クラウドカメラの導入を検討しているものの、価格相場がいまいち分からない…。こういった場合、各メーカーの価格相場を比較することで、ある程度費用の概算が可能です。
そこで本記事では、クラウドカメラの価格相場や機能、導入メリットや導入方法について解説します。
クラウドカメラの価格相場は?
クラウドカメラの価格相場はおおよそ2万円から10万円程度とされています。クラウドカメラにも製品によってスペックに大きな違いがあるため、どの程度の機能性を求めるかによって価格は変わります。
また、クラウドカメラを購入ではなく、レンタルサービスを活用して利用する場合、月額制で導入できるため、初期コストを抑えるという点では便利です。
クラウドカメラのランニングコストとは?
次に気になるのは、クラウドカメラを導入した際のランニングコストです。本項では、クラウドカメラのランニングコストについて、項目別に解説していきます。
クラウド保存の月額料金
クラウドカメラのランニングコストで最も基本となるのが、クラウド保存にかかる月額料金です。一般的には保存期間や画質、保存容量に応じてプランが分かれており、月額500円〜3,000円程度が相場とされています。
たとえば、1週間分の録画保存のみであれば低コストに抑えられますが、1ヶ月以上の長期保存や高解像度での録画を希望する場合は費用が上がります。また、複数台のカメラを運用する場合、保存対象カメラ数によっても課金体系が変動する点に注意が必要です。導入前に、録画目的や確認頻度に合わせた最適なプランを選定することが大切です。
オプション機能にかかる料金
クラウドカメラには、AIによる人物検知や通知機能、マスク未着用検出など、さまざまなオプション機能が用意されています。これらは基本料金とは別に追加料金が発生することが一般的で、月額数百円から数千円程度のコストがかかる場合があります。
特にセキュリティ性を高めたい場合や、マーケティング用途でデータ分析を活用したい場合には、オプション機能の活用が有効です。ただし、必要以上の機能を追加するとコストがかさむため、業務内容に本当に必要かどうかを見極めたうえで導入を検討することが重要です。
既存システムとの連携コスト
クラウドカメラをPOSレジや出退勤管理システム、防犯ゲートなどと連携させる場合、別途開発費用や月額利用料が発生することがあります。たとえば、特定の業務フローに合わせた連携を行う際は、API連携の設定やカスタマイズが必要となり、初期構築費として数万円〜数十万円の費用がかかるケースもあります。
また、保守やアップデートに関するサポート費用が毎月発生することもあります。こうした連携は業務効率を高める一方で、長期的な運用コストにも影響するため、導入前に費用対効果を十分に見積もっておく必要があります。
クラウドカメラの機能とは?
本項では、クラウドカメラに搭載されている機能について解説します。
撮影機能
クラウドカメラには通常の防犯カメラと同じように撮影機能が搭載されています。製品によって、定点の撮影に適しているものや、魚眼レンズよって広い範囲を撮影できるものなど、撮影できるポイントにも幅があるため注意しましょう。
クラウドへの映像保存機能
クラウドカメラで撮影された録画映像はクラウドサーバーに保存されます。映像保存機能を利用することで、遠隔地にいても防犯映像を確認できるため、クラウドカメラの最も便利な機能の一つということができるでしょう。
夜間撮影機能
製品によっては、夜間撮影機能を搭載しているクラウドカメラがあります。特に夜の時間帯に営業していない店舗や夜間に営業をする店舗では、暗所撮影機能の搭載されたクラウドカメラの方が防犯面で役立つはずです。
クラウドカメラにはさまざまな機能が搭載されているため、多種多様な環境で活用可能です。
クラウドカメラの導入メリット
本項では、クラウドカメラの導入メリットについて解説します。
遠隔地からの監視が可能
クラウドカメラで撮影された映像はクラウドサーバー上に保存されるため、遠隔地にいても映像の監視を行うことが可能です。通常の防犯カメラの場合、クラウドサーバーへの保存機能は搭載されていないため、監視業務はその場にいる従業員が行う必要がありました。
しかしながら、クラウドカメラの場合カメラの近くにいる必要がないため、回線のある場所であればどこでも監視業務を行えるのはメリットといえます。
映像の保存・管理をクラウド上で行える
録画映像の保存や管理といった業務を全てクラウド上で完結できるのはクラウドカメラの持つ明確なメリットの一つといえます。
通常の防犯カメラの場合、取り付けたハードディスクなどをカメラの設置場所から回収して映像を確認する必要がありましたが、クラウドカメラの場合全てネット上のデータで管理ができます。
複数台の運用が可能
クラウドカメラは単体だけでなく、複数台を連携させて運用することも可能です。店舗運用の場合、一台のカメラだけでは死角が生まれてしまうため、複数台の防犯カメラ運用が必要となる場合も多いでしょう。
クラウドカメラは個々の連携機能が充実している製品も多いため、規模の大きな店舗でも導入しやすい点はメリットです。
クラウドカメラを導入することにより、監視業務の効率化など業務改善に繋がります。
クラウドカメラを利用することで得られる業務効率のメリットについては以下の記事でも解説しています。
関連記事:クラウドカメラの導入メリット4選!デメリットや活用例、選定基準も解説
クラウドカメラを導入する方法とは?
本項では、クラウドカメラを実際に導入する方法を解説します。
本体を購入する
クラウドカメラ本体を購入する方法ですが、ネックとなるのは初期コストです。購入の場合運用コストはそこまでかかりませんが、初期コストに関してはそれなりの費用を支払う必要があります。
自店舗で用意できる予算と相談しつつ、購入の可否を慎重に検討してみましょう。
レンタルサービスを利用する
もう一つの導入方法として、レンタルサービスを活用する方法が挙げられます。レンタルサービスの場合購入とは違って初期コストはあまりかかりません。
基本的には月額でクラウドカメラをレンタルし、契約期間中毎月費用を支払っていく形となるため、毎月のコスト試算もしやすい点がメリットです。
クラウドカメラを導入するさいの方法としては、本体の購入、レンタルサービスの利用が挙げられます。
クラウドカメラの選び方とは?
では、クラウドカメラはどのような観点から選べばよいのでしょうか。本項では、シチュエーション別の選び方について解説していきます。
オフィス向けクラウドカメラの選び方
オフィスにクラウドカメラを導入する際は、「見守り」と「情報漏洩対策」の両面を意識したカメラ選びが重要です。まず、エントランスや会議室など、入退室管理が必要なエリアには広角レンズを備えたモデルが適しています。また、録音機能や音声通話機能があると、不審者対応や在宅勤務者とのやり取りにも活用できます。
さらに、クラウド上で映像をリアルタイム共有できるタイプを選べば、離れた拠点や本社からも状況を把握しやすくなります。オフィス内の機密情報保護と従業員の安心感の両立を図るうえで、用途に応じた機能を見極めて選ぶことが求められます。
屋外・夜間利用時のクラウドカメラの選び方
屋外や夜間の利用を前提とする場合、クラウドカメラは防水・防塵性能に加えて、赤外線や暗視機能を搭載しているかどうかが大きなポイントになります。特に駐車場や倉庫の監視では、24時間稼働が求められるため、赤外線LEDや高感度CMOSセンサーを備えたモデルが有効です。
加えて、温度差が激しい環境では耐熱・耐寒性にも注目する必要があります。動体検知や自動録画のトリガー設定ができる機種を選べば、不要な映像を減らしながら効率的な監視が可能になります。耐久性と視認性のバランスを取った機種選びが、トラブルの早期発見とコスト削減に繋がります。
飲食店に適したクラウドカメラの選び方
飲食店では、店内の防犯だけでなく、衛生管理や接客対応のチェックにもクラウドカメラが活用されます。こうした用途には、広角レンズで客席全体を映せるモデルや、厨房エリアに耐熱性のある機種が適しています。
また、混雑状況を把握するためにリアルタイム映像が見られる機能も重宝します。さらに、映像データを活用してクレーム対応に役立てたり、従業員教育のツールとして活用するケースもあります。設置場所や業態に応じて、画質・耐久性・視野角などを比較しながら、店舗運営にフィットするクラウドカメラを選定することが成功のカギとなります。
まとめ
本記事では、クラウドカメラの価格相場や機能、導入メリットや導入方法について解説しました。クラウドカメラの価格相場をある程度理解しておくことで、検討する際の材料として活用できます。導入を現在検討している場合には、ぜひ本記事の内容を参考にしてみてください。