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2025/04/30

【最新版】厨房機器一覧まとめ|飲食店・施設に必要な業務用厨房機器とメーカー比較ガイド

  • 厨房機器
【最新版】厨房機器一覧まとめ|飲食店・施設に必要な業務用厨房機器とメーカー比較ガイド

「どの厨房機器を選べばよいのかわからない」
「メーカーごとの違いや必要な機器の全体像を知りたい」
といった悩みを抱える飲食業界の方は多いのではないでしょうか。業務用厨房機器の導入では、用途別に分類された機器を正しく把握し、店舗規模や業態に合った厨房機器を選ぶことが成功の鍵です。
本記事では、業務用冷凍冷蔵庫やガステーブル、ステンレス作業台などのカテゴリ別に厨房機器を解説しつつ、ホシザキ、マルゼン、タニコーなどの主要メーカーも比較紹介します。厨房設計や厨房機器の導入計画に役立つ内容をわかりやすくまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

目次

そもそも厨房機器とは?

厨房機器

厨房機器とは、飲食店や施設などの調理現場において、食材の保存・加熱・加工・洗浄・保管などを行うために使用される業務用の設備・機器を指します。
業務用厨房機器は大きく分けて「冷蔵・冷凍機器」「加熱・調理機器」「作業台・下ごしらえ用機器」「洗浄機器」「収納・搬送機器」「衛生管理機器」の6カテゴリに分類できます。
例えば、冷蔵庫や自動製氷機・業務用冷凍冷蔵庫、ガステーブル・オーブン・フライヤーなどです。冷蔵・冷凍機器は、食材の鮮度を長時間維持するためのもので、加熱機器は、調理効率を高めるために業種や料理の種類に応じて活用されています。

厨房機器は単なる道具の集まりではなく、飲食店や施設の運営効率や衛生管理、顧客満足度に直結する重要な設備です。厨房内で使用する機器の種類や機能を正しく理解し、店舗の規模や業態に合った選定を行うことで、安全で効率的な調理環境を構築できます。

業務用と家庭用の厨房機器の違いは?

業務用と家庭用の厨房機器は、使用目的や設計仕様などに以下のような違いがあります。

 

業務用の厨房機器家庭用の厨房機器
使用目的飲食店・施設などでの大量調理、連続使用向け一般家庭の日常的な調理向け
設計基準高耐久・高出力・連続使用に強い省スペース・使いやすさ・静音性重視
使用目的飲食店・施設などでの大量調理、連続使用向け一般家庭の日常的な調理向け
サイズ・容量大型・大容量コンパクト、小容量
清掃・衛生管理厨房用洗剤や消毒機器対応、衛生法規制に配慮家庭用洗剤で対応可能、簡易清掃が前提
価格帯高価格帯(耐用年数・業務効率を重視)中〜低価格帯(家庭向けコスト重視)
耐久性・メンテナンス性高耐久、メンテナンス部品の供給体制や法人サポートが充実耐久性は日常利用レベル、修理はメーカーサポート窓口に依存

業務用厨房機器は、飲食店や施設での大量調理や連続使用に耐えるよう設計されており、効率性と衛生性が優先されています。一方、家庭用厨房機器は、一般家庭の日常的な調理に対応する設計となっており、使いやすさや省スペース性が重視されているのが特徴です。

 

厨房機器を選ぶ際には、調理の規模や頻度、作業環境に合わせて「業務用」か「家庭用」かを正しく判断しましょう。
開業準備中の飲食店オーナーや設備担当者であれば、耐久性・機能性・清掃性を重視した業務用厨房機器が適しています。反対に、一般家庭や小規模な施設であれば、手軽に使える家庭用機器でも十分かもしれません。
用途に応じた選定を行うことで、機器のパフォーマンスを最大限に活かせます。

厨房機器の種類と一覧|カテゴリ別にわかりやすく紹介

ここでは、厨房機器の種類をカテゴリごとに分類して紹介します。

  • 冷蔵・冷凍機器
  • 加熱・調理機器
  • 作業・下ごしらえ用機器
  • 洗浄・衛生管理機器
  • 収納・運搬・サービス機器

業務で必要な厨房機器の検討時にお役立てください。

冷蔵・冷凍機器(冷蔵庫、業務用冷凍冷蔵庫、自動製氷機など)

冷蔵・冷凍機器は、食材の品質と衛生を維持するために欠かせない厨房機器です。食材の保存環境を適切に整えることで、調理効率や安全性を高めます。
例えば、業務用冷凍冷蔵庫は、温度管理の精度が高いため、頻繁な開閉時の温度変化にも対応できます。また、自動製氷機は大量の氷を短時間で製造でき、飲食店での飲み物の提供や料理を冷やす工程に欠かせない設備です。
冷蔵・冷凍機器の選定は、店舗の提供メニューや食材管理体制に直結します。用途に合った機器を導入することで、食品ロスの削減にもつながるでしょう。

加熱・調理機器(業務用ガステーブル、フライヤー、炊飯器など)

加熱・調理機器は、調理工程の中心を担い、スピーディかつ大量に調理を行うための心臓部とも言える厨房機器です。
業務用ガステーブルやフライヤー、炊飯器は、出力の強さと耐久性に優れており、短時間で多くのメニューを仕上げられます。
厨房の規模や料理内容に合わせて、適切な加熱・調理機器を選ぶことが、作業効率と提供スピードを左右します。

作業・下ごしらえ用機器(ステンレス作業台、スノコ棚、調理台など)

作業・下ごしらえ用機器は、食材の前処理や盛り付けなど調理補助作業を効率化し、厨房全体の作業導線を整える役割を持つのが特徴です。
例えば、ステンレス作業台や業務用作業台、スノコ棚、調理台は、耐水性・耐熱性に優れており、下処理や盛り付けに適しています。
作業スペースを確保しながらも収納性を備えた機器を選ぶことで、厨房の混雑を防ぎ、業務のスムーズ化が図れます。

洗浄・衛生管理機器(業務用食器洗浄機、殺菌機器、厨房用洗剤など)

洗浄・衛生管理機器は、厨房内の清潔な環境を保ち、衛生基準を遵守するために不可欠な設備です。
業務用食器洗浄機や殺菌庫は、短時間で大量の器具を洗浄・消毒できます。厨房用洗剤との併用により、食中毒リスクを低減し、保健所の衛生基準を満たすことが可能です。
衛生機器の導入は、スタッフの作業負担を軽減しながら、安心・安全な厨房運営を支える基本要素となります。

収納・運搬・サービス機器(棚、ワゴン、ショーケースなど)

収納・運搬・サービス機器は、厨房内の整理整頓と動線管理を担い、作業効率と安全性の向上に直結する点が特徴です。例えば、棚やワゴン、ショーケースは、調理器具や食材を整然と配置し、無駄のない動線を作ります。
収納・運搬機器を適切に配置すれば、厨房空間の有効活用と作業の流れを最適化することが可能です。

厨房機器メーカー一覧|代表的な会社と製品の特徴

ここからは、代表的な厨房機器メーカー3選を紹介します。

  • ホシザキ株式会社|冷蔵・製氷機器に強い国内大手
  • マルゼン|調理・加熱機器が豊富な厨房機器メーカー
  • タニコー株式会社|オーダーメイド対応にも強い総合力

厨房機器メーカー選びの参考にチェックしてみてください。

ホシザキ株式会社|冷蔵・製氷機器に強い国内大手

ホシザキ株式会社

出典:ホシザキ株式会社
ホシザキは、「全自動製氷機」と「業務用冷凍冷蔵庫」が主要製品である厨房機器メーカーです。国内ネットワークとして、北海道から沖縄まで多数の「ホシザキ販売」拠点を有し、日本全国にわたる販売・サービス体制を構築しています。
冷蔵・製氷機器をメインに展開するホシザキは、全国規模の販売・サービスネットワークを持ち、国内市場で強い存在感を誇ります。

株式会社マルゼン|調理・加熱機器が豊富な厨房機器メーカー

マルゼン

出典:株式会社マルゼン

マルゼンはIHフライヤー、スープレンジ、中華レンジ、電気ピッツァ窯といった多様な調理・加熱機器を開発・販売する業務用厨房機器の総合メーカーです。
テストキッチンや実演サービスもあり、製品の使い勝手や仕上がり具合を確認できるとして好評を得ています。
全国の支社で開催している展示即売会やスチコン、ベーカリー、リヒートマイスター講習会の開催情報を公式サイトで確認できます。導入前の検討に役立つ取り組みを行っている会社です。

タニコー株式会社|オーダーメイド対応にも強い総合力

タニコー

出典:タニコー株式会社

タニコーは幅広い種類の厨房機器を提供する業務用厨房機器メーカーです。「第35回西日本食品産業創造展’25」への出展やTBS系列のテレビ番組「がっちりマンデー」への出演など、知名度の高い様々な場で製品をPRしており、名前を聞いたことのある方も多いのではないでしょうか。
オーダーメイドのキッチンブランド「MEISDEL」は高級オーダーキッチンとして好評で、世界に一つだけのオリジナルキッチンを製作できます。

 

そのほか、【冷機器に強い】【熱機器に強い】【トータルサポート可能】な厨房機器メーカーおすすめ10選を、以下記事で紹介しています。
参考記事:厨房機器メーカー

厨房機器の選び方・比較ポイント

厨房機器を導入する際には、価格だけでなく使用目的・設置環境・機能性・衛生性・メンテナンス性など以下のような多角的な視点から比較検討しましょう。

  • 設置スペースと厨房レイアウトに合ったサイズ
  • 過不足のない出力・容量
  • メーカーの信頼性とサポート体制
  • 衛生面
  • 作業台や棚のレイアウト、収納性の高さ

冷蔵庫や業務用食器洗浄機などの大型機器は、搬入経路や電源容量にも注意が必要です。出力・容量の選定では、1日の来客数やメニュー数をもとに、過不足のない仕様を選びましょう。例えば、業務用フライヤーや炊飯器は高出力モデルが主流ですが、店舗規模に合っていない場合はエネルギーコストや設置スペースを無駄にしかねません。
厨房機器の選定は、カタログ上のスペックや価格だけでは判断できません。導入後の運用効率、安全性、メンテナンスのしやすさまで含めた比較が、失敗しない選び方につながります。

最適な厨房機器選びで、店舗運営を効率化しよう

業務用厨房機器や厨房設備は、冷蔵・加熱・洗浄・作業補助といったカテゴリごとに適切に選ぶことで、作業効率と衛生管理の精度が大きく向上します。
ホシザキやマルゼン、タニコーなどの信頼性あるメーカー製品を比較検討し、厨房設計や店舗規模に合った導入を行うことが、飲食店や施設運営の成功を支えるポイントです。価格だけでなく耐久性やサポート体制も重視し、専門店や直販の特性を活かしながら最適な機器選びを行いましょう。

 

飲食店の新規開業に役立つ記事は、以下よりご覧いただけます。開業前の参考にしていただけると幸いです。
参考記事:飲食店開業系の記事一覧