無人で食事や飲み物の配膳・下膳を行ってくれる配膳ロボットは飲食店にとって便利なツールです。
しかしながら、十分な対策を練っておかなければ事故の原因になってしまう可能性もあります。
そこで本記事では、配膳ロボットが原因で引き起こされる事故の種類や、各フェーズでの予防策について解説します。
配膳ロボット運用時に想定される事故とは?
本項では、配膳ロボットを運用するうえで想定される事故を3パターン紹介します。
スタッフやお客様との衝突事故
配膳ロボットを導入したとしても、店舗スタッフや食事客は店舗内を必要に応じて行き来します。店舗側で十分な注意を払っていない場合、配膳ロボットがスタッフや食事客と衝突を起こしてしまう可能性があります。
配膳ロボットを運用する際には、食事客やスタッフの導線と被らないよう、事前にオペレーションを組んでおく必要があります。
障害物に衝突して転倒
人身事故以外でも、配膳ロボットを運用するうえで想定される事故はあります。
たとえば配膳ロボットの通路に何らかの障害物があった場合、それを感知できず衝突して転倒してしまう可能性があります。配膳ロボットの転倒事故が起きた場合、配膳ロボットの故障はもちろん、業務オペレーションを進行できなくなるといった弊害が生じるでしょう。
落下事故
配膳ロボットが料理・飲み物を運搬中、何らかの原因によりバランスを崩し、食器を落下させてしまう事故も想定されます。
落下事故が発生し、割れた食器が床に散らばった場合、素早く清掃し対処しなければ、食事客のケガに繋がるなどさまざまなリスクに繋がるため、注意が必要です。
配膳ロボットも安全を配慮して設計されていますが、事故の可能性は0ではありません。
配膳ロボットの事故予防策は?【導入前編】
続いて本項では、配膳ロボットで起きる事故の予防策について解説します。
店舗環境の整備
配膳ロボットで想定される事故の多くが、店舗内環境を十分に整備していないことを原因として発生します。たとえば落下事故や衝突事故であれば、店舗内にある障害物や、整備されていない導線が原因として挙げられるでしょう。
上記の事態を避けるために、配膳ロボットの通り道には障害物がないよう日頃から徹底を行い、そのうえで店舗内の導線構築を整備することで、配膳ロボットの事故予防に繋がります。
従業員への周知徹底
配膳ロボットを運用する場合、店舗経営者だけが運用方法を含め、詳細を知っていればよい、というわけにはいきません。店舗で働くスタッフたちにも、配膳ロボットの運用や業務オペレーションについて周知徹底する必要があります。
店舗スタッフも配膳ロボット運用上の注意点について知っておくことで、業務中注意すべき
ポイントが明確になり、事故の予防にも繋がります。
配膳ロボットの機能や仕様の確認
配膳ロボットの機能や、サイズを含めた使用については運用開始前に確認しておく必要があります。たとえば障害物を感知するセンサーについて確認できていれば、店舗内環境の整備を意識的に行うことができます。
このように、導入予定の配膳ロボットの機能面、仕様面についてしっかり確認しておくことで、事故を予防する準備が完了します。
事前に店舗環境を整え、スタッフに注意事項を共有し、配膳ロボットについてしっかり理解しておくことで、事故のリスク低減できます。
配膳ロボットの事故予防策は?【導入後編】
続いては、配膳ロボット導入後に講じられる事故予防策について解説します。
配膳ロボットの走行速度をコントロールする
配膳ロボットの走行速度は、製品によって様々です。基本的には初期導入時、メーカーと話し合って環境に合わせた設定を行うことになるでしょう。
導入後にもし配膳ロボットの走行速度が速く、事故に繋がりかねないと感じた場合には、メーカーに再度問い合わせ、設定の再確認を行いましょう。
食事客の往来もある通路を配膳ロボットが行き来する以上、走行速度を適切に保つのは事故の予防策として有効です。
運用時はスタッフが注視しておく
基本的なことにはなりますが、配膳ロボットの運用中はスタッフに注視しておくよう、意識の徹底を行うことが重要です。
忙しい店舗業務の中でつい配膳ロボットへの意識が薄れてしまい、それが事故に繋がる可能性もあります。事故予防を徹底するのであれば、スタッフに注視の意識を持ってもらうよう、周知徹底を行っていきましょう。
定期的にメンテナンスを行う
配膳ロボットのメンテナンスは定期的に行うよう注意しましょう。日々の業務で運用する中で、故障や不具合が起きる可能性も0ではありません。
故障・不具合が起きてからメンテナンスに出すのではなく、定期的に状態の確認を行い、事前にメーカーと連携し、メンテナンスに出して事故予防を徹底していきましょう。
配膳ロボット導入後も、本項で紹介したポイントを参考に、事故を予防していきましょう。
まとめ
本記事では、配膳ロボット運用時に起きる事故の種類や予防策について解説しました。
便利な配膳ロボットではありますが、安全に配慮しなければ事故の原因にもなり得ます。リスクを事前に回避するためにも、事前に予防策を講じておくことは必須といえるでしょう。