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2024/10/11

セルフレジの導入失敗を防ぐには?よくある原因と成功につなげる3つのポイント

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セルフレジの導入失敗を防ぐには?よくある原因と成功につなげる3つのポイント

セルフレジの普及が急速に広まる中で、欧米では有人レジに戻す動きも出てくるなど、導入に失敗するケースも出てきています。

しかし、セルフレジの導入によって、人件費の削減やレジ待ち列の解消などのメリットがあるのも事実です。

では、具体的にどのような方法でセルフレジを導入すれば、このようなメリットが得られるのでしょうか。

本記事では、セルフレジの導入失敗はなぜ起こるのか、失敗を防いで導入を成功させるにはどうすれば良いのかについて解説します。

目次

セルフレジの導入に失敗する原因

セルフレジのイメージ

セルフレジの導入に失敗する原因には、いくつかの共通点があります。まずは、失敗する原因を知り、成功させるためにはどうすれば良いか、対策方法を検討しましょう。

レジスタッフによるサポート不足

レジスタッフによるサポートが不足しているのも、セルフレジの導入に失敗する原因です。セルフレジの導入後は、顧客が操作に慣れるまでレジスタッフによるサポートが必要になります。

とくに、機械操作に慣れていない高齢者世代には、マンツーマンでの操作説明が必要になることもあるでしょう。

顧客がセルフレジの操作に慣れ、セルフレジ利用が定着するまでの期間は、レジスタッフによるサポートが重要です。

サポート不足なまま運用を続けていると、うまく利用できない顧客がセルフレジを嫌がるようになり、導入に失敗する原因になります。

セルフレジの選定ミス

セルフレジの機種選定を間違えているのも、導入に失敗する原因の1つです。

セルフレジには、バーコードスキャンによる商品登録から会計・精算までのすべてを顧客に行ってもらうフルセルフレジがあります。また、商品登録はレジスタッフが行い、会計・決済のみを顧客が行うセミセルフレジがあるのも特徴です。

有人レジのみを運用していた店舗で、すべてのレジをフルセルフレジに変更すると、顧客が混乱し、かえってレジの待ち列が長くなるでしょう。

一部のみ機種を変更したり、まずはセミセルフレジで様子を見たりして、顧客が少しずつ慣れていけるように機種の選定を行うことが大切です。

防犯対策の不足

防犯対策の不足も、セルフレジの導入に失敗する原因です。セルフレジは、万引きが発生しやすいため、防犯対策が欠かせません。

防犯対策を怠っていると、万引きによる被害額が大きくなり、セルフレジ導入に失敗する恐れがあります。

セルフレジの導入によって顧客単価や売上アップ、人件費の削減が実現できても、万引きの被害額が大きくなれば収益の低下につながりかねません。

セルフレジを導入する際は、防犯対策の導入も同時に行う必要があります。

参考記事:セルフレジの防犯対策方法まとめ!万引きを防ぐ導入のポイントとは

セルフレジの導入失敗で起こり得るリスク

並んでいる木製ドミノを指で倒そうとするイメージ

セルフレジの導入に失敗すると、さまざまなリスクが生じます。対策を講じずにいると、店舗経営事態に大きな影響を及ぼしかねません。

ここからは、セルフレジの導入に失敗するとどのようなリスクが発生し得るのか、対策の重要性について解説します。

客離れが起こる

セルフレジの導入に失敗すると、店舗の客離れにつながるリスクがあります。顧客がセルフレジを嫌がるようになり、有人レジのある店舗に顧客が流れてしまうためです。

例えば、操作方法を教えてもらうために、スタッフを毎回待たなければならないなど、セルフレジを利用することに不満が生じていると、客離れにつながりかねません。

セルフレジそのものを顧客が嫌がるようになってしまうと、人件費削減などの導入効果を実感する前に失敗につながる恐れがあります。

参考記事:セルフレジによる客離れを防ぐには?顧客が嫌がる理由と改善策を紹介

万引きが発生する

セルフレジの導入に失敗すると、万引き発生のリスクが高くなります。

セルフレジの設置レイアウトが防犯対策仕様になっておらず、死角が多くなっていたり、防犯カメラが不足していたりするようなケースです。

セルフレジ導入後、万引き被害の発生に悩む経営者は少なくありません。近年では、既存のセルフレジに追加できる防犯システムなども開発されているため、万引き対策は入念に行いましょう。

また、万引き行為の蔓延を防ぐためには、どのような手口で犯罪が発生しているのかを知り、対策を講じることが大切です。

参考記事:店舗経営者必見!セルフレジの万引き手口と対策

売上低下につながる

セルフレジの導入に失敗すると、売上低下につながるリスクもあるため注意しなければなりません。

具体的には、客離れや万引きが発生していても対策を講じずに放置しているようなケースです。対策せずにトラブルを放置していると、事態が深刻化して売上低下に陥ります。

結果的に店舗経営に深刻なダメージを負いかねないため、セルフレジの導入失敗を防ぐための対策が必要です。

セルフレジを導入した企業の失敗談

積み上げられたファイルのイメージ

ここからは、セルフレジを導入した企業の失敗談を紹介します。セルフレジを導入する際、どのような対策を講じれば良いか考えるための参考としてチェックしておきましょう。

万引き多発により売上低迷に陥った海外の事例

海外の小売店では、セルフレジを導入してから売上低迷につながった事例があります。

導入前と比べて、粗利率が低下したと公表しました。原因として万引きによる在庫損失を挙げており、最終的にセルフレジの撤退を決定した事例です。

同社では、セルフレジによる損失を重く受け止め、セルフレジの撤去と有人レジの復活を決定しています。

量り売り商品を使って高額商品を安く購入する「すり替え行為」が横行したことにより、セルフレジの導入に失敗した事例です。

意図しない万引きがトラブルになった事例

セルフレジの導入に失敗した事例の中には、意図しない万引きがトラブルになったケースもあります。

カートの中に商品が残っていることに気付かないままレジを通過してしまったり、バーコードスキャンをしたつもりが正確に読み込めていなかったりするようなケースです。

セルフレジを利用した人は、万引きの意図がなかったにもかかわらず万引きを疑われ、トラブルに発展しました。万引きを防ごうとするあまり、利用者のミスを万引きと疑い、利用者に不安感や不快感を与えてしまった失敗事例です。

この事例の店舗でも、結果的に有人レジの復活とセルフレジの縮小を決定しています。

しかし、セルフレジにはメリットもあるため、失敗にばかり目を向けず、失敗を防ぐためにはどうすれば良いかを考えることが大切です。

参考記事:セルフレジでよくあるトラブルの事例と対処法|導入を成功させる運用方法のヒント

セルフレジの導入失敗を防ぐ3つのポイント

セルフレジの導入失敗を防ぐには、以下の3つのポイントを意識することが重要です。

  • 導入直後はレジスタッフを多めに配置する
  • セルフレジ用の防犯カメラや防犯システムを導入する
  • 操作しやすい機種を選ぶ

具体的にどのようなことを実施すれば良いのか、セルフレジ導入時のポイントや注意点について解説します。

導入直後はレジスタッフを多めに配置する

セルフレジの導入直後は、レジスタッフを多めに配置してサポートを手厚くしましょう。セルフレジの操作に顧客が慣れておらず、操作方法を聞かれる回数が多いためです。

手厚くサポートすることにより、顧客が操作に慣れれば自然にセルフレジの利用が定着します。顧客がセルフレジの使い方に慣れれば、レジスタッフの配置を最小限に抑えられるでしょう。

セルフレジの導入直後は、サポートを行うレジ業務スタッフの負担が大きくなりやすいため、人員を増やして負担軽減につなげることが大切です。

セルフレジ用の防犯カメラや防犯システムを導入する

セルフレジ用の防犯カメラや防犯システムを導入して、万引き対策を行うことも重要です。

セルフレジは、顧客のスキャン漏れによる商品登録のミスも発生しやすく、意図しない万引きが発生する可能性もあります。

とくに小売業では、商品のバーコードスキャンがきちんと行えているか、レジ袋は登録したか判断できるシステムを導入するのは大切です。支払いを問題なく済ませられているか把握するためにも、防犯対策を導入しましょう。

顧客にとっても未払いによる万引きを疑われるのはデメリットになるため、商品登録を検知するシステムなどでサポートできると安心です。また、防犯カメラや防犯システムが備わっていれば、万引きが発生した際に証拠としても活用できます。

操作しやすい機種を選ぶ

セルフレジを導入するときは、機種選びも重要です。表示は見やすいか、操作性に優れているかなど、顧客が利用しやすい機種を選びましょう。

また、支払い方法の選択肢を増やすために、キャッシュレス決済の種類が豊富な機種を選ぶのも、収益機会の確保につながります。顧客の目線に立って、使い勝手の良い機種を選ぶことが大切です。

参考記事:セルフレジでQRコード決済対応のおすすめ機種5選|決済方法の種類や機能を比較紹介

飲食店であれば、モバイルオーダーシステムと連携できるセルフレジを導入するのも良いでしょう。店舗の業態に合わせながら消費者目線で、最適な機種を選ぶことでセルフレジ導入効果の最大化が図れます。

参考記事:飲食店にセルフレジは導入すべき?メリット・デメリットとおすすめ機種を紹介

まとめ

セルフレジは、導入前に計画を立てていなければ、導入失敗につながる恐れがあります。

顧客が慣れるまでサポートするための人員配置や、万引きを抑止するための防犯対策などを含め、どのような方法でセルフレジを活用していくか検討しておくことが大切です。

また、顧客の年齢層が高い店舗では、すべてのレジをフルセルフレジ化しない方が良い場合もあります。有人レジも残す、セミセルフレジで自動精算機や自動釣銭機を導入して、精算業務のみを効率化するなどの方法もおすすめです。

店舗の状況に合わせて、セルフレジの最適な導入方法と最適な機種選びを行い、セルフレジの導入成功へつなげましょう。