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2024/12/24

配膳ロボットの導入事例4選!導入効果や導入時の流れも紹介

  • 配膳ロボット
配膳ロボットの導入事例4選!導入効果や導入時の流れも紹介

配膳ロボットは便利に思えるが、実際の導入に踏み切れない…。配膳ロボットの導入がさまざまな飲食店で進む中、検討材料が少なく実導入に踏み切れていない店舗も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、配膳ロボットの導入事例や導入効果、導入時の注意点や、導入までの流れについて解説します。

目次

配膳ロボットの導入事例4選

配膳ロボットの導入事例を紹介
本項ではまず、配膳ロボットを実際に導入した飲食店の事例を4つ紹介します。

事例①

まず紹介する事例は、北海道に本社を構え、チェーン展開する「ラーメンさんぱち」の事例です。
同店ではアフターコロナ下において、人手不足による営業時間短縮、店休日といった課題に直面していました。また、上記状況下での従業員への負担増、サービスの質低下が問題になっていたといいます。
そこで同点はソフトバンクロボティクスが開発した「Keenbot T8」の導入。配膳ロボットを組み込んだ業務オペレーションへシフトしていきます。
Keenbot T8を導入したことで、同店は「0.5人分の労働力」を得ることができていると語っています。2人では人が足りないが3人では多い、そのような場合に、Keenbot T8の働きでちょうどよく業務を回せているといいます。
出典:現場の人手不足ヘルプ要請が大幅減少!ラーメンさんぱちを支える新型配膳ロボットKeenbot T8

事例②

続いて紹介するのは、イタリアンレストラン「ベッラベーラ」錦糸町店の配膳ロボット導入事例です。
平日はビジネスマンやOL、休日はファミリー客が多く訪れる同店ですが、ショッピングモール内に店舗を構えているため、席回転率をアップさせ、他の飲食店に人手が流れないような体制構築が必要だったといいます。
そこで同店は配膳ロボットKettyBotを導入。導入効果として店長は「スタッフ一人分以上の働きはしてくれていると思う」と語っています。スタッフを追加することなく業務効率が向上しており、従業員の負担減にも貢献できています。
出典:スタッフの作業負担軽減が良質な接客に繋がっています

事例③

3つ目の事例として取り上げるのは、「回転寿し まつりや 山鼻店」での配膳ロボット導入事例です。
同店ではかねてから、人手不足の中でスタッフが配膳、会計、お客様対応に追われ、席回転率に課題を抱えていました。
そこで同店は通路幅に合わせて稼働できる「KEENON T8」を導入。
配膳ロボットの導入により、キッチンスタッフがホールに出る必要がなくなり、キッチン業務に専念できるようになったといいます。一方ホールスタッフもテーブルリセットに時間を割けるようになったことで、課題としていた席回転率の向上も実現しています。
出典:回転寿し まつりや 山鼻店さま

事例④

最後に紹介するのは、「かつ波奈 木更津店」の配膳ロボット導入事例です。
元々少数精鋭で運営をしていた同店ですが、混雑時スタッフにかかる業務負担が課題となっていました。
そこで同店は猫型配膳ロボット「BellaBot」を導入。
BellaBotの導入により、重量のある料理の皿を人が運ぶ必要がなくなり、スタッフの負担減と配膳業務の効率向上を実現しています。
出典:かつ波奈 木更津店 さま

配膳ロボットを導入することで、飲食店の抱えるさまざまな課題解決に繋がります。

配膳ロボットの導入効果3選

配膳ロボットの導入効果を解説
続いては、配膳ロボットを導入することで得られる効果を3つ紹介します。

業務効率化

配膳ロボット導入を通じ、業務効率化を図ることができます。
一度に多くの料理・飲み物を配膳・下膳できる配膳ロボットであれば、従来人が往復して配膳作業をしていたところを一度で完結させることもできます。配膳業務が効率化することで、席の回転率が上がり、店舗の利益アップという結果にも還元されていくでしょう。
配膳業務の自動化を通じ、業務効率を改善できるのは配膳ロボットの強みです。

人件費削減

配膳ロボットは無人で稼働できるため、その分浮いた人件費の削減効果も期待できます。飲食店における課題として人手不足が叫ばれますが、人件費が店舗運営を圧迫しているケースも多いはず。
人件費削減を図りたいものの、人が減ることによる業務効率、サービスの質低下は避けたい。そのような場合には、配膳ロボットの導入がマッチする可能性があります。

顧客満足度向上

飲食店として目指すのは、質の高いサービスを提供し、顧客に満足してもらうことです。顧客満足度を向上させる方法はさまざまですが、人手を増やし、余裕をもって業務を回すことで、サービス全体の質を向上できるはずです。
この点において、配膳業務という領域を省人化し、スタッフをその他コア業務に注力させられる配膳ロボットは、顧客満足度向上にも一役買うことができます。
配膳ロボット導入により、業務の効率化に留まらず、コスト削減などの効果を得ることが可能です。

配膳ロボット導入時の注意点

配膳ロボット導入時の注意点
一方で、配膳ロボットを導入する際はいくつかのポイントに注意が必要です。
本項の内容を確認し、注意点についてチェックしておきましょう。

配膳ロボット導入の目的を明確にする

配膳ロボットを何故導入するのか、目的は明確にしておきましょう。人手が足りており、人件費も店舗運営上の問題になっていないにも関わらず配膳ロボットを導入しても、十分な効果を得ることはできません。
人手不足、サービスの質が低下しているなど、店舗において解決したい課題が明確を明確にし、その課題解決に配膳ロボットが役立つと判断できた場合に、配膳ロボット導入を検討してみるのが無難です。

店舗オペレーションを刷新する

配膳ロボットを導入することで、店舗業務のオペレーションを変更する必要があります。配膳・下膳業務に人を割く必要がなくなる分、どのように業務を回すか、人の割り振りを変更するかなど、さまざまな部分で変更が生じるでしょう。
その際注意しておくべきなのは、業務オペレーション変更によりスタッフが混乱しないよう、マニュアルなどを用意したうえで、しっかりと周知・共有を行っておくことです。

運用コストを明確にしておく

配膳ロボットは初期コストのみではなく、メンテナンス費などを含め、運用コストも発生します。そのため、中長期的に配膳ロボットを運用した際のコストは試算しておくのが無難です。
算出したコストと、配膳ロボット導入により期待される効果が見合う場合に、配膳ロボットの導入を検討するとよいでしょう。
配膳ロボットは便利ですが、導入すれば終わり、ではありません。導入時にしっかりと準備をするよう注意しましょう。

配膳ロボット導入時の流れとは?

では実際に配膳ロボットを導入する場合、どのような流れで導入まで進めればよいのでしょうか。

導入目的・予算策定

まずは配膳ロボット導入の目的を明確化しましょう。人材不足、業務効率向上など、抱えている課題は店舗によってさまざまです。抱えている課題を配膳ロボット導入によって解決できるかどうか、事前に分析しておくことは重要です。
また、そのうえで配膳ロボットを導入する際は、予算を策定するよう注意しましょう。配膳ロボットを購入する場合、少なくとも100万円以上の初期投資が必要です。それだけの予算を捻出できるかどうか、慎重な検討が不可欠です。

配膳ロボットの選定

配膳ロボット導入を決定したら、どういった配膳ロボットを導入するか、選定していきましょう。
配膳ロボットもメーカーや製品によって特徴が異なります。配膳力や機動力、自店においてどういった強みを持つ配膳ロボットが活躍できるか考えたうえで、購入する配膳ロボットを選定しましょう。

購入・準備

導入する配膳ロボットが決まったら、購入・導入準備に移っていきましょう。
配膳ロボットがあったとしても、業務オペレーションが確定していないうちから稼働させるのは控えましょう。配膳ロボットを組み込んだオペレーションに変更し、スタッフへの共有も済ませたところで、実稼働の準備が完了したといえます。

運用開始

実際に配膳ロボットを運用していきましょう。
運用していくなかで、事前の想定とは異なる部分も見えてくるはずです。実際の状況に合わせて適宜業務オペレーションを変更しながら、配膳ロボットが効果を発揮できるよう環境を調整していきましょう。
配膳ロボットの導入までには、いくつかのステップをクリアしておく必要があります。本項の内容を参考に、導入準備を進めてみてください。

まとめ

本記事では、配膳ロボットの導入事例や導入効果、導入時の注意点や導入までの流れを解説しました。配膳ロボットを導入することで、課題を解決し、店舗運営の質をより高めることに繋がります。
導入を検討している場合には、ぜひ本記事の内容を参考にしてみてください。