オンライン決済システムの概要と種類
オンライン決済システムは、利用シーンやビジネスモデルに応じて、以下のように分けて考えることができます。
オンライン決済システムの種類
- 実店舗+オンライン決済タイプ
- オンライン向け
- WEBサービス・アプリ向け
- 会員ビジネス向け
次はそれぞれの内容を詳しく解説します。
実店舗+オンライン決済タイプ
実店舗+オンライン決済タイプは、複数の販路の決済を統一できるタイプです。実店舗に加えてデリバリーやECサイトでの決済などを組み合わせて取り入れている飲食店などに適しています。
実店舗では、少額利用に使いやすい電子マネーに対応しているメーカーや機種のものがおすすめです。少額で使いやすいシステムを導入することで、利便性向上とついで買いを誘うことによる購買意欲促進や売上アップにつながります。
オンライン向け
オンライン向けタイプは、ECサイトでの物販やチケット・セミナー販売などのオンライン利用に特化しています。
APIやメールで決済用URLを送信するメールリンクや専用トークンなど、自社サイトの運営に合わせて柔軟にシステムを構築できるサービスが充実しています。
WEBサービス・アプリ向け
WEBサービス・アプリ向けのものは、ネットワーク経由でソフトウェア機能を提供するSaaSやサブスクリプションアプリの利用料支払いに特化しています。
プランの金額や利用人数を変更した際の料金計算・日割り計算などに自動対応でき、決済設定や請求処理を柔軟に行えます。さまざまな請求ロジックを提供できるタイプから、サブスクリプションビジネスに最適化したタイプなどがあります。
会員ビジネス向け
会員ビジネス向けは、毎月の月謝や利用料などの会費徴収に適しているタイプです。オンラインで会員情報や支払い方法を登録し、クレジットカード決済や口座振替による継続的な集金を効率化できます。
督促メールの自動送信や返金機能などを有したタイプもあり、子ども向けスクールやフィットネスジム・スポーツ教室などの教室から、月極駐車場などでも採用されています。
オンライン決済システムにはさまざまな種類があり、同じ種類のシステムでもメーカーや搭載している機能によって異なる特徴を持っています。自社や店舗の業種・業態に合ったものを選びましょう。
オンライン決済サービスにかかる費用相場額と手数料

オンライン決済サービスを利用する際にかかる費用相場をまとめると、以下のようになります。
| 費用名目 |
費用相場 |
| 初期費用 |
無料~数十万円程度 |
| 月額費用 |
数千円~数万円程度 |
| 決済手数料 |
クレジットカード:決済金額の2~10%程度
電子マネー:決済金額の2~4%程度
コンビニ決済:1件100~600円程度
口座振替:1件数百円程度 |
| その他手数料 |
トランザクション費用:1回数円~数十円程度
振込手数料:無料~数百円程度
取消処理手数料:1件5円程度の場合あり |
なお、これらの費用はプランによっても変化します。あくまでも目安としてとらえておきましょう。
オンライン決済システムにかかる手数料は、利用状況によっては負担が小さい場合もありますが、店舗の特徴や顧客動向によっては想定より大きな金額になる可能性があります。
システムの導入を検討する際は、まず自社で発生する手数料を把握しておきましょう。
おすすめのオンライン決済システム3選を比較
次は実際のオンライン決済システムのうち、おすすめのシステムを3選紹介します。
| サービス |
おすすめ用途 |
主な決済方法 |
オンライン決済の料金目安 |
実店舗決済の料金目安 |
特徴・向いている業種 |
| 楽天ペイ |
ECサイト・ネットショップ |
クレジットカード、楽天ポイント、楽天ペイ残高など |
デジタルコンテンツ以外:4.0%
デジタルコンテンツ:8.0%~ |
プラン・決済ブランドにより異なる |
楽天IDを利用したスムーズな決済が可能。
ECサイト・ネットショップなどにおすすめ |
| PayPay |
ECサイト・ネットサービス・アプリ |
PayPay残高、PayPayポイント、PayPayクレジットなど |
物販:3.8%
デジタルコンテンツ:10%
※直接契約の場合 |
契約プラン等により異なる |
PayPayユーザー向けにスムーズな決済環境を提供できる。
ECサイト・ネットサービスなどにおすすめ |
| 月額パンダ |
月謝・月会費・定額料金の集金 |
クレジットカード、口座振替
※未回収時はコンビニ決済・PayPay決済にも対応 |
3.5%+決済成功手数料100円/件 |
― |
月謝・月会費の自動集金に特化。
学習塾・スクール・ジム・コワーキングスペース・月極駐車場などにおすすめ |
それぞれのシステムの特徴やおすすめポイントについて解説します。
楽天ペイ

楽天ペイには、ECサイト向けの「楽天ペイ(オンライン決済)」と、店舗で利用できる実店舗向けのキャッシュレス決済サービスがあります。
楽天ペイ(オンライン決済)は、楽天会員が楽天以外のECサイトでも楽天IDを利用して支払えるサービスです。楽天IDに登録したクレジットカード情報を利用できるほか、楽天ポイントや楽天ペイ残高にも対応しています。
一方、実店舗向け楽天ペイでは、店舗でのキャッシュレス決済に対応しています。
オンラインと実店舗の両方で楽天の決済サービスを利用したい事業者は、それぞれの対応決済や料金体系を確認して導入を検討しましょう。
PayPayオンライン決済

PayPayオンライン決済は、幅広い層に利用されているQRコード決済サービスです。ECサイト向けのインライン決済では、PayPay残高からスムーズな支払いができます。
PayPayでは、システムによる不正検知や24時間365日の監視などの不正利用対策を実施しています。また、不正取引が行われた場合でも、原則として加盟店には取引金額の全額が入金さるのが特徴です。ただし、加盟店側に故意または重大な過失がある場合などは対象外となる場合があります。
実店舗を対象にしたキャッシュレス決済サービスも提供しており、以下2種類のタイプからシステムを選択できます。
実店舗+オンライン決済タイプ
- マルチ決済端末タイプ:多彩な決済手段を活用できる
- QRコード決済タイプ:QRコード決済のみだが手軽に導入できる
加盟店向けツールを使えば、クーポンやスタンプカードも発行できます。単なる決済手段としてだけでなく、安全かつ柔軟な機能を活用できるシステムといえます。
月額パンダ

習い事などの各種スクールや月極駐車場・PTAなどで利用されている決済システムで、月額課金制の徴収管理に特化しています。
クレジットカードと口座振替をベースに、未回収の場合はコンビニ決済やほかのオンライン決済にも対応できます。決済状況はパソコン・スマートフォンの両方で確認できる仕組みです。
返金機能をはじめとした集金管理に役立つ機能が多数搭載されています。会員登録はURLから入力するだけでできるため、ユーザー登録のハードルが低いのも特徴です。
企業や店舗だけでなく、ユーザーも気軽に使えるシステムといえます。
ここで紹介したオンライン決済システムはたくさんあるもののほんの一部です。自社・店舗に合ったものを選択しましょう。
オンライン決済システムの選び方のポイント
オンライン決済システムを選ぶ際は、以下4つの点を確認・比較しましょう。
オンライン決済システムの選び方
- 対応している決済方法
- 決済手数料
- 実店舗との連携可否
- 導入しやすさ
それぞれの内容を詳しく解説します。
対応している決済方法
キャッシュレス決済システムは、それぞれ対応している決済方法が異なります。自社が導入している・したいサービスがあるかをまず確認しましょう。
決済方法が多ければ多いほど、顧客の利便性につながります。
決済手数料
決済手数料は取引のたびに発生するうえに、カード会社や決済方法により利率が異なります。また、一部の決済代行会社では特定の決済手段を利用する際に追加費用が発生する場合もあります。決済手数料はシステム選定における、重要な要素です。
利用者が多い決済方法や金額に応じて支払額が変化するシステムを選ぶなどの対処で、システム利用にかかるコストを軽減できます。コストを重視する場合は、対策できるかも含めて考えましょう。
実店舗との連携可否
ECサイトだけでなく実店舗も運営している場合は、実店舗での利用に対応しているかもチェックしましょう。
オンライン決済システムだけでなく、カードリーダーやPOSレジシステムと連携できるかを確認してください。
このタイプは複数の販路があっても決済管理を一元管理できるタイプもあります。売上管理や経理業務効率化を狙う場合にも適しています。自社の状態やほしい機能を明確化しておくのも、使いやすいシステムを選ぶ際のポイントです。
導入しやすさ
オンライン決済システム導入時にかかる費用は、決済手数料だけではありません。導入費用をはじめとした初期費用が別途かかる場合があります。決済手数料が他と比べて低価格でも導入費用が高いと、導入したくてもできない状態に陥ってしまいます。
また、費用がまかなえても、審査に通過できなければ導入できません。すぐにでも導入したい場合は、審査に必要な書類や審査にかかる時間にも注目しておく必要があります。
開発コストが気になる場合はAPIが利用できるかも確認しておきましょう。APIを導入できれば、決済にかかる複雑な処理を自社開発・保持することなく、かつ安全に利用できるようになります。
オンライン決済システムを導入する際は、導入を検討しているシステムが自社に合っているかを必ず確認しましょう。加えて、導入のしやすさやコストにも目を向ければ、より便利にシステムを使いこなせるようになります。
オンライン決済はシステムごとに自社に合うか比較して決める
オンライン決済システムにはさまざまな種類があり、企業や店舗の業種・業態ごとに相性があります。自社に合ったシステムやプランを選ぶには、発生する費用やほしいサービスを比較・検討しましょう。
まずは現在発生している費用の種類と、決済システムに欲しい機能を明確化するところから始めてみてください。