できる助成金・補助金|概要と対象要件

eラーニングの導入で活用できる代表的な助成金・補助金として、以下2つの制度があります。

  • 人材開発支援助成金(厚生労働省)
  • IT導入補助金(経産省・中小企業庁)

それぞれの助成金・補助金について詳しく解説します。

人材開発支援助成金(厚生労働省)

人材開発支援助成金は、事業主等が雇用する労働者に対し、職務に関連した専門的な知識及び技能を習得させるための職業訓練を支援する制度です。支給対象は、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部などが該当します。
この助成金は、企業の人材育成やスキルアップの応援が目的です。

 

eラーニング導入によるデジタル人材の育成や、定額制訓練(サブスクリプション型)の導入を検討している場合、人材開発支援助成金の「人材育成支援コース」、「人への投資促進コース」、「事業展開等リスキリング支援コース」に該当する場合があります。

 

たとえば、令和7年度版の「人材育成支援コース」紹介資料によると、支給対象となる訓練を行った場合の経費助成率は、正規雇用労働者等の場合で45%、有期契約労働者等の場合で70%です。
人材開発支援助成金を活用できる事業主や、支給対象となる訓練にはさまざまな要件が設けられているので、詳細は公式ページを確認してください。

参照:人材開発支援助成金(厚生労働省)

IT導入補助金(経産省・中小企業庁)

IT導入補助金(正式名称:サービス等生産性向上IT導入支援事業)は、主に中小企業・小規模事業者等の生産性向上を目的とし、ITツールの導入を支援する補助金制度です。
IT導入補助金には、導入目的やITツールの種類に応じて以下の申請枠・類型が設けられています。

  • 通常枠
  • インボイス枠
  • インボイス対応類型
  • 電子取引類型
  • セキュリティ対策推進枠
  • 複数社連携IT導入枠

IT導入補助金の対象となるかどうかは、個別のITツール(eラーニングシステムを含む)が事務局に登録されているかで決まります。
申請を行うには、中小企業・小規模事業者がIT導入支援事業者と連携し、定められた手続きフローに従って交付申請を行う必要があります。

参照: IT導入補助金(経産省・中小企業庁)

東京都独自の補助制度

東京都では、地域企業の人材育成とDX推進を支援するために、独自の助成制度が設けられています。

  • オンラインスキルアップ助成金
  • DXリスキリング助成金

上記2つの助成金・補助金について詳しく解説します。

オンラインスキルアップ助成金

オンラインスキルアップ助成金は、都内の中小企業・小規模企業者・団体が従業員に対して行う、eラーニングを利用した職業訓練にかかる経費を助成する制度です。従業員の人材育成の支援を目的としています。
人材開発支援助成金とは異なり、オンラインスキルアップ助成金に賃金助成の制度はなく、主に訓練経費(受講料等)に特化した制度である点が特徴です。
助成率と上限額は、事業者の区分や非正規雇用労働者の参加割合によって以下のように異なるため確認しましょう。

事業者区分 助成率 上限額
小規模企業者 助成対象経費の3分の2 27万円
その他の中小企業等 助成対象経費の2分の1 20万円
非正規雇用労働者が
受講者全体の2割以上参加した中小企業等
助成対象経費の3分の2 27万円

オンラインスキルアップ助成金の支給額は、訓練後に提出された実績報告書の審査を経て確定されます。そのため、交付決定額がそのまま支給額になるとは限らない点に留意してください。

参照:オンラインスキルアップ助成金

DXリスキリング助成金

公益財団法人東京しごと財団が提供するDXリスキリング助成金は、都内の中小企業等が、民間の教育機関等の提供するDXに関する職業訓練に従業員を参加させた際の経費を助成する制度です。eラーニングによる訓練も助成対象に含まれます。
具体的な講座の例としては以下のようなものが含まれます。

  • AI・IoT
  • プログラミング言語
  • データサイエンス
  • セキュリティ、ネットワーク
  • UI/UXデザイン、デザイン思考
  • RPA
  • プロジェクトマネジメント

DXリスキリング助成金の申請が通ると、訓練経費に対して以下の助成が適用されます。

項目 詳細
助成率 経費の4分の3
上限額(1人1研修あたり) 75,000円
上限額(1申請企業等あたり) 100万円まで

DXリスキリング助成金は訓練経費に特化した助成制度です。とくに、都内の企業が短時間(3〜10時間未満)のDX関連eラーニングを活用したい場合に適しています。

参照: DXリスキリング助成金

 

クラウド型eラーニング「LearnO」を運営するMogic株式会社では、LearnOによる研修を導入するユーザーを対象に、補助金・助成金の手続きサポートを行っています。
※LearnO は「IT導入補助金2025」の対象ITツールとして登録されているeラーニングシステムです。
Mogic株式会社は、「eラーニングで補助金や助成金を活用したいが、難しそう」と感じる企業に対し、手続きサポートを行い、低コストでの研修実施を支援しています。LearnOの詳細は、以下よりご覧いただけます。

eラーニング導入時に利用できる助成金申請の方法

ノートパソコンを使う女性

eラーニング導入にともなう助成金を活用するには、訓練計画の策定から申請書類の提出まで計画的に進めることが重要です。
助成金の申請は「事前申請」が原則であり、訓練開始前に厚生労働省や都道府県労働局へ、「職業訓練実施計画届」「事業所情報」などの書類を提出する必要があります。申請時には、助成対象経費・対象労働者・訓練期間を明確にしておきましょう。要件を満たすことが支給審査の前提条件となるため、事前に確認しておくことが重要です。

 

申請手続きは一般的に以下の3段階で構成されます。

  1. 計画申請:訓練実施前に「訓練計画書」「事業所情報」「訓練カリキュラム」などを提出
  2. 訓練実施:eラーニングによる受講履歴、受講者名簿、出席データを学習管理システム(LMS)で記録
  3. 支給申請:訓練修了後、実際の受講状況を報告し、「経費助成額」「賃金助成額」の支給申請書を提出

申請時のよくある誤りとして、訓練後の申請や書類不備による不支給があるため注意しましょう。

eラーニング導入時に助成金を活用するときの注意点

eラーニング導入時に助成金を活用する際は、主に以下5つの点に注意しましょう。

  • 訓練開始前の申請が必須
  • 助成対象の経費と要件を正確に把握する
  • 受講管理と記録の可視化が必要
  • 計画内容と実施内容の不一致に注意
  • 条件を満たして申請しても、必ずしも支給対象になるとは限らない

eラーニングの導入時に助成金を利用する場合、訓練開始後の申請は助成対象外となるため、計画段階でスケジュールを確定させることが重要です。申請手順や助成対象経費の範囲を正確に理解し、制度の要件を満たしましょう。
eラーニングによる研修は、学習管理システム(LMS)で受講履歴や研修修了証明を記録・保管することが支給条件です。申請時の訓練計画と実際の実施内容が異なると、不支給になる可能性があるため注意してください。

 

また、助成金・補助金の予算上限に達して早期終了したり、なんらかの要因で審査に落ちる場合もあったりするため、「条件を満たして申請すれば必ず支給してもらえる」わけではない点も注意しましょう。

「助成金の申請書が通らなかった…」という声も少なくありません。
助成金申請は手続きが複雑なため、社会保険労務士や助成金申請代行サービスなどの専門家に相談し、書類不備や要件違反を防ぐのもおすすめです。

eラーニング導入+助成金で「教育コストの最適化」を実現

eラーニング導入時に助成金を活用すれば、企業は教育コストを抑えながら人材育成支援とDXリスキリング推進を同時に実現できます。
ただし、助成金には「訓練計画の事前申請」「助成対象経費の明確化」などの要件があります。専門家と連携しながら、申請準備を進めるのが必要書類の不備を防ぎ、スムーズに申請手続きを進めるポイント です。eラーニング導入時には、助成金制度を上手に活用して従来の教育体制からシステムを活用した指導方法へ体制の強化を実施し、教育コストの最適化を図りましょう。

 

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