配膳ロボットの導入を検討しているものの、どのような効果が得られるのか分からない…。飲食店において配膳ロボットの導入が進んでいますが、実際にどのような効果があるのでしょうか。
本記事では、配膳ロボットの導入効果4選や配膳ロボットが必要とされる背景、具体的な機能や導入時の注意点について解説します。
配膳ロボットの効果4選
まずは配膳ロボットを導入することによって得られる効果を4つ紹介していきます。
店舗業務の効率化
配膳ロボットを導入することで、店舗業務の効率化に繋がります。
配膳ロボットが料理や飲み物の配膳・下膳業務を自動で行ってくれるようになるため、人の手で提供業務を行う必要はありません。
また、配膳ロボットは一度に多くの料理や飲み物を配膳することができます。そのため、
人の手で行うよりも、効率的に料理や飲み物の提供が可能になります。
従業員の負担減
配膳ロボット導入により、店舗で働く従業員の負担を減らす効果も期待できます。
たとえば人手が足りず、配膳などのホール業務と調理業務を兼任して行っている店舗があった場合、従業員の業務負担はかなり大きくなっている状態です。
そこで配膳ロボットに配膳業務を任せることで、従業員を調理業務に集中できるようになるなど、業務負担の減少に繋がります。
自店で従業員に過度な負担がかかってしまっていると感じている場合には、配膳ロボットの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
非接触の徹底
2020年のコロナ禍以降、飲食業界でも非接触を徹底して接客を試みる店舗は増えたはずです。
現在は数年前ほどではないとはいえ、何かしらの配慮は必要です。客層の中にも、接客や配膳はできるだけ非接触で行ってほしい、という考えを持っている人は少なからずいるでしょう。
その点、配膳ロボットは人の手を使わずに来店客に料理や飲み物の提供が可能です。接客時の非接触の徹底に繋がるため、衛生面に気を配っている店舗というイメージを持ってもらうことができます。
その他店舗業務の質向上
配膳ロボットを導入することで、店舗業務全体の質向上も期待できます。従来すべてを人の手でカバーしていたところ、一部を配膳ロボットが行ってくれるようになる分、スタッフは調理や接客など、その他の店舗業務に集中することができます。
配膳・下膳以外の店舗業務に人手を割くことができるようになるため、店舗業務全体の質を底上げする効果が期待できるでしょう。
配膳ロボットを導入することで、業務効率の向上だけに留まらず、衛生面で安全性が向上するなどさまざまな効果を得ることができます。
なぜ飲食店に配膳ロボットが必要なのか?
配膳ロボットを導入することで飲食店にさまざまな効果が得られることは分かりましたが、
何故近年、配膳ロボットが必要とされているのでしょうか。
本項では、配膳ロボットが必要とされる背景について解説します。
慢性的な人手不足
飲食業界は慢性的な人手不足を課題として抱えています。本記事を読んでいる方の中にも、サービスを提供するうえで十分な人手が足りていない、スタッフを雇用してもなかなか定着せず人手不足が慢性化しているといった悩みを抱えている人もいるでしょう。
人手不足を解消する一つのソリューションとして、配膳ロボットをはじめとしたDX推進の動きが飲食業界にも起きています。
配膳ロボットの需要が増加傾向にある背景として、業界が抱える人手不足は無視できない要素といえるでしょう。
アフターコロナにおけるサービスの変化
アフターコロナと呼ばれる現在において、サービスの形が少しずつ変化しています。また、顧客の求めるサービスの形にも、変化が生じているといえるでしょう。
その中の典型が、非接触の徹底です。感染症対策の一環として行われてきた非接触でのサービス提供ですが、アフターコロナ下でもその流れは続いています。
無人で料理や飲み物の提供ができる配膳ロボットは、非接触を徹底してほしいという需要の中で注目されている背景もあるでしょう。
飲食店におけるDX推進の必要性
DX推進はかねてよりさまざまな業界で進んできていますが、飲食業界においても例外ではありません。従来全ての業務を人の手でカバーしていた部分にシステムやツールを導入することで、飲食店の抱える課題解決に繋げることが可能です。
配膳ロボットの導入も、飲食店におけるDX推進の一環といえます。配膳・下膳業務を自動化し、効率的にすることで、店舗内における業務環境の整備に繋がります。
このように、飲食業界が抱えている課題や、時代背景から配膳ロボットが飲食店に普及しつつあります。
配膳ロボットの機能とは
配膳ロボットとはいっても、具体的にはどのような機能が備わっているのでしょうか。
本項では、配膳ロボットに備わっている機能について解説します。
運搬機能
配膳ロボットとして基本の機能になるのが、運搬機能です。配膳ロボットに搭載されているトレイに料理や飲み物を積み、注文客のもとへ届ける機能です。
運搬機能については配膳ロボットのモデルによって違いがあります。トレイの段数や積載可能な重量が異なるため、一度に提供できる量に違いがある点には注意しましょう。
障害物感知機能
配膳ロボットは客も往来する店舗内を移動し、業務を行います。そのため、どの配膳ロボットにも障害物感知機能が搭載されています。配膳ロボットの移動中に障害物をセンサーが感知した場合、自動で停止する機能です。
障害物感知機能があることで、人との衝突事故などを未然に防ぐことができます。配膳ロボット導入後も安全な店舗運営をしていくうえで、欠かせない機能といえるでしょう。
配膳ロボット間の連携機能
配膳ロボットの中には、配膳ロボット間で連携し、業務の分担を行えるモデルが存在します。飲食店によっては店舗規模が大きく、複数の配膳ロボットを導入する場合もあるでしょう。
そのような場合、配膳ロボット間で連携できるモデルを複数台導入することで、配膳業務の効率化し、回転率高く業務を行うことが可能です。
コミュニケーション機能
配膳ロボットの中には、AIによるコミュニケーション機能が搭載されているモデルがあります。
たとえば食事客に簡単な挨拶をする、おすすめの商品を提案するなど、一定のコミュニケーションをとることが可能です。
省人化により接客が無機質になってしまうのではないかと危惧している場合、このような会話機能が搭載されている配膳ロボットはニーズがあるのではないでしょうか。
このように、配膳ロボットには配膳・下膳機能に留まらず、さまざまな機能が備わっているため、活用方法にも選択肢があります。
配膳ロボットを導入する際の注意点
本項では、配膳ロボットを導入する際に注意しておくべきポイントについて解説します。
導入コスト
配膳ロボットを導入する際に無視できないのが導入コストです。購入・レンタル・リースそれぞれで価格相場が異なるため、注意が必要です。
なお、購入とレンタルの場合の価格相場としては以下の通りです。
1. 購入の場合:100万~300万円程度
2. レンタルの場合:6万~10万円程度
また、リースに関しては業者へ問い合わせて見積もりをとるパターンが多いため、気になる配膳ロボットがあれば一度見積もりを出してもらい、検討するのが無難です。
ロボットが走行できる環境が整っているか
配膳ロボットは障害物感知機能が備わっており、自動で走行可能です。しかしながら、安全に運用していくうえである程度店舗環境を整えておく必要があります。
たとえば通路幅が極端に狭い、店内に細かい障害物が落ちているなど、配膳ロボットが走行できる環境が整っていないまま導入しても、期待するような働きは難しいでしょう。
そのため、導入前に配膳ロボットの運用を考慮した店舗環境の整備は不可欠です。
業務オペレーションの変更
配膳ロボットを導入することで、従来の業務オペレーションを変更する必要が生じます。調理スタッフからホールスタッフへの料理の受け渡しなどが必要なくなる分、配膳ロボットを活用する前提で業務オペレーションを組みなおしましょう。
なお、業務オペレーションを変更した場合は、しっかりと従業員に周知を行い、業務中に混乱が生じないよう配慮する必要があります。
配膳ロボットを導入する際は、導入コスト、店内環境の整備、業務オペレーションの変更に注意が必要です。
まとめ
本記事では、配信ロボットの導入効果や必要とされる背景、配膳ロボットの機能や、導入時の注意点について解説しました。
配膳ロボットを導入することで、店舗が抱えるさまざまな課題を解決することが可能です。
本記事で紹介した内容を踏まえ、自店への導入を検討してみてはいかがでしょうか。