eラーニングシステムは、インターネットを介してさまざまなカリキュラムの学習が進められる学習支援ツールです。
多くの企業で取り入れられており、ビジネススキルや知識の習得、社員の研修などを目的に活用されています。
eラーニングシステムには、有料プランだけでなく無料プランもあるため、お試しで導入してみるのもおすすめです。
今回は、eラーニングシステムの中でも無料で利用できるおすすめのサービスを5選紹介します。また、有料プランとの違いや選び方のポイントについても解説していますので、ぜひ参考にしてください。
eラーニングシステムを無料で利用するには?
eラーニングシステムを無料で利用する場合、以下のような3つの選択肢があります。
- オープンソース型のeラーニングシステムを導入する
- 自社でeラーニングシステムを開発する
- 無料プランのあるeラーニングシステムを利用する
それぞれ具体的にどのようにすれば無料で利用できるのか、無料で利用する際に想定しうる制限についても確認しておきましょう。
オープンソース型のeラーニングシステムを導入する
eラーニングシステムを無料で利用するなら、オープンソース型のeラーニングシステムを導入する方法があります。
オープンソース型のeラーニングシステムとは、インターネット上にソースコードが公開されているeラーニングシステムのことです。
公開されているソースコードはカスタマイズが可能なため、自社に合わせて独自のeラーニングシステムを構築できます。また、無料で公開されているオープンソース型のeラーニングシステムであれば、利用料金もかかりません。
ただし、コード知識をもつエンジニアなどが社内にいなければ、利用することは難しいでしょう。
自社でeラーニングシステムを開発する
自社でeラーニングシステムを開発すれば、無料で導入・運用できます。無料といっても、eラーニングシステムを外部に開発依頼したり、利用料金を支払ったりして導入する必要がない、という意味である点に注意が必要です。
前提として、社内にeラーニングシステムの構築ができるエンジニアを抱えていなければ、開発することはできません。
内製化を支援するサポートツールなどを活用して制作することもできますが、利用費用が発生するため、完全に無料で制作することは難しいでしょう。
無料プランのあるeラーニングシステムを利用する
eラーニングシステムの中には、無料プランが利用できるものもあります。有料プランを提供している事業者が、システムのお試し利用を目的として提供しているサービスです。
基本的には1カ月お試しで利用するなど、導入前の比較検討をする際に利用します。そのため、無料で利用できる期間が限定されている傾向です。
継続的に無料で利用することはできませんが、有料プランの比較や自社内でのオペレーション確認などを行いたい場合に活用すると良いでしょう。
eラーニングシステムとはなにか、導入するメリットやデメリットについては、以下の記事で詳しく解説しています。
参考記事:eラーニングシステムとは?活用するメリット・デメリットと選び方の基本
無料で使えるeラーニングシステムのおすすめ5選
ここからは、無料で使えるeラーニングシステムの中から、おすすめのサービスを5選紹介します。サービスによっては、無料で利用できる機能や期間に制限が設けられている場合もあるので、導入前に確認しておくと安心です。
ビジネスeラーニング
出典:株式会社大塚商会
株式会社大塚商会が提供しているビジネスeラーニングは、会員登録を行えば無料で使い続けられるeラーニングシステムです。
会員登録や月額利用料などもかからないため、無料で基本的なビジネスの知識やスキルの学習に活用したい場合に適しています。
無料のeラーニングシステムを利用する場合、利用者ごとに会員登録が必要になるため、社員それぞれのIDを取得しなければなりません。
また、無料プランでは管理者による受講者の一括管理機能や、個別の学習管理機能が備わっていないので、学習管理も行いたい場合は有料プランに加入しましょう。
参考サイト:ビジネスeラーニング公式サイト
SAKU-SAKU Testing
SAKU-SAKU Testingは、30日間の無料トライアルが利用できるeラーニングシステムです。30人から利用できる点が特徴で、有料プランも1人あたり月額660円なので、人数分の利用ができて無駄がありません。
300ユーザーを超える場合は、1人あたりの月額利用料が330円になります。
学習教材は、コンプライアンス・ハラスメント・情報セキュリティなど、企業のリスク管理などの社員教育に役立つ内容が豊富です。
企業ごとのカスタマイズ導入に対応しているほか、パッケージ導入にも応じているため、希望に応じて導入方法を選択できるメリットもあります。
参考サイト:SAKU-SAKU Testing公式サイト
学びばこ
出典:株式会社テクノカルチャー
学びばこは、2週間の無料トライアルが利用できるeラーニングシステムです。社内にシステムを構築して教材作成から行うオンプレミス型と、クラウド上でサービスを利用するクラウド型、2種類の導入方法から選択できます。
導入にあたり初期費用を支払う必要がなく、人数に応じて月額料金が設定されている点が特徴です。
ライトプラン・スタンダードプラン・プレミアムプランの3種類のプランがあり、プランごとに対応してもらえるオプションの種類や有償・無償の度合いが異なります。
スタンダードプランは英語、プレミアムプランは日本語・英語プラス1言語まで、教材の多言語化にも対応しているのも魅力です。
参考サイト:学びばこ公式サイト
LECのeラーニング
出典:レック株式会社
さまざまな資格の通信講座を開講しているLEC東京リーガルマインドでは、eラーニングも提供しています。期間無制限で、無料トライアルが利用できるのも特徴です。
利用する口座数や利用人数ごとに料金プランが設定されているため、学びたい講座をピンポイントで選択できる魅力があります。
カリキュラムは、法務コンプライアンス・ビジネススキル・マネジメント・人事労務・財務会計・マーケティングなど豊富です。約300ある学習コンテンツの中から、任意のカリキュラムを選択できます。
参考サイト:LECのeラーニング公式サイト
AirCourse
AirCourseは、動画研修が受けられるeラーニングシステムです。クラウド型のサービスなので、システムを導入するのにかかる初期費用の負担もなく、基本料金×ライセンス数(利用人数)で価格が設定されています。
無料利用できるフリープランでは、動画研修の一部がお試し用として利用できるため、導入前の試験利用におすすめです。無料で利用できる期間は、コース作成から30日間となっています。
1ライセンスあたり月額200円から利用できますが、利用するライセンス数によって、月額料金に違いがある点に注意しましょう。動画によるeラーニング研修を実施したい方に最適です。
参考サイト:AirCourse公式サイト
無料のeラーニングシステムを利用する際の注意点
無料のeラーニングシステムを利用する際に注意しておきたいポイントは、以下の3点です。
- 無料で利用できる期間に制限がある
- 人数制限がかかっているものも多い
- セキュリティ面でリスクがある
これらの注意点をなぜ意識する必要があるのか、それぞれ詳しく解説します。
無料で利用できる期間に制限がある
無料のeラーニングシステムを利用する際、無料で利用できる期間に制限がある点に注意が必要です。
本格導入前に無料プランでの利用か可能なケースで、1週間~1カ月など、サービスごとに無料で利用できる期間が定められています。
無料で導入できるからと契約した結果、無料期間終了後に料金が発生して驚くことがないように注意しましょう。
長期間にわたる無料利用には対応していないeラーニングシステムもあるので、無料利用可能な期間を確認しておくことが大切です。
人数制限がかかっているものも多い
無料のeラーニングシステムは、人数制限がかかっているものも多くあります。
社内全体で利用したいなど、大人数での利用を視野に入れて導入を予定している場合は、無料では対応しきれない場合もあるので注意しましょう。
一方で、少人数での利用であれば無料プランで十分に利用できる場合もあります。部署内で限定的に利用する、小規模企業で導入するなど、無料のeラーニングシステムは少人数での利用がおすすめです。
セキュリティ面でリスクがある
無料で利用できるeラーニングシステムは、セキュリティ面でのリスクがある点に注意が必要です。
有料のサービスと比べてセキュリティが整っていないことも多く、個人情報や学習データの流出などに対するリスクがあります。自社でセキュリティを構築できない場合は、無料サービスの利用は避けた方が良いでしょう。
そのため、セキュリティを重視してeラーニングシステムを選びたい場合は、有料プランの利用がおすすめです。
eラーニングシステムの有料プランとの違い
無料のeラーニングシステムは、有料プランと比べてどのような違いがあるのでしょうか。ここからは、eラーニングシステムの無料プランと有料プランの違いや、比較ポイントについて解説します。
有料プランの方がカリキュラムの種類が豊富
eラーニングシステムの無料プランと有料プランの大きな違いは、有料プランの方が利用できるカリキュラムの種類が豊富な点です。
サービスによっては、独自カリキュラムの作成が可能なものもあるため、多様なカリキュラムを活用したい場合に適しています。
業種や課題、役職に特化したカリキュラムが揃っているものもあるので、無料プランだけでなく有料プランの内容も比較検討することが大切です。
利用可能な人数が増える
eラーニングシステムの有料プランは、無料版と比べて利用可能な人数が多い傾向にあります。
サービスを利用する際のプランによって人数制限に差があるものもありますが、無料プランと比べれば多人数での利用が可能です。
導入するeラーニングシステムについて、無料プランと有料プランで迷った際は、利用可能な人数で判断するのも良いでしょう。
セキュリティやサポートサービスが整っている
有料のeラーニングシステムは、無料のサービスと比べてセキュリティやサポートサービスが整っているのも特徴です。
導入から運用方法までサポートが受けられたり、高いセキュリティシステムが構築されていたりします。
有料サービスといっても、eラーニングシステムを提供している事業者によってサービス内容やセキュリティの高さに違いがあるため、比較検討してみると良いでしょう。
まとめ
eラーニングシステムは、無料で利用できるものもありますが、有料プランのあるサービスと比べて制限やリスクがある点に注意しなければなりません。
eラーニングシステムを導入する際は、カリキュラムの内容や利用人数なども考慮した上で、費用を比較することが大切です。
費用の安さにとらわれず、自社にとって本当に最適なeラーニングシステムは、どのようなサービスなのかを見極めましょう。