飲食・小売・介護・宿泊などの現場では、人材不足が深刻化していることをご存知でしょうか。なかでも、即戦力として採用できる外国人労働者へのニーズが高まり、「外国人人材紹介サービス」の活用が注目を集めています。
とはいえ、在留資格やビザ申請、人材紹介の手数料など不明点が多く、外国人の採用を躊躇している企業も多いでしょう。
本記事では、外国人採用に強い人材紹介会社を厳選して紹介し、外国人採用での最適なパートナー選びのヒントをご提供します。
外国人人材紹介サービスとは？
外国人人材紹介サービスとは、特定技能外国人や技能実習生など、在留資格に応じた適切な人材を企業に紹介し、採用担当者の業務負担を軽減するサービスです。
人材紹介会社を通じて外国人労働者を採用すれば、ビザ申請のサポートや日本語教育といった支援体制も整い、外国人雇用における不安の解消につながります。
飲食店や小売店などの店舗経営において、外国人スタッフの採用は人材不足解消につながる選択肢の一つです。専門性の高い人材紹介サービスを活用することで、人手不足解消につながる外国人採用の効率化とマッチング精度の向上につながります 。
参考記事：外国人採用の身元保証人とは？身元保証人がいない場合の対応・責任範囲・書類例まで解説
費用相場はいくら？外国人採用の紹介料と料金体系
外国人採用時にかかる費用の相場は、1人あたり約100万円～300万円が目安です。
外国人人材紹介サービスの費用は、成果報酬型と定額型の2つの料金体系に大きく分かれています。紹介手数料は、採用者の年収や職種によって変動するため、あくまで目安と考えておきましょう。
成果報酬型は、採用が確定した時点で料金が発生する仕組みです。一般的に採用者の初年度理論年収の30～35%程度が紹介料の相場となっています。
一方、定額型の料金体制の人材紹介会社では、職種や在留資格に関わらず一律の費用設定となるため、採用計画を立てやすい点がメリットです。
外国人採用では、特定技能外国人や技能実習生など在留資格によって、対応する登録支援機関のサポート内容も異なるため、紹介サービス料金に含まれる業務内容は事前に確認しておきましょう。
採用担当者は、自社の採用予算や求める人材の特性を踏まえて適した料金体系の人材紹介会社を選ぶことで、費用対効果の高い外国人雇用を実現できます。
【マッチング力重視】おすすめの外国人人材紹介会社3選
ここでは、登録者数が多く、職種・スキル・日本語能力などのマッチング精度が高い外国人人材紹介会社を3社厳選してご紹介します。
- Bridgers
- ゴーウェル
- ACE
自社に最適な外国人材を採用したい企業におすすめです。
Bridgers
Bridgers（ブリッジャーズ）は、外国人人材紹介会社として「マッチング力」を重視するために、求職者の厳格な選抜と企業への高いコミットメントを追求している点が強みです。とくに内定承諾率92%という高い実績が、そのマッチング力を裏付けています。
内定承諾率が高い理由には、企業のニーズと求職者の希望を綿密にすり合わせ、高いマッチが見込める状態で面接会を実施する点が挙げられます。
紹介される人材は、大卒・短大卒以上かつ日本語能力試験N2以上の日本語レベルが高い外国人人材である点も特徴です。
ゴーウェル
ゴーウェルはこれまで10,000社以上の企業をサポートし、日本のグローバル化に貢献してきた外国人人材紹介会社です。
「日本とアジア、世界をつないで人々を幸せに」することを経営理念として掲げ、とくに国内在住の外国人材紹介と東南アジア言語の分野で圧倒的な強みを持つ点が、マッチングの基盤となっています。
ゴーウェルではマッチングの質を高めるための母集団の規模とレベルが高く、日本語が流暢な外国人材が12,000名以上登録されている点も特徴です。
また、国内在住外国人向けの相談スペース「GOWELL TOWN銀座」も運営しており、2020年5月のオープン以来、2万人以上の就職やビザの相談に対応しています。
ACE
ACE は20年以上にわたり、外国人専門の人材紹介会社のパイオニアとして外国人採用をサポートしてきた企業です。
日本で働く高度外国人の登録者数は6万人超、137カ国にわたり、登録人数において「日本で働く高度外国人の登録者数No.1」とされています。
登録人材の93%がビジネスレベルの日本語力（日本語能力試験 N1、N2）を持っている点も特徴です。
【業界特化（飲食・介護・宿泊など）】おすすめの外国人人材紹介会社3選
外国人採用において重要なのが、業種ごとの専門性です。飲食、介護、宿泊などサービス業では、即戦力かつ現場理解のある人材が求められます。
- Funtoco
- STAY WORKER
- WORK JAPAN
ここでは、特定業界に特化した外国人スタッフを紹介できる紹介会社を3つ紹介します。現場にフィットする人材を探している方は必見です。
Funtoco
Funtocoは特定技能制度をベースに、介護・外食などのサービス業をメインとした外国人人材紹介を行っています。紹介した外国人人材の80％以上がサービス業に就業中です。
介護・外食業界では日本語力や対人スキル、気遣い力などが求められます。そのため、サービス精神を持った外国人材を見極める力や介護・飲食業界に特化した支援ノウハウを蓄積している点がポイントです。
STAY WORKER
STAY WORKERは株式会社USEN WORKINGが運営する外国人採用サービスであり、アルバイトから特定技能者まで幅広い雇用形態に対応しているのが特徴です。
STAY WORKERが支援している特定技能者の勤務先分野には、とくに外食が得意であると明記されています。また、外食の他に介護分野も支援中です。
1,500人以上の候補者紹介実績があり、特定技能制度が開始された2019年より外国人採用サポートを続けているため、実績とともに外国人材紹介の経験も豊富にあります。
WORK JAPAN
WORK JAPANは、外国人と企業をつなぐプラットフォームであり、外国人のための多言語求人サイトを運営しています。フルタイム、パートタイムおよび特定技能の仕事にも対応している求人サイトです。
さまざまな業種のうち、飲食業（レストラン）、宿泊業（ホテル）の求人も掲載しています。企業向けには、飲食・小売業を対象に応募数を増やすためのノウハウを提供している点も特徴です。
日本語能力不問の求人を含む日本全国の仕事が掲載されています。
【定着・サポート重視】おすすめの外国人人材紹介会社2選
言語や文化の違いによる離職を防ぐには、生活支援や職場フォローなどのサポート体制が不可欠です。ここでは、定着率や支援制度に力を入れている信頼度の高い外国人人材紹介会社を2社ご紹介します。
- フルキャストインターナショナル
- マイナビグローバル
長く働いてくれる外国人人材を採用したい企業はぜひ参考にしてみてください。
フルキャストインターナショナル
フルキャストインターナショナルは、採用後の定着と充実した事前研修に重点を置いた外国人材紹介サービスです。
採用、募集、入国手続き、そして就業後のケアまでをワンストップでサポートするため、外国人材の受け入れに不慣れな企業側の手間を削減します。
登録支援機関による生活サポートや海外現地での手厚い研修も行っており、受け入れ企業は即戦力となる外国人の人材採用が可能です。
マイナビグローバル
マイナビグローバルのサービスは、企業と候補者間のミスマッチを最大限に防ぎ、高い定着率につながる選考プロセスを採用しています。
具体的に、単独面接会の実施、単願者の選抜、外国籍専門のキャリアアドバイザーによる選抜といった徹底した事前選抜まで行い、高い内定承諾率を実現しているのが特徴です。
マイナビグローバルはとくに特定技能分野における支援に注力しており、介護現場（訪問介護含む）や外食、建設業、自動車運送業などの分野で採用支援セミナーを開催し、専門的なサポートを提供しています。
外国人人材紹介会社を選ぶ4つの比較ポイント
外国人人材紹介会社を選ぶ際は、以下4つのポイントを比較することが重要です。
- 業種・職種への対応実績（飲食・小売・介護など）
- 登録者数・国籍（ベトナム・フィリピン・ネパールなど）
- 費用・紹介手数料（成果報酬型が多い）
- サポート体制（登録支援・日本語教育・相談窓口）
まず、飲食店や小売店、介護施設など自社の業界における紹介実績が豊富な人材紹介会社を選べば、業務内容に適した外国人スタッフの採用確率が高まります。登録者の国籍数が多く、登録者数も充実している会社であれば、求める人材との出会いが期待できるでしょう。
料金面では成果報酬型の紹介手数料が一般的ですが、費用の透明性や追加料金の有無を確認する必要があります。
登録支援機関として特定技能外国人へのサポートや日本語教育、採用後の相談窓口など、サポート体制が整っているかも重要な判断材料です。
採用担当者は、自社の予算や求める人材像を踏まえて、最適な料金体系の人材紹介会社を選ぶのが大切です。そうすることで、費用を抑えつつマッチング精度の高い採用を実現し、優秀な人材を効率的に確保できます。
外国人採用は人材紹介のパートナー選びも重要
外国人採用は単なる労働力の補填にとどまらず、現場の活性化や多言語対応力の強化にもつながる重要な経営判断です。特定技能外国人や技能実習生など制度を正しく活用し、定着支援まで視野に入れることで、継続的な人材確保が可能になります。まずは、自社の採用ニーズに合った外国人人材紹介会社をチェックしてみましょう。
